<div class="jto-p-headline">
<p><span class="jto-c-label">愛知県常滑市の取り組み</span></p>
<p class="jto-c-topic">種類別商品券による住民支援①</p>
<h3 class="jto-p-headline__heading jto-c-heading" id="用途特化型の種類別商品券で市の子育て支援を魅力あるものに">用途特化型の「種類別商品券」で、市の子育て支援を魅力あるものに</h3>
<div class="jto-c-interviewee">常滑市 福祉部 健康推進課 保健師　仁田脇 真希</div>
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</div>
<p>※下記は自治体通信 Vol.49（2023年4月号）から抜粋し、記事は取材時のものです。</p>
<div class="jto-c-lead">
<p>令和4年度の補正予算で「出産・子育て応援交付金」の事業費を計上し、国が子育て支援施策の強化を打ち出したことを受け、各自治体でも同施策の優先度は高まっている。そうしたなか、常滑市(愛知県)では、これに先立つ令和4年4月から、出産を控える妊婦への支援策の一環として、用途特化型の「種類別商品券」の配付を始めたという。そこで、同市福祉部健康推進課の仁田脇氏に、支援策の経緯とその効果について聞いた。</p>
</div>
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<div class="municipality-data">[常滑市] ■人口:5万8,417人(令和5年2月末日現在) ■世帯数:2万5,304世帯(令和5年2月末日現在) ■予算規模:1,111億5,470万円(令和5年度当初) ■面積:55.90km<sup>2</sup> ■概要:愛知県知多半島の西海岸に位置し、北に知多市、東に阿久比町、半田市、武豊町、南に美浜町に隣接している。平安時代末期ころからの「古常滑」と呼ばれる焼き物の産地として知られ、瀬戸、信楽、越前、丹波、備前と並び、日本六古窯のひとつ。窯業は現在も主産業になっているほか、繊維、工業、機械金属工業、醸造業などの産業も盛ん。</div>
<div class="jto-p-person">
<div class="jto-p-person__photo"><img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20230421/20230421111019.jpg" /></div>
<div class="jto-p-person__meta">
<div class="jto-p-person__organization">常滑市</div>
<div class="jto-p-person__position">福祉部 健康推進課 保健師</div>
<div class="jto-p-person__name">仁田脇 真希 <span class="jto-p-person__kana">にたわき まき</span></div>
</div>
</div>
<h4 id="出産前の妊婦さんへの支援を強化したい"><strong>出産前の妊婦さんへの、支援を強化したい</strong></h4>
<p><strong>―常滑市では、どのような子育て支援策を展開してきましたか。</strong></p>
<p>　妊娠中から「切れ目のない子育て支援」を目指し、妊娠・出産・子育てがつながる支援事業として、産後ケアなど母子保健事業の充実を図ってきました。当市では、妊娠届出書を提出するすべての妊婦さんに母子健康手帳を配付する際、必ず保健師が面接しています。しかし、その後は出産までの間にさまざまな教室を開いて支援の準備を整えていても、すべての妊婦さんに会うことはできていませんでした。そこで当市では、出産前の妊婦さんへの支援を強化したいと考え、新たな施策を考えました。</p>
<p><strong>―どのような施策でしょう。</strong></p>
<p>　令和4年4月に開始した「もうすぐ出産プレゼント訪問」です。これは、妊娠30～32週頃の妊婦さんを保健師や助産師が訪問することで、妊娠や出産の不安を解消してもらうとともに、子育てを応援する「市の気持ち」を商品券というかたちでお伝えするものです。<br /><br />　「市の気持ち」をどのように表現するかをめぐっては、さまざまな検討を重ねました。当初は地域クーポンやカタログギフトの活用も考えましたが、参加店舗の募集やチケット・カタログの作成といった準備に多くの手間やコストを要することが予想されました。また、購入できる商品にも制限があります。そんなとき、『自治体通信』35号で『アマゾン種類別商品券』の記事を読み、検討の末、導入を決めました。</p>
<p><strong>―決め手はなんだったのですか。</strong></p>
<p>　まずは、『アマゾン種類別商品券』であれば、豊富な商品のなかからほしいものを選べるので、妊婦さんの満足度が高まると期待しました。また、商品はアマゾンがスピーディに配送してくれ、妊婦さんが好きな時間に望む場所で受け取れます。妊娠中は買い物に行くのも一苦労ですし、コロナ禍では外出も難しい場面が多いので、妊婦さんにも喜ばれるのではないかと。さらに、種類別商品券のなかの「育児支援券」を使えば、なんでも買えてしまう商品券とは違い、施策の趣旨に沿った予算執行が可能となるため、導入のハードルも低いと考えました。</p>
<h4 id="約300人の対象者全員に直接手渡しできた">約300人の対象者全員に、直接手渡しできた</h4>
<p><strong>―実際、どのように運用しているのですか。</strong></p>
<p>　当市の場合、市からのメッセージを記したカードに1万円分の商品券番号を印刷して直接手渡ししているのですが、その使い方は妊婦さんによってさまざまです。おむつや、ミルクといった授乳用品、ベビー服を購入される方々が多いですが、なかには自己負担分を足してベビーカーなど高額商品を購入する人もいるようです。<br /><br />　運用に当たっては、種類別商品券の購入から残数管理などの一連の手続きを担当者ひとりで行えているので、職員の業務負担が少なくて済むのもありがたいですね。</p>
<p><strong>―導入効果はいかがでしたか。</strong></p>
<p>　お配りした妊婦さんはみな大変喜んでくれています。今のところ、「使い方がわからない」といった問い合わせもありません。令和5年1月現在までに約300人の対象者全員にお配りしており、妊婦さんと直接お会いする機会を確保できています。それぞれにお忙しい時期でも私たちの訪問を快く受け入れてくれるのは、「育児支援券」の効果だと感じています。</p>
<p class="text-center"><img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20230421/20230421111701.jpg" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p>
<p><strong>―今後の「育児支援券」の運用方針を聞かせてください。</strong></p>
<p>　このほど、国の「出産・子育て応援交付金事業」が開始され、そこでは「伴走型相談支援」の実施が打ち出されています。これはまさに、当市が行ってきた施策の方向性と重なるものです。今後は、国の事業との連携を図りながら、「もうすぐ出産プレゼント訪問」を当市ならではの魅力に育て、子育て支援のさらなる充実につなげていきたいと考えています。</p>
<hr />
<p><img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20230421/20230421114610.jpg" alt="f:id:jichitaitsushin:20211201143426j:plain" width="1200" height="630" loading="lazy" /></p>
<div class="jto-p-headline">
<p><span class="jto-c-label">熊本県長洲町の取り組み</span></p>
<p class="jto-c-topic">種類別商品券による住民支援②</p>
<h3 class="jto-p-headline__heading jto-c-heading" id="若者をひきつける種類別商品券で町とのつながりを深める契機に">若者をひきつける「種類別商品券」で、町とのつながりを深める契機に</h3>
<div class="jto-c-interviewee">長洲町<br />福祉保健介護課 課長　宮本 孝規<br />福祉保健介護課 保健予防係 保健師　藤本 美咲</div>
<div class="jto-c-sponsored">[提供] アマゾンジャパン合同会社</div>
</div>
<div class="jto-c-lead">
<p>ここまで紹介した常滑市における種類別商品券「子育て支援券」の活用事例。これと同様に、種類別商品券を行政施策に活用しているのが、長洲町(熊本県)である。町民の健康増進を目的とした健康ポイント事業の賞品に、種類別商品券のうち「健康支援商品券」と「育児支援券」を加えたという。取り組みの内容とその効果について、同町福祉保健介護課課長の宮本氏と、同課保健予防係の藤本氏に詳しく聞いた。</p>
</div>
<div class="municipality-data">[長洲町] ■人口:1万5,491人(令和5年2月末日現在) ■世帯数:7,298世帯(令和5年2月末日現在) ■予算規模:136億2,764万円(令和5年度当初) ■面積:19.44km<sup>2</sup> ■概要:熊本県の北部に位置する。西・南部は有明海に面し、対岸には島原半島を望む。北は荒尾市と隣接、東部は県立公園小岱山を擁して、南東部を流れる行末川を境に玉名市と接する。JR九州鹿児島本線が北西から南東に町を走り、海上は長洲港と長崎県の多比良港とを結ぶ有明フェリーが運航するなど、交通の便に恵まれている。有明海の恵みを受け、温暖で暮らしやすい気候のもとで、豊かな自然と工業地帯が共存する町として発展している。</div>
<div class="jto-p-person">
<div class="jto-p-person__photo"><img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20230421/20230421112549.jpg" /></div>
<div class="jto-p-person__meta">
<div class="jto-p-person__organization">長洲町</div>
<div class="jto-p-person__position">福祉保健介護課 課長</div>
<div class="jto-p-person__name">宮本 孝規 <span class="jto-p-person__kana">みやもと こうき</span></div>
</div>
</div>
<div class="jto-p-person">
<div class="jto-p-person__photo"><img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20230421/20230421112652.jpg" /></div>
<div class="jto-p-person__meta">
<div class="jto-p-person__organization">長洲町</div>
<div class="jto-p-person__position">福祉保健介護課 保健予防係 保健師</div>
<div class="jto-p-person__name">藤本 美咲 <span class="jto-p-person__kana">ふじもと みさき</span></div>
</div>
</div>
<h4 id="町の健康増進事業に若者世代の参加を促したい">町の健康増進事業に、若者世代の参加を促したい</h4>
<p><strong>―長洲町が種類別商品券を導入した経緯を教えてください。</strong></p>
<p><strong>宮本</strong>　当町では、平成29年度から20歳以上の町民を対象とした「健康ポイント事業」を実施しています。これは、自ら健康目標を立てたうえで、必須となる健康診査の受診のほか、各種健康づくり活動に参加してもらうことで、健康維持・増進に役立ててもらう取り組みです。それぞれの活動には所定の「健康ポイント」が付与され、一定数を集めると賞品と交換できるという仕組みで、これが参加者のモチベーションになっています。</p>
<p><strong>藤本</strong>　参加者数は年々増加していますが、60～70歳代が全体の6割を占める状況で、町としては若年層、中年層の参加を促したいとの思いがありました。また、昨今は、コロナ禍で活動にさまざまな制約があったため、運動不足からくる健康二次被害を防ぐためにも、事業全体の底上げが必要と考えていました。そんなとき、『自治体通信』で『アマゾン種類別商品券』の記事を読み、賞品に取り入れられないかと興味をもったのです。</p>
<p><strong>―どこに興味をもったのですか。</strong></p>
<p><strong>藤本</strong>　アマゾンが提供する豊富な品揃えに魅力を感じました。これまでは、賞品として地場産品を中心に30～40点を用意していました。選べる賞品数が増えれば、若い世代をひきつけられるとは思いながらも、在庫管理や発送手続きが複雑となり、賞品数を増やすのは難しい状況でした。また、アマゾンで注文した賞品は、外出せずに自宅で受け取れるので、感染症対策の観点からも望ましいと考えました。</p>
<p><strong>宮本</strong>　そこで、種類別商品券のうち、健康ポイント事業の趣旨に即した「健康支援商品券」と「育児支援券」を賞品に加えることを決め、令和4年6月から運用を開始しています。</p>
<h4 id="目玉の種類別商品券が参加の誘因にもつながった">「目玉」の種類別商品券が、参加の誘因にもつながった</h4>
<p><strong>―導入後の効果はいかがですか。</strong></p>
<p><strong>藤本</strong>　賞品申請が始まる10月を前に、同年度の「目玉」として『アマゾン種類別商品券』を告知したのですが、特に若者世代からの反響は大きかったですね。参加の誘因にもつながったのか、参加者数は想定以上に伸びています。令和3年度の762人に対し令和4年度は878人となり、参加者はここ数年の実績を大きく上回りました。</p>
<p><strong>宮本</strong>　『アマゾン種類別商品券』は、賞品申請の手続きがデジタル化されています。そのため、これを契機に健康ポイントカード運用のデジタル化も検討しています。さらに、マイナポイントやパーソナルヘルスレコードといった国の施策とも連携して保健サービスの向上を図るとともに、町とのつながりを深められる事業へと成長させていきたいと考えています。</p>
<p class="text-center"><img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20230421/20230421113145.jpg" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p>
<hr />
<div class="jto-p-headline">
<p><span class="jto-c-label">支援企業の視点</span></p>
<h3 class="jto-p-headline__heading jto-c-heading" id="選べる豊富な品揃えこそ商品券で住民満足度を高めるカギ">選べる豊富な品揃えこそ、商品券で住民満足度を高めるカギ</h3>
<div class="jto-c-interviewee">アマゾンジャパン合同会社<br />コンシューマーペイメント事業本部 ペイメントパートナーシップ本部長　太田 広宣</div>
<div class="jto-c-sponsored">[提供] アマゾンジャパン合同会社</div>
</div>
<div class="jto-p-person">
<div class="jto-p-person__photo"><img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20230421/20230421113453.jpg" /></div>
<div class="jto-p-person__meta">
<div class="jto-p-person__organization">アマゾンジャパン合同会社</div>
<div class="jto-p-person__position">コンシューマーペイメント事業本部 ペイメントパートナーシップ本部長</div>
<div class="jto-p-person__name">太田 広宣 <span class="jto-p-person__kana">おおた ひろのぶ</span></div>
</div>
</div>
<p><strong> ―住民への経済支援を行う際の、自治体の課題はなんですか。</strong></p>
<p>　現物支給を想定した場合は、「選択できる商品の種類」と「物流の手間」が課題となりがちです。必要な時に提供するために自治体は在庫を抱えなければなりませんから、品揃えを狭める必要があります。それでは住民の満足度にはつながりません。また、保管や発送に多大なコストがかかり、それが事業費の事実上の目減りにもつながってしまいます。一方、現金・金券支給の場合は、なんでも買えてしまうため、予算本来の趣旨に合わないという問題も生じます。こうした事情から今、豊富な品揃えを確保しつつ、予算本来の趣旨にも合わせることができる 『アマゾン種類別商品券』に対する引き合いが増えています。</p>
<p><strong>―メリットはなんでしょう。</strong></p>
<p>　選べる豊富な品揃えは、最大のメリットです。たとえば、「育児支援券」の場合、用途を絞りながらも、育児グッズだけで数万点の商品ラインナップを誇ります。物流に関する手間も減らせるのもメリットです。商品券番号を印刷して手渡しやEメール配信運用も可能で、幅広い層に活用いただけます。</p>
<p><strong>―今後の自治体への支援方針を聞かせてください。</strong></p>
<p>　現場の「生の声」を聞き、より使いやすいサービスへと育てていきます。たとえば『アマゾン種類別商品券』は現在、育児支援、健康支援、介護支援、図書、在宅支援の5種類を展開していますが、新たな用途も考えられます。また、販売業者の地域を絞る、地場産業の振興に役立てるといった活用法もありえるかもしれません。自治体のみなさんとともに、夢のある事業に育てていきたいですね。</p>
<hr />
<div>アマゾンジャパン合同会社</div>
<table>
<tbody>
<tr>
<th>設立</th>
<td>平成12年7月</td>
</tr>
<tr>
<th>事業内容</th>
<td>個人事業主向けEコマース事業「Amazonビジネス」の展開など</td>
</tr>
<tr>
<th>URL</th>
<td><a href="https://www.amazon.co.jp/" target="_blank">https://www.amazon.co.jp/</a></td>
</tr>
<tr>
<th>お問い合わせメールアドレス</th>
<td>メールアドレス : <a href="mailto:jp-gc-am@amazon.com">jp-gc-am@amazon.com</a><br />(担当:齋藤)</td>
</tr>
</tbody>
</table>
<div id="material-area" class="jto-p-material">
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</div>

