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地域ケア会議の実践事例(千葉県千葉市)【自治体事例の教科書】

地域ケア会議の実践事例(千葉県千葉市)【自治体事例の教科書】

本記事では、地域ケア会議の実践例として千葉県千葉市若葉区の取り組みを取り上げます。都市部の地域ケア会議の実践例です。

【目次】
■自治体概要(人口、高齢化率、地域包括支援センター設置数等)
■状況と課題
■具体的な取り組み内容

自治体概要(人口、高齢化率、地域包括支援センター設置等)

千葉県千葉市は県の中央部に位置し、東京都心からのアクセスもよく、鉄道や幹線道路の結節点として交通の要となります。平成4年に政令都市となった千葉市は、中央区、花見川区、稲毛区、若葉区、緑区、美浜区の6区の行政区を設置。

そのなかで若葉区は千葉市の北東に位置しています。面積が6区のなかで最も広く、西部は住宅地などが整備されています。東部は農業が盛んです。貝塚などの歴史的資源も多く、歴史や自然に育まれた街になります。

人口は約15万人(千葉市全体は約96万人)で、高齢化率は26.8%です。地域包括支援センターの設置数は平成25年6月現在、委託で4箇所となっています。

状況と課題

若葉区は千葉市のなかでも、区の地域振興課や保健福祉センター、社会福祉協議会をはじめとする関係機関が区民主体の街づくりを積極支援しています。将来的な人口構成や高齢化率、要介護認定者率などを予測・公開しています。

また、課題として若葉区は千葉市で最も高齢化率が高く、4つに分かれた圏域でも高齢化率や地域課題の現状が異なります。認知症高齢者、独居高齢者世帯の増加、精神疾患や経済的困窮といった複合的な課題を抱えるケースも増えています。

具体的な取り組み内容

若葉区では、個別レベルで開催される『個別ケース検討地域ケア会議』、日常生活圏域レベルで開催される『地域ケア会議』、区レベルで開催される『若葉区定例地域ケア会議』と『若葉区地域ケア会議』の4つの地域ケア会議が開催されています。それぞれの特徴は以下の通りです。

●個別ケース検討地域ケア会議
主催:地域包括支援センター
開催頻度:非定例
対象範囲:個人レベル
会議参加者・司会者:随時選定
目的:困難事例に対する地域ケア会議の積み重ねから地域課題を発見。地域づくりの出発地点とする。事例検討会ではなく、個人事例の困難や課題の解決を目指した会議。
課題:参加者の招集や会議日程の調整が難しい。

●地域ケア会議
主催:地域包括支援センター
開催頻度:非定例
対象範囲:日常生活圏域レベル
会議参加者・司会者:随時選定
目的:きめ細かい活動やネットワークの起点となる町単位で、事例の検証や活動。
課題:会議参加者の増加による、会議の時間配分や進行管理が難しい。

●若葉区定例地域ケア会議
主催:地域包括支援センター
開催頻度:月1回開催
対象範囲:区レベル
会議参加者・司会者:固定参加者・行政職員
目的:若葉区に4つある地域包括支援センター(あんしんセンター)と区保健福祉関係課、区社会福祉協議会とのネットワーク構築と情報交換、事例検討、内容検討。
課題:地域により事例検討会の定例化が困難。共同で実施することを検討。

●若葉区地域ケア会議
主催:地域包括支援センター
開催頻度:年1回
対象範囲:区レベル
会議参加者・司会者:随時選定
目的:関係機関とのネットワーク構築および、地域包括ケアシステムの推進
課題:参加機関が多く、会議の時間配分が難しい。参加者選定も深い検討が必要。

若葉区では以上の地域ケア会議が相互に結びつき、地域課題の掘り起こしや課題解決、地域包括ケアシステムの推進に動いています。

<参照元>
千葉県千葉市(若葉区)_第6節「千葉市の状況」_(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/chiiki-houkatsu/dl/link3-0-08.pdf)

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