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地域ケア会議の実践事例(奈良県生駒市)【自治体事例の教科書】

地域ケア会議の実践事例(奈良県生駒市)【自治体事例の教科書】

本記事では、地域ケア会議の実践事例として奈良県生駒市を取り上げます。地域独自の地形から高齢者が引きこもりがちであったり、認知症高齢者が増えてきた事例です。

【目次】
■自治体概要(人口、高齢化率、地域包括支援センター設置数等)
■状況と課題
■具体的な取り組み内容
■地域包括ケアを含む「健康福祉」に関する記事とサービス資料一覧リンク

自治体概要(人口、高齢化率、地域包括支援センター設置数等)

奈良県生駒市は県の北西端に位置する街です。大阪府と京都府に接し、生駒山地や矢田丘陵などが広がる地域です。交通の利便性から人口が増加して、平成22年度に人口が12万人を突破しました。

豊かな自然や歴史、伝統産業を中心とした魅力ある街であるとともに、利便性の高い住宅都市となっています。生駒市の高齢化率は22.7%となっており、地域包括支援センター設置数は委託で6ヶ所あります。

状況と課題

生駒市は地形的な特徴として坂道の多い街です。ですから、腰や膝に痛みを抱える高齢者は自宅に引きこもりやすくなってしまいます。小地域の中の活動を行うことで、廃用性症候群の進行を予防しようとしています。また、認知症高齢者の増加も課題で、地域住民の認知症への理解を促進していくことが課題としてありました。

具体的な取り組み内容

生駒市では地域ケア会議は4つで構成しています。それぞれの概要や成果、課題などは以下になります。

● 1.個人レベル地域ケア会議「地域ケア会議II」
・主催:地域包括支援センター
・開催頻度:非定例(随時開催)
・対象範囲:個人レベル
・会議参加者・司会役:随時選定
・目的:支援困難なケースをめぐり、本人を取り巻く関係者や関係機関が地域のネットワークを広げて支援体制の構築を図る
・成果:情報共有と関係者・関係機関の質の向上、「ひとりケアマネ」などバックアップやフォローが可能になった、個別課題の積み重ねでノウハウの向上によりケアマネジメントの質が向上

● 2.日常生活圏域レベル地域ケア会議「地域ケア会議III」
・主催:地域包括支援センター
・開催頻度:非定例(随時開催)
・対象範囲:日常生活圏域レベル
・会議参加者・司会役:随時選定
・目的:「住民と協働して街づくりをしていく」ために開催、地域住民と集まり地域の実情やニーズの掘り起こし
・成果:地域に特化したネットワークの構築、町単位でサロンなどの居場所づくりができた

● 3.日常生活圏域レベル地域ケア会議「地域ケア会議IV」
・主催:保険者、地域包括支援センター
・開催頻度:非定例(随時開催)
・対象範囲:日常生活圏域レベル
・会議参加者・司会役:随時選定・司会者固定
・目的:認知症に特化、自治会にお守りネットワークや認知症に理解を深めることで認知症の人を家族から排除しない街づくりの推進
・成果と課題:認知症の人を見守ろうと考える地域住民が増加、認知症に関する出張講座などのニーズが年々増えている、自治会ごとに問題や課題の性質や捉え方に差があるのは課題

● 4.市町村レベル地域ケア会議「地域ケア会議I」
・主催:保険者
・開催頻度:定例(月1回開催)
・対象範囲:市町村レベル
・会議参加者・司会役:参加者固定・司会者固定
・目的:生駒市における自立支援の方法論の構築
・成果:介護予防支援のプランが充実するとともにサービス提供事業所の介護予防に対する視点が広がった、二次予防事業対象者のピックアップの精度が高まり、要支援・要介護認定に近しい人を選定できるようになった、廃用症候群にとって必要な介入方法を見定めることができた
・課題:事例提出をする地域包括支援センターの増加から、会議自体の時間管理と進行管理が重要

以上のように、生駒市では認知症に特化した地域ケア会議があることが特徴でしょう。

<参照元>
奈良県生駒市_第9節「生駒市の状況」_(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/chiiki-houkatsu/dl/link3-0-11.pdf)