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用途特化型の「種類別商品券」で、市の子育て支援を魅力あるものに

<div class="jto-p-headline">
<p><span class="jto-c-label">民間企業の取り組み</span></p>
<p class="jto-c-topic">スマートシティ構想の立案</p>
<h3 class="jto-p-headline__heading jto-c-heading" id="まちをシステムの集合体として捉え各種事業の全体最適を図る方法論">まちをシステムの集合体として捉え、各種事業の全体最適を図る方法論</h3>
<div class="jto-c-interviewee">株式会社ITID シニアマネージャー　寺村 良寛</div>
<div class="jto-c-sponsored">[提供] 株式会社ITID</div>
</div>
<div class="jto-c-lead">
<p>まちの持続可能な発展を目指す取り組みとして、スマートシティの推進に着手する自治体が増えている。こうしたなか、コンサルティング事業を手がけるITIDの寺村氏は、「構想の立案段階に、トラブルを引き起こすリスクが潜んでいることがある」と指摘する。スマートシティの推進において想定されるトラブルをいかに未然に回避し、事業を成功に導いていくべきなのか。その方法を同氏に聞いた。</p>
</div>
<p>※下記は自治体通信35号（Vol.35・2022年1月号）から抜粋し、記事は取材時のものです。</p>
<div class="jto-p-jumpToMaterial"><a href="#material-area"><span class="fa fa-chevron-circle-down"> </span> 本記事で紹介しているサービス概要資料はこちら</a></div>
<div class="jto-p-person">
<div class="jto-p-person__photo"><img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20211201/20211201120041.jpg" /></div>
<div class="jto-p-person__meta">
<div class="jto-p-person__organization">株式会社ITID</div>
<div class="jto-p-person__position">シニアマネージャー</div>
<div class="jto-p-person__name">寺村 良寛 <span class="jto-p-person__kana">てらむら よしひろ</span></div>
</div>
</div>
<h4 id="利害関係者や別事業の存在を考慮できているか">利害関係者や別事業の存在を、考慮できているか</h4>
<p><strong>―スマートシティの推進に注目する自治体が増えていますね。</strong></p>
<p>　はい。国の政策的な後押しを背景に、自治体がスマートシティ事業に着手する動きは活発化しています。こうしたなかで我々は、スマートシティに取り組むうえで特に重要なポイントは、構想の立案にあると考えています。当面は問題なく事業を推進できても、将来なんらかのトラブルが起こるリスクが、立案の過程に潜んでいることがあるからです。そうした場合、「サービスが住民のニーズに合わず、ビジネスとして継続できなくなる」「利害関係者の反発に遭い、事業が中断してしまう」といったトラブルが想定されます。</p>
<p><strong>―そうしたリスクが生じるのはなぜでしょう。</strong></p>
<p>　御旗となる全体のビジョンや目標が曖昧で、別の事業との整合性も十分に考慮されないまま、個別最適で事業が推進されてしまうからです。まちは、エネルギーや医療など複数の「システム」が複雑に重なりあって構成されています。しかし、手段ありきで参画者の技術やサービスを実装することだけに意識が向けば、後に利害関係者との間でトラブルが起きたり、全体として期待するような成果を得られなくなったりしてしまいます。<br /><br />　そこで当社では、「システムズエンジニアリング」という概念を用い、事業を手戻りなく成功に導くため、構想立案や実証実験、事業化の支援を行っています。</p>
<p><strong>―システムズエンジニアリングとは、どのような概念ですか。</strong></p>
<p>　対象を複数の「システムの集合体」として捉え、全体最適を目指す考え方です。システムの集合体の全体最適を図るには、全体を俯瞰しつつ、まちや住民などステークホルダーの課題とニーズを把握。そこから必要な機能を明確にし、社会システムをデザインしたうえで、具体的な解決策となる個々のシステムを段階的に具体化していくアプローチが必要になります。</p>
<h4 id="全体を俯瞰しながら多面的な検証を行うべき">全体を俯瞰しながら、多面的な検証を行うべき</h4>
<p><strong>―そうしたアプローチは、どのようにまちづくりへ活かせますか。</strong></p>
<p>　たとえば、住民から「ヨガ教室を開いてほしい」という要望が出たとします。我々は、その理由を深掘りし、本質的なニーズを探ります。そこには、「軽い運動で汗をかける」「休息できる」という機能が求められているのかもしれません。そうなると、ヨガ教室が必ずしも最適解だと言えない可能性も出てきます。そこで、ほかの行政施策や既存の施設なども考慮しながら、ニーズと機能、手段を整理し、最適解となりうる社会システムを構想していくのです。<br /><br />　こうしたアプローチは、事業の実証実験にも応用すべきです。</p>
<p><strong>―具体的に、どういった実証実験を行えばよいのでしょう。</strong></p>
<p>　事業のコンセプトを検証する「PoC<a href="#f-da4a640b" name="fn-da4a640b" title="※PoC : Proof of Conceptの略。概念実証のこと。類語として、PoT(Proof of Technology)、PoB(Proof of Business)がある">*1</a>」だけでなく、技術面の成立性を検証する「PoT」や、ビジネスとしての実現可能性を検証する「PoB」を、混同せず切り分けて計画的に行うことを我々は推奨しています。これにより、事業にからむリスクや改善点を多面的な視点から抽出できるからです。また、全体を俯瞰して実証実験を行うことにより、ほかの事業との相乗効果を狙いながら、改善を図ることもできます。</p>
<p><strong>―自治体に対する今後の支援方針を聞かせてください。</strong></p>
<p>　当社は長年、製造業をはじめとした民間企業を対象に、システムズエンジニアリングを含む実績のある方法論を用いてモノ・コトづくりをサポートしてきました。今後はそのノウハウを活かし、自治体のスマートシティづくりを伴走支援しながら成功に導いていきます。「なにから着手すればいいかわからない」「実証実験を行っても、実用にいたらない」といった悩みを抱えている自治体のみなさんは、お気軽にご相談ください。</p>
<div class="jto-p-profile">
<div class="jto-p-profile__heading">寺村 良寛 (てらむら よしひろ) プロフィール</div>
<div class="jto-p-profile__body">滋賀県生まれ。早稲田大学理工学部を卒業後、株式会社電通国際情報サービスを経て、平成20年より株式会社ITIDに参画。大手自動車メーカーなどの事業企画や設計開発のコンサルティングに携わる。その後、製造業のノウハウを応用したスマートシティ支援事業を開始し、現在展開中。</div>
</div>
<div class="jto-p-headline">
<p><span class="jto-c-label">Case Study in「荒尾ウェルビーイングスマートシティ」</span></p>
<p><span style="font-size: 80%;">令和3年度　国土交通省「スマートシティ先行モデルプロジェクト」支援対象事業</span></p>
<div class="jto-c-interviewee">熊本県荒尾市 総務部 総合政策課 スマートシティ推進室長　宮本 賢一</div>
</div>
<div class="municipality-data">[荒尾市] ■人口:5万1,071人(令和3年10月31日現在) ■世帯数:2万4,075世帯(令和3年10月31日現在) ■予算規模:520億6,268万3,000円(令和3年度当初) ■面積:57.37km<sup>2</sup></div>
<div class="jto-p-person">
<div class="jto-p-person__photo"><img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20211201/20211201132739.jpg" /></div>
<div class="jto-p-person__meta">
<div class="jto-p-person__organization">荒尾市</div>
<div class="jto-p-person__position">総務部 総合政策課 スマートシティ推進室長</div>
<div class="jto-p-person__name">宮本 賢一 <span class="jto-p-person__kana">みやもと けんいち</span></div>
</div>
</div>
<h4 id="複数分野からなるプロジェクトを着実に進行できている">複数分野からなるプロジェクトを、着実に進行できている</h4>
<p>　当市では、ITIDを含む企業や大学からなる協議会において、スマートシティ計画を推進しています。協議会の代表企業であるJTB総合研究所とまちづくりに関する研究を行っているITIDは、<strong>立案段階から参画し、全体における課題の整理や仮説立て、計画策定、実証実験推進</strong>などを担っています。<br /><br />　プロジェクトは、ヘルスケアやモビリティ、エネルギーなど分野ごとに多様な団体が参画する大規模なものですが、<strong>ITIDは全体を見渡す視座で計画的に進めてくれる</strong>ため、進行は非常に順調です。ヘルスケア分野では、日常生活のなかで健康状態を観察する事業が、PoCを経て<strong>PoBを行う段階</strong>に入っています。また、モビリティ分野の一部事業は<strong>すでに実運用</strong>を始めています。<br /><br />　今後は、エネルギー分野で得られる電力使用データを見守り分野の施策に活かすといった、<strong>異分野間で相乗効果が見込める事業も検証</strong>していく予定です。<strong>全体を俯瞰しながらプロジェクトを着実に前進</strong>させてくれるITIDの支援に今後も期待しています。</p>


