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新たな小型・多機能毛布の導入で、防災備蓄倉庫のスペース不足を解消

東京都文京区の取り組み

防災備蓄品の整備

新たな小型・多機能毛布の導入で、防災備蓄倉庫のスペース不足を解消

文京区 総務部防災課 杵淵 早紀
[提供] 田村駒株式会社

※下記は自治体通信 Vol.38(2022年5月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

全国各地で大規模な自然災害が相次ぐ昨今、それらに備える防災対策は、自治体にとってもっとも重要な責務の一つになっている。そうした状況を受け、一部の自治体では、災害に備えたさまざまな備蓄物資を保管する防災備蓄倉庫のスペース不足が、課題として浮上しているという。これに対し、文京区(東京都)では、この課題を解消すべく災害備蓄用毛布の刷新に着目した。その背景と刷新の効果について、同区担当者に話を聞いた。

[文京区] ■人口:22万7,218人(令和4年4月1日現在) ■世帯数:12万4,069世帯(令和4年4月1日現在) ■予算規模:1,543億3,700万円(令和4年度当初) ■面積:11.29km2 ■概要:武蔵野台地の東縁部にあたる。こう配の急な「坂と崖」、江戸川(神田川)や千川・藍染川などにつくられた「低地」、小石川台や本郷台など5つの「台地」、これらに囲まれた幾つかの「谷」から成り立っている。近代文学発祥の地として、文学史上に名を連ねる文豪たちが居住したことでも広く知られており、本郷界隈には樋口一葉や石川啄木、徳田秋声などの住居跡や旧居など多くの文学史跡がある。
文京区
総務部防災課
杵淵 早紀 きねぶち さき

倉庫で災害備蓄用毛布が、大きなスペースを占有

―文京区ではこれまで、どのような防災対策を進めてきましたか。

 当区では、避難所環境の向上を進める一方で、分散避難を促進するために、地域活動センターや福祉避難所といった二次的な避難所の整備に注力してきました。同時に、避難してきた住民が利用する備蓄品の整備も進めており、住民の要望を反映するかたちで新規物資を早期に導入し、現在すでに150種類ほどの備蓄物資を防災備蓄倉庫に配備しています。

 その結果、昨今では防災備蓄倉庫のスペース不足が課題として浮上するようになっています。加えて最近では、新型コロナ対策物資の導入が求められ、新たな備蓄スペースの確保が必要になる事態となりました。

―倉庫の拡充が必要ですね。

 本来であれば、それが望ましいところです。しかし近年、児童・生徒数が増えている当区では、避難所となる小中学校に設置された防災備蓄倉庫スペースを拡充する余裕がないのが実情です。そこで、令和2年に防災備蓄倉庫の省スペース化を図る余地がないかの検討に着手。実態調査の際に、大きなスペースを占有していたのが、災害備蓄用毛布でした。そこで、ネット検索や詳しい防災業者へのヒアリングを実施し、新しい災害備蓄用毛布の情報を得ることができました。

―それはどのようなものですか。

 『サイエンス・クロス』という製品です。これまでの織毛布と同等のあたたかさを実現したうえで、容積は約4分の1と省スペース化が図られ、同時に10枚入り段ボールで6㎏以下と大幅に軽量化されています。従来は20㎏もあったため、女性一人では持ち上げられず、迅速さが求められる避難所対応の足枷となりかねませんでした。

 そのほか、避難所滞在が長期に及ぶケースを想定すると、毛布には臭いなど衛生面の配慮もほしいところでした。そうしたなかで、『サイエンス・クロス』には防臭・抗菌機能が備わっているとのこと。これらの点を評価し、当区では災害備蓄用毛布の刷新を決めました。

毛布の収納容積は大きく削減。倉庫環境が大幅に改善された

―導入状況を教えてください。

 まずは令和2年12月に、スペース不足が深刻な8ヵ所の防災備蓄倉庫に1,000枚ずつ導入し、毛布の収納容積は大きく削減されました。従来は、床に直置きになっていた備蓄品も棚に収納し、落下防止ベルトを設置できるようになったため、安全性も担保されています。内部の見通しも良くなり、倉庫環境が大幅に改善されました。幸いまだ使用機会はないのですが、避難所設置の主体者となる各町会にもこの取り組みを紹介し、安心感をさらに高めてもらいたいと考えています。

 区内には避難所が全部で33ヵ所ありますので、今後随時『サイエンス・クロス』への刷新を図ることも検討しています。


支援企業の視点

薄型・軽量のハイブリッド毛布なら、備蓄品の省スペース化に貢献できる

田村駒株式会社 第二事業部 第二部 第四課 OFFICER 髙木 由太郎
[提供] 田村駒株式会社
田村駒株式会社
第二事業部 第二部 第四課 OFFICER
髙木 由太郎 たかぎ よしたろう

―防災備蓄倉庫がひっ迫している自治体は多いのでしょうか。

 とても多いようです。防災用品の専門商社である船山が全国約90の自治体に行った調査では、約65%が「ひっ迫」「ほぼひっ迫」と回答しています。昨今は地震や水害をはじめ備えるべき災害が多様化し、避難期間も長期化を想定した備蓄が求められています。折しも、国からは感染症対策を踏まえた救助物資の整備も求められており、備蓄品の点数は増える一方です。そこで当社では、倉庫のひっ迫で大きな要因を占めている災害備蓄用毛布に着目し、容積の大きさや重さといった課題を解決する新たな災害備蓄用毛布『サイエンス・クロス』を開発しました。もちろん防炎製品です。

―特徴はなんですか。

 薄型化、軽量化を図りながら、従来の織毛布と同等のあたたかさを実現している点です。新たな機能性素材の採用により、体内から出る見えない汗を熱に変換。同時に熱線反射保温加工生地により熱の放出を防ぐことで、使い始めからあたたかさを実感できます。従来にない多くの機能を備えていることから、当社ではこれを「災害備蓄用ハイブリッド毛布」と称しています。

―今後の自治体への支援方針を聞かせてください。

 当社では、SDGsの観点から、『サイエンス・クロス』の導入に際しては、既存の毛布を廃棄するのではなく、軍手や防災頭巾、断熱マットといった新たな製品へと再加工して戻し、有効活用していただくスキームを企画しています。災害への備えを強化したい自治体のみなさま、ぜひお問い合わせください。

髙木 由太郎(たかぎ よしたろう) プロフィール
昭和53年、静岡県生まれ。平成13年4月に田村駒株式会社に入社。平成31年4月より現職。
田村駒株式会社
設立 明治27年3月
資本金 12億4,000万円
売上高 1,036億円(令和3年3月期)
従業員数 586人(令和3年3月31日現在)
事業内容 アパレル事業、リビング事業、建築・産業資材事業など
URL https://tamurakoma.co.jp/
お問い合わせ電話番号 06-6268-7102 (担当:髙木、平日9:15〜17:15、年末年始を除く)
お問い合わせメールアドレス yositarou_takagi@tamurakoma.co.jp
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