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長野県 の取り組み

「質の高い学び」の実現に向けいまなすべきは「学習記録の蓄積」

長野県教育委員会 事務局 教学指導課 学校企画係 主任指導主事 馬場 正一
[提供] Classi株式会社

国が進める高大接続改革にあわせ、各自治体では独自の教育改革を進めている。そうしたなか、長野県ではICTを駆使した学習支援システムを導入し、「学習記録の蓄積」を通じた学びの質的向上をめざす取り組みが進行中だ。取り組みの概要と期待する成果などについて、関連事業を担当する長野県教育委員会事務局の馬場氏に聞いた。

※下記は自治体通信 テクノロジー特別号(2019年2月発刊)から抜粋し、記事は取材時のものです。

長野県データ

人口: 206万2,894人(平成30年11月1日現在) 世帯数: 82万4,362世帯(平成30年11月1日現在) 予算規模: 1兆3,263億4,032万9,000円(平成30年度当初) 面積: 1万3,562km² 概要: 本州の中央部に位置し、8つの県と隣り合う。隣り合う都道府県の数が全国でもっとも多い県。周囲には標高3,000mクラスの高い山々が連なり、「日本の屋根」と呼ばれる。なかでも、飛騨山脈、木曽山脈、赤石山脈は、見た目の美しさがスイスのアルプスに似ていることから、それぞれ北アルプス、中央アルプス、南アルプスの名で親しまれている。

自分の学習成果や活動を自ら説明する能力が問われる

―長野県で進めている高等学校改革とはどのようなものですか。

 本県では、平成30年度からの「総合5か年計画」のなかで「学びの県づくり」を基本方針にすえ、高等学校改革に取り組んでいます。この改革において柱となる施策のひとつがICT化です。平成29年度から、県立高等学校においてタブレット端末や電子黒板といったICT機器の整備を進めています。

 そのうえで、ICT環境を学習・指導改善につなげるための施策として、「次世代型学習支援システムを活用した実践研究事業」を立ち上げています。

―詳しく教えてください。

 県立高等学校において平成30年4月に入学した新1年生を中心に、88クラス3513人を対象に、学習支援システム『Classi』を活用した新たな学習を開始しています。具体的には、学習用デジタル・コンテンツの提供による学習支援。さらには、ポートフォリオ機能を利用して、さまざまな学びや気づきを記録する「学習記録の蓄積」にも力を入れています。

―学習記録を蓄積する狙いはなんでしょう。

 ひとつには、日常的に学習の記録を振り返れるようにすることで、「気づき」をえて学習成果を定着させるとともに、次の学びにつなげようという学習意欲の向上、生徒の「主体的な学ぶ力」を育成していく狙いがあります。

 もうひとつの重要な狙いは、大学入試改革への対応です。大学入試改革によって、将来の入試は「調査書」「活動報告書」が重視され、自分の学習成果や活動を自分の言葉で説明する能力が問われる。そうした能力を発揮するためには、高校3年間の学習活動の記録を自身が把握していることが前提。ここに「学習記録の蓄積」に取り組む理由があります。

最大の教育効果を求め、先行導入校で計画的に検証

―『Classi』を選定した理由はなんですか。

 いちばんは、ポートフォリオ機能において、教員からフィードバックや働きかけを行える仕組みが充実している点です。生徒が記録を蓄積していくだけではなく、次の段階として、そこに教員が介在し、「記録をどう活用していくか」の視点が盛り込まれている。県としては、ポートフォリオ機能を使って、「どのような蓄積データが生徒の能力育成に資するのか」「いつ、どのような働きかけをすれば教育効果を発揮できるのか」といった問題意識をもっており、先行導入した学校では、計画的に検証してもらう予定です。

 これらの検証結果は教員たちにこそ参考になる情報であり、そこから多くを学ぶことで教員の指導力向上にも大きく寄与するものと期待しています。

生徒のキャリア形成を支援する指導材料に

―今後の教育ビジョンを聞かせてください。

 大学入試改革では多面的・総合的評価への転換が掲げられています。その意義は十分に確認していますが、一方で実際の評価方法や仕組みについては明らかではない部分も残されており、教育現場には少なからぬ戸惑いがあるのも事実です。

 そうしたいま、重要なのはまず個々の学校で特色のある教育を推進しながら、学習記録を蓄積し、記録を活用した指導実績を積み上げること。そうした指導が、生徒たちの目的意識を育て、将来のキャリアビジョンを描く手助けになることが理想です。

 その意味では、指導の対象はかならずしも大学進学者にとどまりません。社会に出ていく生徒たちを含め、広くキャリア形成を後押しできる教育を実践研究事業では摸索していきます。

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