まちをシステムの集合体として捉え、各種事業の全体最適を図る方法論

<div class="jto-p-headline">
<p><span class="jto-c-label">大阪府公民戦略連携デスク</span></p>
<p class="jto-c-topic">連載「大阪発 公民連携のつくり方」第8回</p>
<h3 class="jto-p-headline__heading jto-c-heading">「市民協働」のまちづくりにとって、公民連携のさらなる推進は不可欠</h3>
<div class="jto-c-interviewee">富田林市長　𠮷村 善美</div>
</div>
<p>※下記は自治体通信35号（Vol.35・2022年1月号）から抜粋し、記事は取材時のものです。</p>
<hr />
<div class="jto-c-lead">
<p>複雑化、多様化する社会課題の解決を掲げ、大阪府では公民連携の促進を目的に、一元的な窓口機能を持つ「公民戦略連携デスク」を設置している。このような専門部署を設けて公民連携を強化する動きは、府内の各自治体にも広がっている。連載第8回目の今回は、令和元年10月に公民連携の専門窓口として「公民連携デスク」を設置した富田林市を取材。設置の経緯やデスクの設置によって得られた成果などについて、市長の𠮷村氏と同市担当者に話を聞いた。</p>
</div>
<div class="municipality-data">[富田林市] ■人口:10万9,119人(令和3年10月31日現在) ■世帯数:5万1,685世帯(令和3年10月31日現在) ■予算規模:784億1,360万8,000円(令和3年度当初) ■面積:39.72km<sup>2</sup> ■概要:大阪府の東南部に位置する。自然と歴史に恵まれ、市の北東平坦部は、南北に流れる石川を挟んで平野が広がり、古くから南河内地域の中心地として発展した。特に寺内町には、歴史的に貴重な町並みが残されている。</div>
<div class="jto-p-person">
<div class="jto-p-person__photo"><img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20211208/20211208171151.jpg" alt="" /></div>
<div class="jto-p-person__meta">
<div class="jto-p-person__organization">富田林市長</div>
<div class="jto-p-person__name">𠮷村 善美 <span class="jto-p-person__kana">よしむら よしみ</span></div>
</div>
</div>
<h4>「小さな貢献」を多数生む、公民連携の仕組み</h4>
<p><strong>―令和元年10月に「富田林市公民連携デスク」を設置した経緯について聞かせてください。</strong></p>
<p>　私は26歳から、市議・府議として行政に携わってきました。当時から「市民協働」を政治信条とし、令和元年5月の市長就任後は、市民の意見をより一層市政へ取り入れていこうと、「若者会議」や「外国人市民会議」など新たな市民協働の仕組みを設けました。市民協働においては、公民連携も非常に重要な要素であることから、企業・団体・教育機関との協働を推し進めることが必要です。そこで、大阪府公民戦略連携デスクの協力も得て、専門窓口として「富田林市公民連携デスク」を立ち上げたのです。</p>
<p><strong>―専門窓口の設置後、どのような成果が得られましたか。</strong></p>
<p>　令和3年10月末時点で、17社の企業と連携協定を結んでいます。じつは「富田林市公民連携デスク」は、原則として「市に財政的、人的な負担が生じない事業」を取り扱うこととしています。<br /><br />　私は、予算を伴わない取り組みでも、その積み重ねによって、地域課題は解決できると考えています。すでに、「商業施設の空きスペースを、市の情報発信の場として提供します」といった内容で、企業のそれぞれの強みを活かした公民連携に関する提案を数多くいただいています。一方、企業側からも「地域貢献の取り組みを通じて、企業価値を高めることができる」といった言葉をいただいており、市民・企業・行政の3者がWin-Winとなる関係性を築くことができています。</p>
<p class="text-center"><img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20211208/20211208165617.jpg" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p>
<p><strong>―今後のビジョンを聞かせてください。</strong></p>
<p>　当市は昨年度、国から「SDGs未来都市」「自治体SDGsモデル事業」の認定を受けたことで、今後さらに積極的にSDGsを推進していきます。「誰一人取り残さない」というSDGsの基本理念の実現に向けては、市民協働のまちづくりを進め、身近な地域課題を一つひとつ解決することが必要です。公民連携はその有力な手段であり、「富田林市公民連携デスク」はまさに、その推進エンジンになると期待しています。</p>
<hr />
<div class="jto-p-headline">
<h3 class="jto-p-headline__heading jto-c-heading">多くの市民が利用する商業施設を、地域課題の解決拠点として活用</h3>
<div class="jto-c-interviewee">富田林市 市長公室 都市魅力課 課長(特命シティセールス担当)　渡邊 真</div>
</div>
<div class="jto-c-lead">
<p>富田林市では、「富田林市公民連携デスク」の取り組みを通じて、市民協働のまちづくりを加速させる方針だ。ここでは、関西都市居住サービスと包括連携協定を締結し、地域のさまざまな課題を解決する取り組み内容について、同デスク担当の渡邉氏に詳しく聞いた。</p>
</div>
<div class="jto-p-person">
<div class="jto-p-person__photo"><img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20211208/20211208171056.jpg" alt="" /></div>
<div class="jto-p-person__meta">
<div class="jto-p-person__organization">富田林市</div>
<div class="jto-p-person__position">市長公室 都市魅力課 課長(特命シティセールス担当)</div>
<div class="jto-p-person__name">渡邊 真<span class="jto-p-person__kana"> わたなべ まこと</span></div>
</div>
</div>
<h4>ショッピングセンターを核に、公民連携を推進</h4>
<p><strong>―関西都市居住サービスと締結した包括連携協定の内容を教えてください。</strong></p>
<p>　同社が市の中心部で運営するショッピングセンター「エコール・ロゼ」(以下、SC)で、地域課題の解決に資するさまざまな公民連携の取り組みを行う内容です。当市が「富田林市公民連携デスク」を立ち上げた際、「ぜひ、当社のCSR実践の場としてSCを活用してほしい」と真っ先に申し出てくれました。早速、庁内各部署の意見を集約し、同社とともにSC内で連携して取り組める内容について協議を重ねました。</p>
<p><strong>―具体的に、どのような取り組みが行われていますか。</strong></p>
<p>　まず、災害対策として1,000台の車両を収容できるSCの大型駐車場を、大規模災害時における物資輸送車両の待機場所や支援組織の復旧活動拠点として活用させていただきます。さらに、同駐車場の一部を市の防災倉庫の用地として無償提供いただきました。次に、SC内に市の「情報発信の場」を常設しているほか、買い物のついでに市立図書館で借りた本が返却できるよう、「図書返却ボックス」の寄贈を受けSCのエントランスに設置しています。このほかにも連携メニューはたくさんあり、多くの市民が利用するSCでの課題解決メニューの展開は、市民サービスの向上に資する取り組みだと考えています。また、関西都市居住サービスにとっても、市と協働したCSRの実践によって、市民からさらに愛されるSCとして今後も継続的な発展が期待できます。</p>
<p class="text-center"><img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20211208/20211208172030.jpg" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p>
<p><strong>―公民連携に対する今後の方針を聞かせてください。</strong></p>
<p>　「富田林市公民連携デスク」が所管する公民連携事業は、原則、予算措置を伴わないものですが、地域に横たわる課題を一つひとつ地道に解決する取り組みが、市民満足度の向上、さらには郷土愛の醸成につながると考えています。そうして、地域を愛する市民から、さらに地域を暮らしやすくしていくアイデアをいただける。そんな好循環が生まれるのが理想です。同社とのさまざまな取り組みは、まさに当市が重視する「市民協働のまちづくり」の実現を可能にするモデルだと考えています。</p>
<hr />
<div class="jto-p-headline">
<p><span class="jto-c-label">支援企業の視点</span></p>
<h3 class="jto-p-headline__heading jto-c-heading">迅速かつ柔軟に調整してくれたから、多様な事業もスムーズに進められた</h3>
<div class="jto-c-interviewee">株式会社関西都市居住サービス 代表取締役社長　中瀬 弘実</div>
</div>
<div class="jto-p-person">
<div class="jto-p-person__photo"><img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20211208/20211208172429.jpg" alt="" /></div>
<div class="jto-p-person__meta">
<div class="jto-p-person__organization">株式会社関西都市居住サービス</div>
<div class="jto-p-person__position">代表取締役社長</div>
<div class="jto-p-person__name">中瀬 弘実 <span class="jto-p-person__kana">なかせ ひろみ</span></div>
</div>
</div>
<p><strong>―富田林市との連携事業にどのような意義を感じていますか。</strong></p>
<p>　「エコール・ロゼ」は、令和4年でオープンから34年を迎えます。長期にわたる運営が実現できているのは、地域のみなさまの支えがあってこそです。当社はこれまで、「施設を通じて豊かで潤いのあるコミュニティづくりに貢献する」という経営理念のもと、地域に愛される施設づくりを心がけてきました。今回の富田林市との包括連携協定の締結もその一環で、地域課題の解決につながる貢献を通じて、地域からさらに愛される商業施設となり、存在価値がより一層高まると考えています。</p>
<p><strong>―実際に連携事業に取り組んでみた感想を聞かせてください。</strong></p>
<p>　当社は、ほかの自治体とも公民連携の取り組みを進めています。そうしたなか、「エコール・ロゼ」での連携事業は、複数の所管課にまたがるものでしたが、富田林市では、窓口となる「富田林市公民連携デスク」が迅速かつ柔軟に各所管課との調整を行ってくれ、窓口機能の活用に力を入れていました。そのおかげで、事業をスムーズに進められましたね。</p>
<p><strong>―今後、富田林市との公民連携をどのように発展させていきますか。</strong></p>
<p>　富田林市とは引き続き、地域課題の解決に向けてどのような取り組みができるのか協議を重ね、新たな取り組みも積極的に行い、地域の発展のために貢献していきたいと考えています。今後も地域に愛され続けていき、50年、100年続く商業施設を目指します。</p>
<div class="jto-p-profile">
<div class="jto-p-profile__heading">中瀬 弘実 (なかせ ひろみ) プロフィール</div>
<div class="jto-p-profile__body">昭和31年、千葉県生まれ。独立行政法人都市再生機構監事退任後、令和元年、株式会社関西都市居住サービス代表取締役社長に就任。</div>
</div>
<hr />
<div class="jto-p-headline">
<p><span class="jto-c-label">大阪府公民戦略連携デスクの視点</span></p>
<h3 class="jto-p-headline__heading jto-c-heading">地域に根差す企業とともに取り組む「課題解決」の推進策に注目</h3>
</div>
<p>　富田林市には、大阪府公民戦略連携デスク直属のプロジェクト「OSAKA MEIKAN<a href="#f-c5fea9ca" name="fn-c5fea9ca" title="※大阪府および府内市町村の「オール大阪」による公民連携プラットフォーム">*1</a>」の構成員としてご尽力いただいています。<br /><br />　同市は、公民連携による「市民協働」のまちづくりを進めるなかで、国から「SDGs未来都市」および「自治体SDGsモデル事業」の選定を受けました。SDGsを推進する自治体にとって、参考になる取り組みだと注目しています。<br /><br />　関西都市居住サービスと推進している今回の公民連携事業は、地域に根差した企業と手を携えて、地域課題を一つでも多く解決することを目指したものです。公と民の強みを融合させた取り組みが、住民の満足度向上につながるものだと考えています。</p><div class="footnote">
<p class="footnote"><a href="#fn-c5fea9ca" name="f-c5fea9ca" class="footnote-number">*1</a><span class="footnote-delimiter">:</span><span class="footnote-text">※大阪府および府内市町村の「オール大阪」による公民連携プラットフォーム</span></p>
</div>

