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地域ケア会議の実践事例(兵庫県朝来市)【自治体事例の教科書】

地域ケア会議の実践事例(兵庫県朝来市)【自治体事例の教科書】

本記事では、地域ケア会議の実践事例として兵庫県朝来市の事例を取り上げます。高齢化率が高い自治体の取り組みとなっています。

【目次】
■自治体概要(人口、高齢化率、地域包括支援センター設置数等)
■状況と課題
■具体的な取り組み内容

自治体概要(人口、高齢化率、地域包括支援センター設置数等)

兵庫県朝来市は兵庫県のほぼ中央に位置しています。但馬・山陰地方と京阪神大都市圏を結ぶ交通の要の街です。近隣には、豊岡市、神崎郡、京都府、丹波市、多可郡などの自治体があります。総面積が兵庫県の4.8%ほどを占め、豊かな自然と古代遺跡が特徴的です。中世から近世にかけての遺産や、歴史文化遺産などを有効に活用して広域交流拠点として街づくりを進めています。

人口は約3万2,000人、高齢化率は30.8%です。地域包括支援センターの設置数をみると、直営が1ヶ所、委託も1ヶ所、ブランチが4ヶ所あります。(平成26年1月31日現在)

状況と課題

朝来市は高齢化率が高く、後期高齢者数も増加しています。また、独居・高齢者夫婦世帯が全世帯の27%を占める状況です。高齢者をはじめ、高齢化に伴い発生するリスクについては危機意識が強く「転倒防止の手すりを自宅につけたい」「閉じこもらないように歩行器を用意しよう」など早いタイミングで介護保険を申請する人が多いのも特徴です。

もともと、地域には活力があります。警察や医師会なども地域包括ケアの推進に協力的な体制です。警察は夜回りのパトロールを整備したり、医師会や介護専門員協会は共同の研修を実施したりしています。

朝来市では重点施策を3つ掲げています。
・心身の健康づくり
・地域での見守り活動の充実
・介護保険制度の安定的運営

以上の重点施策を提示することは、地域ケア会議の会議が目指すものを周知するために必要なことと考えています。

具体的な取り組み内容

朝来市の地域ケア会議の構成は次の通りです。

●向こう三軒両隣会議
・個人レベルでの開催
・高齢者一人ひとりの個別課題の解決を目指して議論することで、地域課題の解決へと結びつける。

●ケアマネジメント支援会議
・日常生活圏と市町村レベルを統一して開催
・介護専門員のケアプランチェックだけではなく、ケアマネジメントしやすい環境作りを目的に事例の集約・分析を実施。

●在宅医療連携会議
・日常生活圏と市町村レベルを統一して開催
・医療と介護の連携にかかるトラブルを防ぐために、多職種でルールや仕組みを共有。地域課題に対する医療と介護の連携にかかるテーマを決めた上で開催される。

●脳耕会
・日常生活圏と市町村レベルを統一して開催
・認知症に関わることが多い関係機関の代表者が召集され、地域の認知症施策を検討。

●地域包括ケアシステム推進会議・介護保険事業計画策定定例委員会(の一部)
・日常生活圏と市町村レベルを統一して開催
・各種地域ケア会議の実践を通して抽出された地域課題の共有を図る。それにより、介護保険事業計画への反映や地域づくりに必要な事業の創設へつなげる。

今後の展望として、朝来市では高齢者のニーズを踏まえて事業を厳選、効率的に実施することがポイントだと考えています。また、市町村単位では解決できない広域にわたる医療と介護の連携にかかる課題なども出現しています。朝来市でも市町村を超えたレベルで開催される広域会議の必要性を感じているとのこと。広域会議の導入を検討していくこととしています。

<参照元>
兵庫県朝来市_第4節「朝来市の状況」_(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/chiiki-houkatsu/dl/link3-0-06.pdf)