全国の自治体トップ・職員・議員に贈る
自治体の"経営力"を上げる情報サイト
自治体通信Online

埼玉県川越市の取り組み

窓口申請のICT化①

電子と紙の「ハイブリッド申請」で、窓口業務の混雑緩和を目指す

川越市
福祉部障害者福祉課 主査 清水 貴大
福祉部障害者福祉課 主事 村山 諒
[提供] トランスコスモス株式会社

※下記は自治体通信 自治体DX特別号(2021年3月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。


DX(デジタルトランスフォーメーション)の一環として、窓口申請のICT化に取り組む自治体は増えている。川越市(埼玉県)においても、独自のやり方で、実証実験に取り組んでいる。いったいどのような方法で、ICT化を推し進めているのか。同市障害者福祉課の2人に、取り組んでいる背景を含めて詳細を聞いた。

川越市データ
人口:35万3,214人(令和3年2月1日現在) 世帯数:16万2,210世帯(令和3年2月1日現在) 予算規模:1,979億2,047万8,000円(令和2年度当初) 面積:109.13km² 概要:埼玉県の中央部よりやや南部、武蔵野台地の東北端に位置している。都心から30kmの首都圏に位置するベッドタウンでありながら、商品作物などを生産する近郊農業、交通の利便性を活かした流通業、伝統に培われた商工業、豊かな歴史と文化を資源とする観光など、充実した都市機能を有している。市内には、時の鐘や蔵造りの町並みなどの歴史・文化をはじめとした観光スポットが多数あり、多くの観光客でにぎわう。
川越市
福祉部障害者福祉課 主査
清水 貴大しみず たかひろ
川越市
福祉部障害者福祉課 主事
村山 諒むらやま りょう

紙をなくして、すべて電子申請にはできない

―川越市が窓口申請のICT化に取り組んでいる背景を教えてください。

清水 やはり、窓口業務が混雑していたことです。季節的な事情も含めれば、窓口が混雑するというのはどこの課でもある話です。しかし、障害者福祉課においては、慢性的に混雑していました。申請する書類がかなり多いというのもあるのですが、住民の順番が来たら窓口に座ってもらい、そこから記入してもらうスタイルだったため、どうしても時間がかかっていたのです。かなり前から「ICTの導入で改善できないか」という話は出ていたのですが、具体的には進んでいませんでした。

―それはなぜでしょう。

村山 障害者福祉課の窓口業務が、電子申請に適していなかったからです。その理由として、申請書類が複写式であったこと。その場で控えを住民にお渡しするので、紙をなくしてすべてを電子申請にしてしまうわけにはいかない。さらに言うと、市町村で申請を受け付け、県などの他機関に進達する業務のため、簡単にやり方を変えることができなかったのです。

―そうした課題をどのように解決したのですか。

清水 そんなときに、『自治体通信』でトランスコスモスが提供している電子申請に関する記事を読んだのです。内容は、窓口に行く前の段階でスマートフォンから事前に書類の記入ができ、記入ずみの書類を二次元バーコードに落とし込んで、それを使って窓口で申請書類をプリントアウトできるという仕組みでした。言わば、電子申請と紙申請のハイブリッドのようなもので、これなら当課の課題を解決できるのではと。それで、トランスコスモスが提供している『DEC Bot for Government』(以下、『DEC Bot』)を活用した実証実験を、「自立支援医療費(精神通院医療)支給認定申請書」「精神障害者保健福祉手帳申請書」「有料道路障害者割引申請書 兼 ETC利用申請書」の3分野で行うことに。令和2年の6月末から、順次開始しました。


住民から喜びの声を聞き、ICT化の本質だと実感

―実際に運用していかがですか。

清水 開始当初こそ、Wi-Fiと窓口のタブレット端末と連動したプリンターとの相性が悪く、通信が切断されるといったことはありましたが、有線に変えてからは特に問題なく運用できています。そしてやはり、住民からは好評です。待ち時間を有効活用してスマートフォンで記入できるため、「早くてラクだ」という声は多いですね。

村山 印象的だったのは、ある60代男性の声。ETCの利用申請で来られたんですが、その方は自宅のパソコンで入力し、二次元バーコードをプリントアウトしてもって来られたんですね。お話を聞くと、「手が震えてしまうので字がうまく書けない。だからこれがあって本当に助かった」と。この声を聞くだけで、障害者福祉課でやる意味があったと強く実感しましたね。混雑緩和につながるのはもちろんですが、このように住民の困りごとを解消することがICT化を進める本質だと思います。

―今後における『DEC Bot』の活用方針を教えてください。

村山 引き続き、トランスコスモスと一緒に改善を進めていきたいです。実証実験の段階ですので、トランスコスモスから「どんなことでもいいから意見をください」と言われています。そこでたとえば、複写式でなくなったぶん、職員が申請書類に新たに書きくわえる必要がある際、複写すべてに記入しなければなりません。そのため、それを自動化できないかなどの要望を行っているところです。

清水 始めて間もないため、サービスの周知ができておらず、窓口に来てからサービスを知る住民がほとんど。なので、「もっと早く知りたかった」という声も。6月末から開始して、11月末時点で3分野全体の申請が4,000件で、250件がシステムからの申請です。3分野は毎年更新と2年更新があるため、実際に利用が増えていくのは来年度、再来年度になるだろうと。ですから、続けていくことが重要だと思っています。

本記事で紹介しているサービス概要資料はこちら
自治体通信メール版

「自治体通信オンライン」の最新記事や、イベント情報などをいち早くお届けします。

※このサイトは取材先の企業から提供されているコンテンツを忠実に掲載しております。ユーザーは提供情報の真実性、合法性、安全性、適切性、有用性について弊社(イシン株式会社)は何ら保証しないことをご了承ください。自己の責任において就職、転職、投資、業務提携、受発注などを行ってください。くれぐれも慎重にご判断ください。

【特別号】~いま注目のRPAを読み解く~
新形コロナウイルス感染症対策
[PR]

自治体の取り組みを探す

課題から探す
地域から探す

自治体通信

自治体通信

自治体通信は経営感覚をもって課題解決に取り組む自治体とそれをサポートする民間企業を紹介する情報誌です。
自治体関係者の方に無料配布しております。

自治体通信への取材希望の方

自治体通信編集部では、「自治体の"経営力"を上げる」というテーマのもと紙面に登場いただける自治体関係者・自治体支援企業の方を募集しております。

取材のご依頼はこちら
地域別ケーススタディ
課題別ケーススタディ
【特別号】~いま注目のRPAを読み解く~
新形コロナウイルス感染症対策
pagetop