「市民協働」のまちづくりにとって、公民連携のさらなる推進は不可欠

<div class="jto-p-headline">
<p class="jto-c-topic">OSAKAゼロカーボンファウンデーション発足</p>
<h3 class="jto-p-headline__heading jto-c-heading">脱炭素社会の実現へ向け、大阪が公民連携で臨む新たな挑戦</h3>
<div class="jto-c-interviewee">OSAKAゼロカーボン ファウンデーション 代表理事 / <br />リマテックホールディングス株式会社 代表取締役社長　田中 靖訓</div>
</div>
<p>※下記は自治体通信35号（Vol.35・2022年1月号）から抜粋し、記事は取材時のものです。</p>
<hr />
<div class="jto-c-lead">
<p>大阪府で今夏、公民連携によるひとつの活動が産声を上げた。「OSAKAゼロカーボンファウンデーション」―通称OZCaF(オズカフ)。企業・団体や府内自治体が連携し、脱炭素社会の実現に向けた活動を推進する取り組みで、すでに200<a href="#f-9429cca1" name="fn-9429cca1" title="※令和3年10月末時点">*1</a>を超える団体が参画している。この画期的な大規模連携は、いかにして発足し、今後どのような活動をしていくのか。公民それぞれを代表し、発起人であり代表理事を務めるリマテックホールディングス代表の田中氏と大阪府の担当者に話を聞いた。</p>
</div>
<div class="jto-p-person">
<div class="jto-p-person__photo"><img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20211210/20211210115650.jpg" alt="" /></div>
<div class="jto-p-person__meta">
<div class="jto-p-person__organization">OSAKAゼロカーボン ファウンデーション 代表理事</div>
<div class="jto-p-person__position">リマテックホールディングス株式会社 代表取締役社長</div>
<div class="jto-p-person__name">田中 靖訓 <span class="jto-p-person__kana">たなか やすのり</span></div>
</div>
</div>
<h4><img style="margin-right:10px; " src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20211210/20211210123614.jpg" alt="f:id:jichitaitsushin:20211210123614j:plain" width="100" height="39" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /> 大阪・関西万博を控え、共通目標で多くの企業を糾合</h4>
<p><strong>―設立の経緯を教えてください。</strong></p>
<p>　もともと当社が環境関連事業を世界各地で展開し、特に欧州の先進性をつぶさに見てきたなかで、思想や科学技術の分野で世界標準の獲得を意識した野心的ともいえる取り組みに、危機感を抱いたことがきっかけでした。このままでは、国際社会のなかで日本のプレゼンスは示せなくなると。折しも、昨年秋に日本もようやく「2050年のカーボンニュートラル実現」を宣言したこともあり、企業や行政が一体となってこの動きを推進するプラットフォームが必要だと考えました。そんなときに知ったのが、大阪府公民戦略連携デスクの活動でした。当時すでに約800社以上と企業ネットワークを構築し、公民連携の幅広い活動を展開していました。この枠組みを、脱炭素社会の実現にも活かせないかと。当時大阪府も、2025年大阪・関西万博の開催目的に「SDGsの達成」を掲げており、脱炭素社会実現には我々と共通した想いがありました。その理念の一致がOZCaF設立の動きにつながったのです。</p>
<p><strong>―カーボンニュートラルという、ある種壮大なテーマで公民連携が実現できた理由はなんですか。</strong></p>
<p>　大阪には、目前に大阪・関西万博という大きなイベントを控えていることが大きいですね。技術力のある多くの府内中小企業を糾合し、現実的な共通目標を設定できる機会になるからです。<br /><br />　そのなかでOZCaFの実効性を高めるには、いかに企業に脱炭素社会実現の推進力を発揮してもらうかがカギになります。そのために、脱炭素ビジネスの環境を整備していくことも、OZCaFの重要な役割だと考えています。たとえば、企業がシーズをもち寄り、それらを融合した新たな技術開発を共同で進める場を提供する。もしくは、それらの技術を実証するフィールドを行政が提供する。そんなかたちの公民連携を通じて、従来のCSR活動とは一線を画した、ビジネス的な観点からも持続可能なカーボンニュートラルを先導していきたいと考えています。</p>
<p class="text-center"><img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20211210/20211210115618.jpg" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p>
<hr />
<div class="jto-p-headline">
<p><span class="jto-c-label">大阪府</span></p>
<h3 class="jto-p-headline__heading jto-c-heading"><img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20211210/20211210124205.jpg" alt="f:id:jichitaitsushin:20211210124205j:plain" width="100" height="39" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /> 「オール大阪」体制の構築へ、公に求められる役割は大きい</h3>
<div class="jto-c-interviewee">大阪府<br />環境農林水産部エネルギー政策課 温暖化対策補佐　岩井田 武志<br />公民戦略連携デスク チーフプロデューサー　元木 一典</div>
</div>
<div class="jto-p-person">
<div class="jto-p-person__photo"><img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20211210/20211210124732.jpg" alt="" /></div>
<div class="jto-p-person__meta">
<div class="jto-p-person__organization">大阪府</div>
<div class="jto-p-person__position">環境農林水産部エネルギー政策課 温暖化対策補佐</div>
<div class="jto-p-person__name">岩井田 武志<span class="jto-p-person__kana"> いわいだ たけし</span></div>
</div>
</div>
<div class="jto-p-person">
<div class="jto-p-person__photo"><img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20211210/20211210124801.jpg" alt="" /></div>
<div class="jto-p-person__meta">
<div class="jto-p-person__organization">大阪府</div>
<div class="jto-p-person__position">公民戦略連携デスク チーフプロデューサー</div>
<div class="jto-p-person__name">元木 一典<span class="jto-p-person__kana"> もとき かずのり</span></div>
</div>
</div>
<h4>活動に広がりをもたせ、新たな企業間連携を生み出す</h4>
<p><strong>―大阪府では、OZCaFにどのような期待をもっていますか。</strong></p>
<p><strong>岩井田</strong>　大阪府の環境政策としては、令和元年に開催されたG 20大阪サミットにおいて共有された海洋プラスチックごみの削減に関する「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」や、2050年にCO2排出量実質ゼロを目指す「おおさか地球温暖化対策実行計画」などの取り組みを推進しています。<br /><br />　海洋プラスチックごみ問題や「脱炭素社会の実現」というテーマは、あらゆる産業活動や家庭生活に付随するものであり、「オール大阪」で取り組むべき課題です。多くの対象に向けて普及啓発を進め、活動に広がりをもたせるうえで、OZCaFには大きな可能性を感じています。</p>
<p><strong>―OZCaFにおける「公の役割」とは、どういったものだと考えていますか。</strong></p>
<p><strong>元木</strong>　地域や業界の垣根を越えて、いかにプラットフォームに広がりをもたせられるか。そこへの貢献は、公に求められる最大の役割だと考えています。その意味では、構想から短期間でこれほどの規模にまで広げられた背景には、公民戦略連携デスクのこれまでの活動が大きく寄与したのではないかと考えています。</p>
<p><strong>岩井田</strong>　2025年に大阪・関西万博の開催を控え、脱炭素社会実現への機運は高まっています。この機運を社会全体に根づかせていくのも「公の役割」です。そのためには、この活動を起点にして新しいビジネスや経済活動が生まれていくことがひとつの条件になるでしょう。<br /><br />　そこに向けた新たな企業間連携や脱炭素への取り組みを生み出していけるようになれば、OZCaF発足の意義はさらに高まるものと期待しています。</p><div class="footnote">
<p class="footnote"><a href="#fn-9429cca1" name="f-9429cca1" class="footnote-number">*1</a><span class="footnote-delimiter">:</span><span class="footnote-text">※令和3年10月末時点</span></p>
</div>

