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『公務員の言葉力~伝えたいことが相手に届く!~ 』

【自治体通信Online 寄稿記事】自著書評(藤枝市理事・人財育成センター長/元静岡県理事・山梨 秀樹)

『公務員の言葉力~伝えたいことが相手に届く!~ 』

「日本一の職員づくり」を目指した独自の職員育成の取り組みが多くの自治体から注目されている藤枝市(静岡)。同市の人財育成センター長を務め、旧総理府(現内閣府)地方分権推進委員会事務局、藤枝市副市長などを歴任した藤枝市理事の山梨 秀樹さんが「職員に求められる言葉の力」をテーマにした著作『公務員の言葉力(ことばぢから)~伝えたいことが相手に届く!~ 』をこのほど出版しました。「地道に仕事を進めていけば人々に理解されると思い込んでいる公務員など、もう完全に時代遅れ」と“痛いところを突く”山梨理事ご本人に、自著の読みどころなどを解説してもらいます。

【目次】
■ なぜ、この本を書いたのか?
■ 本書の読みどころは?
■ 自治体職員各位に伝えたいこと
■ 言葉力から、組織経営の本質に向けて

なぜ、この本を書いたのか?

『公務員の言葉力』の表紙(ぎょうせい刊)
『公務員の言葉力』の表紙(ぎょうせい刊)

皆さんは役所の中で、毎日どんな言葉を使って話していますか?
どんな言葉で書類や資料を作っていますか?
何か意識して、訓練していることはありますか?

私は今、藤枝市の職員をしています。その前までは静岡県職員でした。ずっと自治体職員を続ける中、仕事のあらゆる局面で、日頃から使う言葉の大切さと、社会的な役割の重要性を強く感じてきました。

自治体は非常に多忙で、これからさらに忙しくなります。地域の行政需要は、増えることがあっても減ることはないでしょう。毎日の仕事に追われ、言葉の使い方やその鍛錬について、あまり意識していない方も多いと思います。

しかし、役所のすべての業務は言葉を介して進みます。しかも言葉の相手方は多岐にわたり、地域の現場や窓口における住民の方々、企業や様々な団体、議会、そして職場・組織庁内など、その範囲は極めて広いのです。

我々公務員にとって大切なのは、サービスの意図と中身が相手に正確に届き、理解され、吸収され、相手に共鳴、共振してもらえる伝え方です。

役所の中でも外でも、伝えたはずなのに伝わっていない、説明したはずなのに理解されていない、それどころか、誤解までされている! 話した、伝えたはずなのに、資料もデータも渡したのに…なぜ!? 自治体業務の様々な場面で、一発で、一言で、どんな人々にも公務員の思いと仕事の中身を、正確に早く相手につかんでもらうコツとは何か?

言葉の使い方は、施策・事業の進捗や効果、そして住民評価に大きく影響します。伝え方次第で、相手の共感度や評価の度合いが大きく変わるからです。そして、毎日寡黙に、地道に仕事を進めていけば、いずれは人々に理解されると思い込んでいる公務員など、もう完全に時代遅れです。

あなたの仕事を的確に、効果的に多くの人々に伝え、あなたのアツい思いを知ってもらわなければ、その仕事はこの世に存在していないのと同じです。

あなたが懸命に取り組む仕事を埋没させない最大のポイントは、仕事の優れた内容とともに、それを伝えるあなたの「言葉力(ことばぢから)」に掛かっているのです。

公務員として、相手に届き、人々に響き、心を動かしてもらえるような説明力、表現力、コミュニケーション能力の大切さ。それが自治体組織経営の強化と健全化、ひいてはまち全体の勢い、活性化に向けて極めて重要な要素であるのに、それを体系的に説いた書物が世にほとんど出ていない。それが本書『公務員の言葉力(ことばぢから)~伝えたいことが相手に届く!~ 』を一気に書き上げた大きな動機です。

本書の読みどころは?

