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自分らしさを見つけて伸ばす~公務員の「強み」の活かし方

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【自治体通信Online 寄稿記事】
自著書評(株式会社といろ代表取締役/元 武蔵野市 職員・齋藤 綾治)

みなさんは“自分の強み”を把握していますか? 頻繁な部署異動がある自治体職員は“強みをつくって伸ばす”のが難しい職場環境にあるとされます。「私もそんな職員のひとりでした。自治体職員として働き始めてからの10年くらいは “自分の強みはコレだ”というものがなく、“周りからどう評価されているのだろう”ということをいつも気にしていました…」。こう述懐するのは元武蔵野市職員で、現在は独立、株式会社といろ代表取締役を務める齋藤 綾治さんです。そうした齋藤さんは公務員を対象とした『自分らしさを見つけて伸ばす 公務員の「強み」の活かし方』(学陽書房)をこのほど出版しました。公務員が自分の強みに気づき、それを業務に活かす方法論についてまとめた同書のポイント、活用方法等を齋藤さんが解説します。

1人ひとりの職員に自分の強みを持って欲しい

このたび、『自分らしさを見つけて伸ばす 公務員の「強み」の活かし方』(学陽書房)を書かせていただきました。

この本は、「1人ひとりの公務員が自分の強みというものを見つけ出し、育て、活かせるようになって欲しい」と願い、書いたものです。

自分の強みというものは、欲しいと願いつつも、なかなか見つけられないものです。

その一方で自分の強みを把握し、上手に活かせている人は、元気があって成果も上げ、そして人からも好かれています。

この本では、3つの強みの視点(「行動・事実」「感情・想い」「思考・理解」)について、それぞれの具体例を挙げながら紹介し、日々の仕事の中で実践できるヒントとともに強みの磨き方、活かし方をお伝えしています。

本書をきっかけに、あなたも自分の強みを見つけ、活かして欲しいと願っています。

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『自分らしさを見つけて伸ばす 公務員の「強み」の活かし方』(学陽書房)の表紙カバー

「強み」とは内側から磨き育てるもの

自分も「強み」と呼べるものが欲しい―。

私自身、そう思っている時期がありました。

大学を卒業後に市役所(武蔵野市)に就職し、多忙な職場と言われる部署を転々とする中で、
「自分には頑張ることしかできないのでは」
「このまま過ごしていても、自分には何も残らないのではないか」
という漠然とした不安を抱えていました。

今になって思い返すと、この頃の自分は、「自分は周りからどう評価されているのだろう」ということに囚(とら)われていたように思います。

そのため、「公務員の世界を出たら、自分は何も通用するものがないのではないか」と不安になったり、「何か資格でも取ったほうがいいと思うけれど、仕事が忙しくって勉強している暇なんてないし…」なんて自暴自棄になったりしていました。

ちょっともったいない時間を過ごしてしまったなぁと、少し反省しています。

そんな私でしたが、コーチングというものに触れ、人の強みを分析するツール「ストレングスファインダー®︎」(米国ギャラップ社の開発したオンライン「才能診断」ツール)に出会ったことで、大きく変わることができました。

「自分の強みとは、自分の中にもともと備わっているものの中から見出し、磨いて育てていくもの」だということを学んだのです。

強みとは、他人からの「評価」という形で与えてもらうものでもなく、資格のように獲得して自分の外側に装着するものでもなく、自分がすでに持っているものから磨いて育てていくものだったのです。

このことをようやく理解できた私は、強みを探し回らなくていいという安心感を得ることができました。

自分を自分でよく見てあげる

強みとは、自分がすでに持っているものから磨いて育てること―。

そこが分かった私は、「自分をよく見る」ということをしはじめました。

実はそれまでの私は、自己分析とかタイプ分けって好きじゃなかったんです。

「人ってそんな単純なものではない」
そう思っていた私は、人を枠に当てはめてしまうようなことはしたくなかったし、自分もレッテルを貼られるようなことはされたくないと思っていました。