脱炭素社会の実現へ向け、大阪が公民連携で臨む新たな挑戦

<div class="jto-p-headline">
<p class="jto-c-topic">国と各団体の協力を得て総力戦で挑んでいく</p>
<h3 class="jto-p-headline__heading jto-c-heading">同じマインドをもつ47人が団結し、新型コロナウイルスに立ち向かう</h3>
<div class="jto-c-interviewee">全国知事会会長/鳥取県知事　平井 伸治</div>
</div>
<p>※下記は自治体通信35号（Vol.35・2022年1月号）から抜粋し、記事は取材時のものです。</p>
<div class="jto-c-lead">
<p>令和3年9月3日、過去最多となる40人の知事からの推薦を得て、鳥取県知事の平井氏が全国知事会の会長に就任した。目下のところ、各自治体が最優先に取り組むべき課題は、状況が落ち着きつつあるなかにあっても、新型コロナウイルス感染症対策にほかならない。そうしたなか、新会長となった同氏はどのような考えのもと、どういった施策を行っていくのか。平井氏に詳細を聞いた。(インタビューは10月12日に行いました)</p>
</div>
<div class="jto-p-person">
<div class="jto-p-person__photo"><img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20211209/20211209175024.jpg" alt="" /></div>
<div class="jto-p-person__meta">
<div class="jto-p-person__organization">全国知事会会長/鳥取県知事</div>
<div class="jto-p-person__name">平井 伸治 <span class="jto-p-person__kana">ひらい しんじ</span></div>
</div>
</div>
<h4>期待をされているぶん、責任は大きい</h4>
<p><strong>―過去最多となる、40人の知事からの推薦を得ての会長就任をどのように受け止めていますか。</strong></p>
<p>　昨年1月以降、日本は新型コロナウイルスに翻弄され続けてきました。そうしたなか、私は全国知事会において、新型コロナウイルス緊急対策本部の本部長代行や、社会保障常任委員会の委員長として、感染症対策の言わば中核を担ってきました。これだけ多くの推薦があったというのは、やはり私のそれまでの経験が評価されたうえで、新型コロナウイルス対策に引き続き注力することを期待されていると。これにつきると思います。期待をされているぶん、裏を返せばそれだけ責任が大きい。私自身も覚悟を決めて、会長職を担っていきたいと考えています。</p>
<p><strong>―どのように対策を行っていくのでしょう。</strong></p>
<p>　やはり、47人の知事が結束して新型コロナウイルスに立ち向かっていくことが重要です。各知事にはそれぞれの立場があり、当然、主張は異なります。しかし今は、新型コロナウイルス感染症をなんとか収め、住民の安全と命を守りたい一心なわけです。この点において、すべてのマインドがきれいにそろっています。さらに、Web会議システムの活用が当たり前になったことで、北海道から沖縄までの各知事が集まり、意見を戦わせる機会が増えました。コロナ禍にありながら、こうした「禍を転じて福となす」とも言うべき効果も見られます。</p>
<p>　また、国と全国知事会との連携もさらに重要になってきますが、こちらもコロナ禍のなか、新しい関係性が生まれてきていると感じています。</p>
<h4>国や各団体と構築した、新たなパートナーシップ</h4>
<p><strong>―どのような関係性ですか。</strong></p>
<p>　ものごとを、機動的に進めていける関係性です。たとえば、通常であれば、知事会が財政制度や社会保障制度のあり方などをそれぞれの立場をもつ知事の間で討論、調整したうえで国へ提起する。そして、数年かけて予算化される。それが知事会と国における、役割と体制だったと思います。しかし、コロナ禍では、都市部や地方部に関係なく、知事会で一致団結しながら討論を進め、すばやく現場のニーズを国にぶつける。国もそれを受け止め、非常に困難な調整を乗り越え、早ければ1～2ヵ月で予算化、実施されることも。たとえば、飲食店に対する感染防止対策協力金が、それに該当します。</p>
<p>　このように、コロナ禍ならではの、自治体と国との関係性が生まれていると感じているのです。こうした、厳しい状況のなかでつくられたパートナーシップを退歩させることなく前に進めていくことで、地方自治も実りの多いものに変わっていくのではないかと。</p>
<p>また、パートナーシップで言うと、「各団体とのパートナーシップ」もさらに強めていきます。</p>
<p><strong>―詳しく教えてください。</strong></p>
<p>　たとえば、医療提供体制を整備していくためには、感染状況や病床の空き状況など、現場の状況を把握しなければなりません。そこで、日本医師会と連携し、意見交換を行う。宿泊療養施設が必要なら、経団連と連携して宿泊施設の提供を模索する。あるいは日本商工会議所と連携し、経済対策に向けた協力要請を国に対して行ったり、日本旅行業協会や全国旅行業協会と連携し、観光支援を模索したりする。線的な知事会運営ではなく、現場の各団体と手をつなぎ、もっと面的な取り組みで日本再生に貢献したいと考えているのです。</p>
<p class="text-center"><img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20211209/20211209175028.jpg" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p>
<h4>パラダイムシフトで、地方に好機が生まれている</h4>
<p><strong>―そうした国と各団体とのパートナーシップ構築の先に、どのようなビジョンを見すえていますか。</strong></p>
<p>　私が全国知事会の会長として掲げているのは、「コロナと闘い、新たな日本とふるさとを創る」ことです。国内でのワクチン接種が進み、世界中で新薬の製造や活用も進んでいます。ですから今は苦しくとも、いつか局面が変わるときがやってきます。そのため、新型コロナウイルス対策の先も見通しておく必要があります。</p>
<p>　たとえば今、テレワークが進むなか、人々の生活に変化が生まれています。実際に鳥取県でも、大都市の大企業に勤めている人が当県に移住し、テレワークで本業を行いつつ、県内の企業で副業を行うケースが増加。こうした傾向は全国各地で見られます。東京一極集中から、地方部へと人が流入していく傾向にあるのです。</p>
<p><strong>―コロナ禍によって地方にも好機が生まれていると。</strong></p>
<p>　そのとおりです。これは、人々の意識や働き方のパラダイムシフトと言えるでしょう。ここから、新たな価値やネットワークが広がり、地方創生にもつながっていくはずです。今後は、各自治体がもつ得意分野を活かして移住定住を促進し、生活や経済の再生を進めていく必要があるでしょう。</p>
<p><strong>―新型コロナウイルス対策や地方創生実現のため、首長はどのようなリーダーシップをとっていくべきでしょう。</strong></p>
<p>　それぞれのスタイルがあると思いますが、私は市井のなかのひとりであるべきだと考えています。日本では、知事をはじめとした首長と住民の距離が遠いと感じます。私は県のPRのために「カネはないけどカニはある」といったダジャレを言ったりしてきましたが、それはある意味、芝居でもあります。住民の心と気軽に通じ合っていかないと、難しい理屈だけを言っても共感は生まれませんから。共感をもってもらえることで、たとえば飲食店の時短要請にも聞く耳をもってもらえる。本県も2週間のみ特定エリアで協力要請を行ったのですが、ほぼ100%の店が協力してくれましたから。</p>
<h4>打倒した先に見すえる、新たな日本とふるさと</h4>
<p><strong>―全国知事会会長としての、今後の抱負を教えてください。</strong></p>
<p>　まずは新型コロナウイルス感染症を収め、国や各団体の協力を得ながら、経済対策や災害対策、地球温暖化対策などさまざまな政策課題の対策を知事同士で団結して行っていきたいです。唐の韓愈の詩に「真(まこと)に一擲を成して乾坤を賭す」という言葉があります。簡単に言うと、「天地をかけて勝負に挑む」という意味です。新型コロナウイルスにより、人々の健康や命、そして経済、社会がかつてないくらい危機に陥っています。いまこそ、47人がまとまって大勝負をかけ、新型コロナウイルスの打倒に全精力を傾けるときではないかと。そしてその後に、新たな日本やふるさとを創っていくことに注力していきたいですね。</p>
<p class="text-center"><img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20211209/20211209175019.jpg" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p>
<div class="jto-p-profile">
<div class="jto-p-profile__heading">平井 伸治 (ひらい しんじ) プロフィール</div>
<div class="jto-p-profile__body">昭和36年、東京都生まれ。昭和59年に東京大学法学部を卒業後、自治省(現:総務省)に入省。その後、兵庫県や福井県にて地方行政の実務や制度改正などに取り組む。平成11年に鳥取県総務部長に就任し、平成13年に全国最年少(当時)で鳥取県副知事に就任。総務省勤務、自治体国際化協会ニューヨーク事務所長などを経て、平成19年、鳥取県知事に就任する。現在は4期目。令和3年9月、全国知事会会長に就任。</div>
</div>