地域のために活力あふれる元気な自治体を、どうつくるのか、そのための組織はどうあるべきか、それに向けた職場づくりはどうすればいいか…? その一つの答えが、我々職員の「言葉力(ことばぢから)」の醸成です。

考えてみましょう。公務員の業務には、実に様々な局面があります。役所の中では上司への説明、報告と決裁、庁内協議やミーティング、会議での説明や首長へのプレゼンテーション。

庁外に向けては現場での人々との対話、住民や関係団体への事業説明、要請や苦情への対応、議会の本会議、委員会での答弁、報道機関への対応など、多種多様です。

これらのどのシーンにも共通する重要な要素とは何でしょうか?それは、我々一人ひとりが担当職務について、その全体像、目的、理想とともに、今、何が必要とされ、何をしたいのか、それでどんな効果を狙っているのかを、誰に向けても一言で分かりやすく説明でき、誠実に対話できることです。その力が「言葉力」です。

職員一人ひとりがこうした言葉の使い方ができるかどうかは、自治体組織、ひいては自治体全体の経営の本質にかかわってきます。この本は、職員に求められる言葉の力を通じて、自治体の経営のあり方を考える書です。

自治体職員各位に伝えたいこと

本書の主なテーマは、次のとおりです。

○自治体職員が求められる「言葉力」とは何か ? これをアップする手法とは何か ?
○言葉力の活用による、職場、組織、そして地域の活力増進方法とは ?
○言葉力を駆使した、仕事の仕方の改革とは ?
○言葉力による内部統制の確保やパワー・ハラスメントへの対処とは ?
○言葉力の育成で、自治体経営がどう変わり、どう強靭化するのか ?

ヒトが働く意味とは、何でしょうか?

私は、大きく2つあると思います。一つは生活の糧を得ること。もう一つは、人々の役に立つことです。特に後者は重要で、ヒトは有償・無償を問わず、ヒトや社会の役に立つことに無上の喜びを感じる動物です。

我々公務員も、仕事が人々に知られ、評価やお叱りを受けることで、士気が大いに上がり、やりがいを実感するのです。そして、自分の仕事をもっと良くしたい、もっと人々に喜ばれたいと言う熱い気持ちが湧き起こります(仕事の自己改革)

さらに公務員には、全ての業務について常に説明責任があります(常時的説明責任)。仕事の発信は、公務員の社会的な義務なのです。ここに気が付くと、以下の戦略チャートプロセス1が描けます。

(図は山梨理事作成)
(図は山梨理事作成)

言葉力から、組織経営の本質に向けて

ここから、自治体の組織経営の話に移ります。

組織の活性化に向けて、最も基本的で重要な経営ファクターとは何でしょうか? それは明解です。組織内の個々の職員の士気を上げるか、又は決して下げないよう、特に管理職が最大限の努力をすることです。

ではそれに向けて、日々どう取り組むのか?

ヒトは言葉で働き、言葉で動きます。適時の的確な言葉には、組織を元気にする力があります。私は、組織経営に携わる課長以上の管理職に求められる5つの言葉行動について、本書で分かりやすく解説したつもりです。

(図は山梨理事作成)
(図は山梨理事作成)

本書を自治体の若い職員から管理職まで、幅広く読んでご参考にして頂ければ幸いです。

山梨 秀樹(やまなし・ひでき)さんのプロフィール

藤枝市理事
同市人財育成センター長
元静岡県理事

昭和58年4月静岡県庁に入庁、総務部市町村課、旧総理府(現内閣府)地方分権推進委員会事務局、静岡県総務部合併支援室などを経て、平成20年10月藤枝市行財政改革担当理事、平成23年4月同市市長公室長、平成24年8月同市副市長、平成27年4月静岡県くらし・環境部長代理、平成28年4月知事公室長、平成29年1月静岡県理事(地方分権・大都市制度担当)、平成31年3月同県を定年退職、同年4月から藤枝市理事。6月から同市人財育成センター長。

<連絡先>
054-643-3704(藤枝市役所 人事課)

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