でも、やっぱり自分のことってよくわからないんです。

失敗したときや、怒りが湧いてきたときなどは気づくのですが、「強み」と言われると、さっぱりわかりませんでした。

強みが上手に発揮できているときって、自分は普通にできてしまうし、物事はスムーズに運んでしまう。つまり、気づくための引っ掛かりのようなものがないのです。

だから気づかない。

人から言われても、「別に当たり前のことをやっただけ」と感じてしまうし、「普通みんなそうでしょ」なんて思ってしまうことがほとんどでした。

やっぱり、自分の強みを見つけ出すためには、扉を開けるためのドアノブのようなもの、なにか引っ掛けて扉を開けられるようなものが必要なのです。

の本では、あなたが強みの扉をあけるためのドアノブとして、3つの「強みの視点」を用意しています。そして、それぞれの視点には具体的な特徴を約15例ずつ挙げています。

おおまかに3つの区分からでもかまいませんし、個別の特徴からでも構いませんので、ぜひ「自分らしいな」と思うところを見つけ出してみてください。

強みの視点をきっかけとして自分の強みに気づくこと、その強みをよく見て育てていくこと。これはあなた自身にしかできないことですし、やり始めれば、必ず大きな成果を生み出していくものです。

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自分の強みを見つけるには扉を開けるドアノブのようなものが必要

“自分らしさ”で結果を出せる人に

仕事を頑張ろう、周りに迷惑をかけないように努力しよう、そうやって日々を過ごしていると、つい万能な職員を目指そうとしてしまいます。

万能な人などいないのですが、それでも万能を目指してしまう。

その結果、自分の欠点ばかりを気にしてしまい、欠点をどうにかしようと悪戦苦闘をはじめてしまいます。

これはとてももったいないことです。

そのエネルギーを、強みを伸ばすことに使い、強みで周りに貢献することに使っていきましょう。

そして周りの人の強みに気づき、期待をかけ、強みの相乗効果を発揮していきましょう

1人では万能になれませんが、チームで万能を目指すことはできるのです。

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自分の強みとは、自分らしさを磨いて光らせたものです。

ぜひ、自分のことをよく見てあげてください。

本書は、あなたが自分らしさで結果を出せる人となっていくために、きっと役立てていただけると思います。

 

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齋藤 綾治(さいとう りょうじ)さんのプロフィール

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株式会社といろ代表取締役
元武蔵野市職員
1971年横浜生まれ。大学卒業後、東京都武蔵野市に就職。総合政策部門での全体プランニング・総合調整や、スポーツ部門でのイベント企画・実施、福祉部門での困窮世帯ケースワークをはじめとして、コミュニティ、文化、教育、保育、地域福祉など、自治体業務を通じて多様な人の生と生活に関わり、俯瞰と対話によるまちづくりに従事する。
「武蔵野市第五期長期計画(平成24年4 月)」、「武蔵野市学校教育計画(平成22年3 月)」、「武蔵野市スポーツ振興計画一部改定(平成28年4 月)」の策定をはじめ、数多くの計画策定業務にも従事。
仕事を続けながら、自らコーチングを学び、2014年に(一財)生涯学習開発財団認定コーチ取得、2017年に国際コーチング連盟認定 Associate Certified Coach(ACC)取得。また、2015年にはGallup認定ストレングスコーチを取得し、人の強みに着目したマネジメントやコーチングの実践を重ねる。
2012年より生活福祉課長、地域支援課長、生涯学習スポーツ課長、オリンピック・パラリンピック担当課長、市民活動推進課長を経て、2020年4 月、武蔵野市を離れ独立。コーチング、ストレングスコーチングをベースとして1 人ひとりの能力開発を支援している。
2021年8月に『自分らしさを見つけて伸ばす 公務員の「強み」の活かし方』(学陽書房)を刊行。
<オフィシャルサイト>https://10potential.co.jp/
<Twitter>https://twitter.com/ryoji_coach/
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<オフィシャルメルマガ>「強み探求の旅に出よう」
<連絡先>https://10potential.co.jp/contact