同じマインドをもつ47人が団結し、新型コロナウイルスに立ち向かう

<div class="jto-p-headline">
<p class="jto-c-topic">地域の特徴を活かして描く将来のまちの姿とは</p>
<h3 class="jto-p-headline__heading jto-c-heading">元気で明るい家庭を築ける環境整備、それが目指す「まちづくりの原点」です</h3>
<div class="jto-c-interviewee">野田市長　鈴木 有</div>
</div>
<p>※下記は自治体通信35号（Vol.35・2022年1月号）から抜粋し、記事は取材時のものです。</p>
<div class="jto-c-lead">
<p>日本全国の自治体が、それぞれの特徴を活かしたまちづくりを進めている。たとえば野田市(千葉県)では、豊かな自然環境を活かし、コウノトリをシンボルとした自然再生のまちづくりに着手している。市長の鈴木氏は、まちづくりの原点について、「住民に元気で明るい家庭を築いてもらうこと」だと語り、「一つひとつの家庭の幸せが、まちに活力を生み出す源泉になる」と捉えている。野田市では、まちづくりと家庭の幸せをどう結びつけているのか。鈴木氏に詳しく聞いた。</p>
</div>
<div class="jto-p-person">
<div class="jto-p-person__photo"><img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20211210/20211210162024.jpg" alt="" /></div>
<div class="jto-p-person__meta">
<div class="jto-p-person__organization">野田市長</div>
<div class="jto-p-person__name">鈴木 有 <span class="jto-p-person__kana">すずき ゆう</span></div>
</div>
</div>
<h4>首都圏近郊にありながら残る「豊かな自然環境」を活かす</h4>
<p><strong>―野田市では、コウノトリをシンボルとした自然再生のまちづくりを進めていますね。</strong></p>
<p>　はい。持続可能な地域づくりに向けて、「地域経済の発展」と「自然環境の保護」は両輪の関係ですが、特に首都圏エリアでは、都市化の進行で自然環境が壊され続けています。その解決策として当市は、「自然と共生する地域づくり」に取り組んでおり、その中心的活動が、国の特別天然記念物であるコウノトリの飼育・放鳥活動です。平成24年度から開始しており、「コウノトリが生息できるくらい、人間にとっても安心・安全な環境が野田市には広がっている」といった評価を、多方面からいただいています。</p>
<p>　ただし、コウノトリの飼育自体は目的ではありません。たとえば、コウノトリの餌場となる水田では、農薬や化学肥料を極力使わないお米づくりに市全体で取り組んでいます。今では水田から姿を消していた生物も戻り始め、生物多様性の再生につなげられています。</p>
<p><strong>―野田市では、なぜこうした取り組みを行っているのでしょう。</strong></p>
<p>　首都圏近郊にありながら、豊かな自然環境が残っている当市の特徴を活かしたまちづくりを進めるためです。私には、まちづくりとは、「住民に元気で明るい家庭を築いてもらうために推進するもの」という信念があり、まちづくりの原点として考えています。まちが持つ特徴は、住民に元気で明るい家庭を築いてもらうための資源であり、それを実現する手段として、豊かな自然環境を活かしたまちづくりがあると考えているのです。</p>
<p>　当市では豊かな自然環境のほかにも、地域にあるさまざまな特徴を活かしたまちづくりを進めており、「元気で明るい家庭を築けるまち」として、住民から「いつまでも住み続けたい」と思ってもらえる自治体になることを目指しています。</p>
<h4>「しょうゆのまち」として、一大産業を築き上げた歴史</h4>
<p><strong>―まちづくりに活かす特徴とは、どのようなものですか。</strong></p>
<p>　たとえば、東京都心から30 km圏に位置する交通利便性の高さ。この特徴を活かして、現在、東京と当市を直接結ぶ鉄道として「地下鉄8号線」の誘致活動に市をあげて取り組んでいます。新たな人の流れを生み出す新鉄道は、まちの経済を活性化させる起爆剤になるでしょう。また、当市最北端は、かつて徳川家康の弟である松平康元を初代藩主に迎え入れた関宿城の城下町であり、内閣総理大臣として日本を終戦に導いた鈴木貫太郎翁が、幼少期と最晩年を過ごした地でもあります。</p>
<p>　さらに中央地区には、江戸の食文化を支える「しょうゆのまち」として発展し、一大産業を築き上げてきた産業都市としての歴史もあります。これに由来する歴史的建造物も多数あり、豊富な文化遺産や観光資源は、住民にとって誇りとなりうるまちの大きな特徴としてあげられます。</p>
<p>　そのほかにも、スポーツを通じたまちづくりに注力しており、江戸川や利根川のサイクリングロードの活用をはじめ、自然環境を活かしたスポーツイベントも多数開催し、住民が健康的に楽しめるまちとしての特徴も備えています。</p>
<h4>住民の感受性を、豊かにするまちづくり</h4>
<p><strong>―地域の特徴を活かしたまちづくりを進めるにあたり、大切にしていることはなんですか。</strong></p>
<p>　私は、「まちづくりは人づくり」という考えを大切にするようにしています。もう少しわかりやすく言えば、「まちづくりを通じて、住民の感受性を豊かにできる」ということです。</p>
<p>　たとえば、豊かな自然環境を活かしたまちづくりのなかで、生物多様性の維持がいかに大変なことであるかの理解が住民の間で進みます。そうなると、豊かな暮らしを守っていくためにも、自然と共存する生活スタイルを考えるようになるでしょう。また、先人たちがたゆまぬ努力で築き上げた歴史や文化に接すれば、地域に誇りと愛着を感じてくれるようになるはず。そしてスポーツについては、肉体的・精神的な鍛錬だけでなく、裏方として支えてくれるさまざまな人との係わりを学ぶことで、人間力を磨くことにつながります。私は、そういった豊かな感受性を持つ一人ひとりの住民が築き上げる、元気で明るい家庭こそが、まちに活力を生み出す源泉になると考えています。</p>
<h4>未来を担う子どもの意見にも、耳を傾ける</h4>
<p><strong>―鈴木さんが、行政を推進していくうえで重視していることを教えてください。</strong></p>
<p>　まちづくりにもつながることではありますが、住民の意見をしっかりと聞くことです。私たち行政側が思い描く姿があったとしても、それが正しいかどうかはわかりません。それを決めるのは、住民ですから。それぞれの地域の魅力や課題は、そこに住む住民が一番わかっています。その意見を汲むことで、私たちは行政を的確に推進することができ、逆に住民にとっては、自分の意見が反映されることで、まちづくりへの参画意識がさらに高まるでしょう。</p>
<p>　この姿勢はなにも、現役世代に対するものだけではありません。たとえば私は、平成29年度からすべての公立小中学校を訪問し、子どもたちと意見交換をする「市長と話そう集会」を実施しています。さらに、その場ではなかなか言葉にできなかった子どもの考えも聞こうと、手紙を通じた意見交換も行っています。未来を担う子どもたちが今何を考え、何を望んでいるのか。素直な意見を聞く貴重な機会だと捉えており、それをこれからのまちづくりに反映させたいと考えています。</p>
<p class="text-center"><img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20211210/20211210163254.jpg" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p>
<p><strong>―今後のまちづくりに対するビジョンを聞かせてください。</strong></p>
<p>　これまでお話しした通り、当市には豊かな自然環境があり、地域経済のさらなる発展を期待できる交通利便性や観光資源もあります。それを活かしたまちづくりを今後も進めていきますが、最終的なゴールは、一つひとつの家庭が幸せになることだと私は考えており、そのために、まちはあるものだと思っています。「元気で明るい家庭を築ける野田市」に向けて、「ひと」と「まち」に活気がみなぎるまちづくりを、住民のみなさんと一緒に推進していきたいですね。</p>
<p class="text-center"><img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20211210/20211210162029.jpg" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p>
<div class="jto-p-profile">
<div class="jto-p-profile__heading">鈴木 有 (すずき ゆう) プロフィール</div>
<div class="jto-p-profile__body">昭和31年、千葉県野田市生まれ。昭和55年、拓殖大学政経学部卒業。平成6年、野田市議会議員に当選し、平成19年、野田市議会議長に就任。平成28年、野田市長に就任し、現在2期目。</div>
</div>

元気で明るい家庭を築ける環境整備、それが目指す「まちづくりの原点」です

<div class="jto-p-headline">
<p><span class="jto-c-label">民間企業の取り組み</span></p>
<p class="jto-c-topic">システム連携の効率化</p>
<h3 class="jto-p-headline__heading jto-c-heading">4年後のシステム標準化に備え、今から「統合基盤」の構築を急げ</h3>
<div class="jto-c-interviewee">株式会社JSOL<br />ソーシャルトランス フォーメーション事業本部 コンサルタント ITストラテジスト　蔭山 典志<br />ソーシャルトランス フォーメーション事業本部 コンサルタント PMP(プロジェクトマネジメント・プロフェッショナル)　井川 史彦</div>
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</div>
<p>※下記は自治体通信35号（Vol.35・2022年1月号）から抜粋し、記事は取材時のものです。</p>
<div class="jto-c-lead">
<p>自治体の主要17業務をめぐり、国による標準仕様書の策定が進んでいる。各自治体は、標準仕様書に合わせたシステム移行作業を、令和7年度までに行うことが求められる。こうした状況に対し、ICTコンサルティングを手がけるJSOLの蔭山氏は、「移行をスムーズに完遂させるポイントは、システムを統合的に管理できる仕組みを今から構築しておくこと」だと指摘する。その詳細について、同社の井川氏も交えて聞いた。</p>
</div>
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<div class="jto-p-person">
<div class="jto-p-person__photo"><img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20211203/20211203164306.jpg" alt="" /></div>
<div class="jto-p-person__meta">
<div class="jto-p-person__organization">株式会社JSOL</div>
<div class="jto-p-person__position">ソーシャルトランス フォーメーション事業本部 コンサルタント ITストラテジスト</div>
<div class="jto-p-person__name">蔭山 典志 <span class="jto-p-person__kana">かげやま たかし</span></div>
</div>
</div>
<div class="jto-p-person">
<div class="jto-p-person__photo"><img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20211203/20211203164303.jpg" alt="" /></div>
<div class="jto-p-person__meta">
<div class="jto-p-person__organization">株式会社JSOL</div>
<div class="jto-p-person__position">ソーシャルトランス フォーメーション事業本部 コンサルタント PMP(プロジェクトマネジメント・プロフェッショナル)</div>
<div class="jto-p-person__name">井川 史彦 <span class="jto-p-person__kana">いかわ ふみひこ</span></div>
</div>
</div>
<h4>短期間で移行作業ができるか、多くの自治体に共通する課題</h4>
<p><strong>―システムの標準化に向けた、自治体の取り組み状況を教えてください。</strong></p>
<p><strong>井川</strong>　主要17業務の標準仕様書が令和4年度の夏にかけて順次公開されていくなか、多くの自治体はシステムベンダーによる新システムの開発を待ちながら、移行に向けた計画を立てている状況です。このシステム移行の作業は、現行システムの運用形態によって、大きく二つのケースに分かれますが、それぞれに課題があります。</p>
<p><strong>―どういった課題ですか。</strong></p>
<p><strong>井川</strong>　第一に、マルチベンダー型でシステムを運用しているケース。この場合、各システムが1対1の関係で連携していると、新システムへの移行時はその都度、すべてのシステム同士の連携を確認する膨大な作業が必要となります。</p>
<p>　第二に、単独のベンダーが提供するパッケージシステムを運用しているケースです。ベンダーは標準仕様書の公開がもっとも遅いシステムに合わせ、新システムを開発し、その後に移行作業を行うことになります。移行作業が短期間に集中するため、作業負荷が高まり、システムテストに影響を与えてしまう懸念も生じます。</p>
<p><strong>蔭山</strong>　4年後に控えたシステム標準化に向け、移行作業をめぐるそれぞれの課題を解決するために、当社では「統合基盤」の構築を推奨しています。</p>
<h4>マイナポータルとも連携し、データ活用の幅が広がる</h4>
<p><strong>―統合基盤とは、どういったものですか。</strong></p>
<p><strong>蔭山</strong>　各種業務システムを単一の基盤上で管理・運用する仕組みです。これにより、現在マルチベンダー型でシステムを運用している自治体は、個々の業務システムを統合基盤と連携させるだけですべてのシステムとの連携を済ませられるので、移行作業におけるTCO<a href="#f-35719bf0" name="fn-35719bf0" title="※TCO:Total Cost of Ownershipの略。コンピュータの導入や管理維持にかかわるすべてのコストの総額">*1</a>の低減を図れます。</p>
<p>　単独のベンダーが提供するパッケージシステムを運用している自治体の場合は、標準仕様書が公開されるのに合わせて、ベンダーがシステムを順次開発できるようになります。個別のシステムで共通して使用されるデータを統合基盤上で管理できるので、最後にまとめて移行する必要がなくなるのです。</p>
<p><strong>井川</strong>　システムの標準化を終えた後でも、統合基盤によって自治体が得られるメリットもあります。</p>
<p><strong>―どういったメリットですか。</strong></p>
<p><strong>井川</strong>　統合基盤は、「中間サーバー」や「マイナポータル」といった外部システムとも連携できるため、データ活用の幅を広げられることです。たとえば、電子申請が可能な行政手続きを新たに設ける際、対象となりうる住民に対して事前にマイナポータルを介したプッシュ通知を行う、といったことが可能になります。これは、統合基盤に蓄積されるデータベースをもとに、対象となる住民を抽出することで実現できるのです。</p>
<p class="text-center"><img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20211203/20211203164258.jpg" alt="f:id:jichitaitsushin:20211203164258j:plain" width="1001" height="680" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p>
<p><strong>―自治体に対する今後の支援方針を聞かせてください。</strong></p>
<p><strong>蔭山</strong>　当社の統合基盤は、ベンダー各社のシステムに対する独立性が高い点が強みです。これまで30以上の自治体に統合基盤の構築を支援してきた実績を活かし、現状のシステム運用状況に合った活用を提案していきたいですね。</p>
<p><strong>井川</strong>　今後、自治体業務が標準化されれば、RPAやOCRといったICTツールを用いて業務効率化を図りやすい環境が整います。こうした業務改善に関する支援も含め、自治体のさまざまな課題を解決していきたいと考えています。</p>
<div class="jto-p-profile">
<div class="jto-p-profile__heading">蔭山 典志 (かげやま たかし) プロフィール</div>
<div class="jto-p-profile__body">昭和49年、大阪府生まれ。平成9年、同志社大学を卒業後、株式会社日本総合研究所(現:株式会社JSOL)に入社。流通系システムの開発や構築などに携わった後、平成23年より現職。自治体に対する統合基盤の構築支援に従事。</div>
</div>
<div class="jto-p-profile">
<div class="jto-p-profile__heading">井川 史彦 (いかわ ふみひこ) プロフィール</div>
<div class="jto-p-profile__body">昭和58年、東京都生まれ。平成20年、東京工業大学大学院を修了後、株式会社JSOLに入社。平成24年より現職。自治体に対する統合基盤の構築支援や業務改善コンサルティングなどに従事。</div>
</div>
<div>株式会社JSOL</div>
<table>
<tbody>
<tr>
<th>設立</th>
<td>平成18年7月</td>
</tr>
<tr>
<th>資本金</th>
<td>50億円</td>
</tr>
<tr>
<th>売上高</th>
<td>375億円(令和3年3月期)</td>
</tr>
<tr>
<th>従業員数</th>
<td>1,200人(令和3年4月現在)</td>
</tr>
<tr>
<th>事業内容</th>
<td>ICTコンサルティング、システムの企画・構築・運用など</td>
</tr>
<tr>
<th>URL</th>
<td><a href="https://www.jsol.co.jp/solution/government.html" target="_blank">https://www.jsol.co.jp/solution/government.html</a></td>
</tr>
<tr>
<th>お問い合わせ電話番号</th>
<td>03-5859-6001(平日9:00〜17:30)</td>
</tr>
<tr>
<th>お問い合わせメールアドレス</th>
<td><a href="mailto:rfi@jsol.co.jp" target="_blank">rfi@jsol.co.jp</a></td>
</tr>
</tbody>
</table>
<div id="material-area" class="jto-p-material">
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</div><div class="footnote">
<p class="footnote"><a href="#fn-35719bf0" name="f-35719bf0" class="footnote-number">*1</a><span class="footnote-delimiter">:</span><span class="footnote-text">※TCO:Total Cost of Ownershipの略。コンピュータの導入や管理維持にかかわるすべてのコストの総額</span></p>
</div>

デジタル庁の創設、行政手続きの脱ハンコやオンライン化など、私たちは国を上げたデジタル化の渦中にいます。

自治体DX 友だちの輪は、全国に1700以上ある自治体が、それぞれの地域の特性や課題に対し、どのようにデジタルの力を借りられるのか、どのように推進していけばよいのか、を自治体同士で悩みや疑問を共有し、共に考えていく「場」となるべく生まれたオンラインコミュニティーです。

4年後のシステム標準化に備え、今から「統合基盤」の構築を急げ

<div class="jto-p-headline">
<p><span class="jto-c-label">民間企業の取り組み</span></p>
<p class="jto-c-topic">住民窓口機能の強化</p>
<h3 class="jto-p-headline__heading jto-c-heading">「非対面型DXソリューション」で、コロナ時代の窓口体制確立を急げ</h3>
<div class="jto-c-interviewee">エイネット株式会社 取締役　尾上 渉</div>
<div class="jto-c-sponsored">[提供]エイネット株式会社</div>
</div>
<p>※下記は自治体通信35号（Vol.35・2022年1月号）から抜粋し、記事は取材時のものです。</p>
<div class="jto-c-lead">
<p>人手不足や業務の増大が指摘される自治体にあって、住民との接点となる窓口機能をいかに充実させ、行政サービスを向上させるかは難しい課題である。くわえて昨今は、コロナ禍の影響で対面での接触に制約が生まれている。そうしたなか、自治体向けシステムの開発を手がけるエイネットの尾上氏は、「住民窓口にこそ、最新の開発成果でDXを推進すべき」と指摘する。その具体的な方法を同氏に聞いた。</p>
</div>
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<div class="jto-p-person">
<div class="jto-p-person__photo"><img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20211202/20211202113302.jpg" alt="" /></div>
<div class="jto-p-person__meta">
<div class="jto-p-person__organization">エイネット株式会社</div>
<div class="jto-p-person__position">取締役</div>
<div class="jto-p-person__name">尾上 渉 <span class="jto-p-person__kana">おのえ わたる</span></div>
</div>
</div>
<h4>人手不足で対応できない支所「密」状態を避けたい本庁</h4>
<p><strong>―窓口対応をめぐり、自治体はどのような課題を抱えていますか。</strong></p>
<p>　人手不足の問題が大きいですね。合併により役場の集約を進めた自治体は、本庁に人員を集約する傾向にありますから、支所や出張所に配置できる職員の数は限られます。当然、各分野の専門知識をもった職員は少ない。税制や補助金といった専門分野の問い合わせには対応できず、本庁に回ってもらうしかないため、住民の不満につながっているケースは少なくありません。</p>
<p>　かりに、支所で対応できる問い合わせであっても、その対応に長い時間をとられては、ほかの対応がストップしてしまい、これも住民にとってはストレスです。新型コロナウイルスの影響で業務が増えているなか、各拠点の窓口対応を強化したくても、人員不足でとてもかなわないのが現状です。</p>
<p><strong>―最近では窓口対応での「密」状態を避けなければいけないという事情もありますね。</strong></p>
<p>　その問題も大きいです。本庁に多くの人が押し寄せる状況は、感染対策上、回避したい。そのためには、支所・出張所の機能を強化し、対応できる業務を増やすことが望ましいのですが、それができないジレンマを抱えている自治体は多いですね。</p>
<p><strong>―なにか解決策はありませんか。</strong></p>
<p>　ここにこそ、DX推進の開発成果を取り入れるべきです。具体的には、遠隔対応の窓口システムを整備することで、こうした問題は解決できます。たとえば当社では令和3年9月に、17年の販売実績があるWeb会議システムをベースに、自治体向け非対面DXソリューション『CROSS』を新たに開発しました。これは、支所や出張所における窓口対応を本庁やコールセンターに集約し、遠隔対応することで、窓口業務の効率化と人手不足の解消を実現するシステムです。</p>
<h4>すでに1,000店舗以上の、金融機関で導入された実績</h4>
<p><strong>―どのような仕組みでしょう。</strong></p>
<p>　住民は、最初にモニター上の手続きメニューをタップするだけで、本庁の担当者を呼び出すことができます。そこからは、画面越しに直接担当者からの説明を受け、その場で書類の書き方や手続きの方法を相談できるのです。支所側のスキャナーやFAXを本庁の職員が遠隔で操作できるので、機器操作に人手を割く必要もなく、住民はその場で手続きを完了させることができます。かりに問い合わせが複数の課にまたがる場合は、対応完了後に次の部署へ転送することもできます。本来は移動が必要な手続きも、住民はモニターの前にいるだけで済ませられるのです。</p>
<p class="text-center"><img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20211201/20211201173008.jpg" alt="f:id:jichitaitsushin:20211201173008j:plain" width="1008" height="686" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p>
<p> </p>
<p><strong>―むしろ本庁で手続きするよりも、便利かもしれませんね。</strong></p>
<p>　そうですね。住民が操作に迷わないよう、AIロボットを搭載し、住民をていねいに誘導する機能を実装する計画もあります。また、インターフェースの自由度が高く、メニューの背景にまちのキャラクターや市長の顔を映し出すといったカスタマイズも自由にできます。</p>
<p><strong>―導入実績はありますか。</strong></p>
<p>　支店集約が進む金融機関では多くの実績があり、すでに1,000店舗以上で導入されています。この9月に開発した自治体向けシステムでは、必要な機能のみに絞り込むことで大幅なコスト削減を図り、小規模自治体でも導入しやすい価格帯を実現できたと自負しています。窓口機能を強化したいと考えている自治体のみなさんは、ぜひお問い合わせください。</p>
<div class="jto-p-profile">
<div class="jto-p-profile__heading">尾上 渉 (おのえ わたる) プロフィール</div>
<div class="jto-p-profile__body">昭和44年、兵庫県生まれ。人材派遣会社、商社、ITメーカーを経て、平成22年4月、エイネット株式会社に入社。平成29年5月より現職。</div>
</div>
<div>エイネット株式会社</div>
<table>
<tbody>
<tr>
<th>設立</th>
<td>平成9年7月</td>
</tr>
<tr>
<th>資本金</th>
<td>1億610万円</td>
</tr>
<tr>
<th>事業内容</th>
<td>インターネットテレビ会議/電話に関するアプリケーションパッケージの開発・販売、インターネットテレビ電話コミュニティサイトの構築・運営など</td>
</tr>
<tr>
<th>URL</th>
<td>〈企業サイト〉<a href="https://www.anets.co.jp/" target="_blank">https://www.anets.co.jp/</a><br />〈製品サイト〉<a href="https://www.freshvoice.net/cross/" target="_blank">https://www.freshvoice.net/cross/</a></td>
</tr>
<tr>
<th>お問い合わせ電話番号</th>
<td>0120-275-319(平日9:00～17:30)</td>
</tr>
<tr>
<th>お問い合わせメールアドレス</th>
<td><a href="mailto:inq@anets.co.jp" target="_blank">inq@anets.co.jp</a></td>
</tr>
</tbody>
</table>
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</div>

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自治体の窓口で受付番号発券機の設置が当たり前になったように、自治体の全業務にもDX製品やITシステムの設置が当たり前になる時代がそこまできていると考えます。 時代のニーズに合わせ、製品の改良・開発を重ね、弊社ではこれからも、自治体の皆様のニーズにお応えできるDXサービスをご提案して参ります。

「非対面型DXソリューション」で、コロナ時代の窓口体制確立を急げ

<p><img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20211201/20211201143426.jpg" alt="f:id:jichitaitsushin:20211201143426j:plain" width="1200" height="630" loading="lazy" /></p>
<div class="jto-p-headline">
<p><span class="jto-c-label">民間企業の取り組み</span></p>
<p class="jto-c-topic">種類別商品券による住民支援策</p>
<h3 class="jto-p-headline__heading jto-c-heading">用途を定めた種類別商品券で、ニーズを捉えた住民支援を可能に</h3>
<div class="jto-c-interviewee">アマゾンジャパン インセンティブ事業部 アジア日本地区統括部長　アンドリュー・ハットン</div>
<div class="jto-c-sponsored">[提供] アマゾンジャパン</div>
</div>
<p>※下記は自治体通信35号（Vol.35・2022年1月号）から抜粋し、記事は取材時のものです。</p>
<div class="jto-c-lead">
<p>コロナ禍で生活環境が大きく変化するいま、さまざまな困難に直面する住民に対して、いかに支援を届けるか。多くの自治体の課題である。そうしたなか、アマゾンジャパンで日本における種類別商品券事業を統括するアンドリュー・ハットン氏は、「目的に特化した商品のみを購入できる『Amazon種類別商品券』は、住民サービスの向上に有効な手段になりえる」と語る。その内容を、同氏に詳しく聞いた。</p>
</div>
<div class="jto-p-jumpToMaterial"><a href="#material-area"><span class="fa fa-chevron-circle-down"> </span> 本記事で紹介しているサービス概要資料はこちら</a></div>
<div class="jto-p-person">
<div class="jto-p-person__photo"><img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20211201/20211201143753.jpg" /></div>
<div class="jto-p-person__meta">
<div class="jto-p-person__organization">アマゾンジャパン</div>
<div class="jto-p-person__position">インセンティブ事業部 アジア日本地区統括部長</div>
<div class="jto-p-person__name">アンドリュー・ハットン</div>
</div>
</div>
<h4>自治体の施策の趣旨を踏まえ、あえて用途を限定</h4>
<p><strong>―昨春から、法人向けに種類別商品券事業を開始したそうですね。背景はなんですか。</strong></p>
<p>　アマゾンではこれまで、『Amazonギフト券』を販売し、多くの個人・法人のみなさんにご利用いただいています。豊富な品揃えを実現するアマゾンから幅広い商品を購入いただけることが最大のメリットです。一方で、自治体のお客さまから、事業で利用する場合、なんでも購入できてしまうと、かえって「自治体が行う施策の趣旨にそぐわない」というお声もいただいていました。そこでアマゾンでは、あえて購入できる商品カテゴリを限定したコード型ギフト券『Amazon種類別商品券』の提供を開始しました。</p>
<p><strong>―具体的に、どのような種類が用意されているのですか。</strong></p>
<p>　令和3年10月現在、『Amazon図書商品券』『Amazon在宅支援商品券』『Amazon健康支援商品券』『Amazon育児支援券』『Amazon介護支援券』の5つの種類別商品券を提供しています。商品カテゴリを限定しているとは言え、アマゾンの豊富な品揃えのなかからお好きな商品を選べるので、ご利用のお客さまからもご好評をいただいています。</p>
<p><strong>―この種類別商品券には、どのような特徴がありますか。</strong></p>
<p>　ひとつは、購入から配布までオンラインで完結できることです。その他にも法人のお客さまには福利厚生プログラムとして、自治体のお客さまには住民のみなさまへの補助施策としてご利用いただけます。たとえば、乳幼児の子育てや介護などの事情で、買い物に出かけることさえままならない住民のみなさまも多くいらっしゃるかと思います。『Amazon種類別商品券』を利用することで、自宅にいながらいつでも必要なものを注文でき、スピーディに商品を受け取ることができるのは、とても便利だと思います。<br /><br />　また、有効期限が発行から10年と長いことも特徴のひとつです。</p>
<h4>外出自粛を経験した住民は、オンライン活用がより身近に</h4>
<p><strong>―自治体の現場では、どういった活用が可能ですか。</strong></p>
<p>　たとえば、健康増進課の施策として、住民のみなさまの健康づくりを支える『Amazon健康支援商品券』を活用し、トレーニングウェアやエクササイズグッズなどの購入にご利用いただけます。また、子育て支援課が補助施策の一環として『Amazon育児支援券』を活用することで、ベビーカーやオムツといった育児にかかわる商品の購入を支援できるでしょう。さらに、大学の学生課では、コロナ禍の学習支援事業として『Amazon図書商品券』を学生に配付することもできますね。実際、関西のある大学では、コロナ禍における学生への学習支援策として、『Amazon図書商品券』を配付した事例があります。</p>
<p class="text-center"><img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20211201/20211201143126.jpg" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image" /></p>
<p><strong>―今後の自治体への支援方針を聞かせてください。</strong></p>
<p>　アマゾンのミッションである「地球上で最もお客様を大切にする企業になること」を目指して、いま取り扱っている商品以外にも、お客さまのニーズに応じて新しい商品の開発も検討していきます。コロナ禍で外出の自粛を求められたことで、多くのお客さまにとって、オンラインでのお買い物がより身近になっています。自治体や住民のみなさまがお持ちの多様なニーズにお応えできるよう、引き続き、サービスの拡充や利便性の向上に努めていきます。</p>
<hr />
<div>アマゾンジャパン</div>
<table>
<tbody>
<tr>
<th>設立</th>
<td>平成12年7月</td>
</tr>
<tr>
<th>事業内容</th>
<td>インターネットなどを利用した電子商取引事業、電子商取引サイトへの出品サービス業務、物流業務等</td>
</tr>
<tr>
<th>URL</th>
<td><a href="https://www.aboutamazon.jp/" target="_blank">https://www.aboutamazon.jp/</a></td>
</tr>
<tr>
<th>問い合わせ先</th>
<td>メールアドレス : <a href="mailto:jp-gc-am@amazon.com">jp-gc-am@amazon.com</a> <br />URL : <a href="https://www.amazon.co.jp/incentives" target="”_blank”">https://www.amazon.co.jp/incentives</a></td>
</tr>
</tbody>
</table>
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