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情報セキュリティを確保しつつ、コストを抑えたテレワークは可能

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民間企業の取り組み

ネットワーク環境の見直し

情報セキュリティを確保しつつ、コストを抑えたテレワークは可能

アドソル日進株式会社
理事 ソリューション事業本部 副本部長 兼 セキュリティ・ソリューション事業部 事業部長 片山 健児
[提供] アドソル日進株式会社

※下記は自治体通信 Vol.33(2021年10月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。


コロナ禍にあって、テレワークを行う機運が自治体で高まっている。そうしたなか、自治体向けに情報セキュリティ支援を行っているアドソル日進の片山氏は、「自治体がテレワークを検討する際にはおさえておくべきポイントがある」と指摘する。いったいどのようなポイントだろうか。同氏に、自治体をとりまくテレワーク導入の状況も含めて詳細を聞いた。

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アドソル日進株式会社
理事 ソリューション事業本部 副本部長 兼 セキュリティ・ソリューション事業部 事業部長
片山 健児 かたやま けんじ

国の積極支援を追い風に、実証実験が進んでいる

―テレワークの導入を検討している自治体は増えているのですか。

 やはりコロナ禍が続くなか、急速に増えています。昨年、総務省より、自治体においてもテレワークが導入しやすいように、セキュリティガイドラインが改訂されました。また、自治体向けのテレワークにおけるサービスやソリューションも増加傾向にあります。さらに総務省主導のもと、庁外から庁内にあるLGWAN系の端末への「リモートアクセス」による実証実験を、全国の自治体で無償展開する動きもみられます。

 今年の7月時点で、実証実験にて約15万のアカウントが活用されており、今後もテレワークに取り組む自治体は増えていくでしょう。

―自治体がテレワークを導入する際のポイントはなんでしょう。

 大きく2点あげられます。ひとつは、情報セキュリティが担保されているか。もうひとつは、いかに導入コストを抑えられるかです。

 近年はコスト削減の観点から、BYOD*1が注目を集めており、先ほど話した「リモートアクセス」による実証実験にもBYODが活用されています。これ自体は、すばらしい仕組みですが、端末を慎重に取り扱う必要があります。LGWAN以外のプライベートネットワークに接続できてしまうため、そこからマルウェアに感染するリスクを完全に払拭できないからです。万全なセキュリティ対策を行っていれば問題ありませんが、人が扱うため、危険はゼロにはなりません。

 また、「いつでも」「どこでも」業務ができるのがBYODのメリットですが、プライベート利用を兼ねていることから、公私の切り換えが難しく、長時間労働につながる可能性もあります。

テレワーク用に、新たな端末は必要ない

―解決策はありますか。

 情報セキュリティを担保しつつ、導入コストを抑える方法があります。たとえば、当社が提供しているテレワークソリューション『セキュア・ラップトップ』が、まさにそうだと言えます。『セキュア・ラップトップ』は、セキュリティに特化した組み込み型のハイパーバイザー*2技術を活用し、LGWAN業務を行う 「Windows領域」と、インターネットからVPN*3接続で庁内のLGWANと通信を確立する「Linux領域」を、ハードウェアからメモリにいたるまで完全に分離しています。さらにはパソコンを起動すると同時に自動でLGWANに接続されるため、使用者が任意にネットワークの変更ができない仕組みとなっています。

―コストはどのように抑えるのでしょう。

 庁内とテレワーク環境の両方を「1台のパソコン」で行えます。庁内かどうかを『セキュア・ラップトップ』が自動的に判断し、庁内であれば庁内LANに、自宅であれば、あらかじめ設定しているWi-Fi環境へ自動的につながるため、新たにテレワークの専用端末を導入する必要がありません。また、パソコンを増やさないことで、余分なソフトウェアを用意する必要がなくなるため、コスト削減にくわえて、運用の手間を省くこともできるのです。

―自治体に対する今後の支援方針を教えてください。

 『セキュア・ラップトップ』で、自治体のテレワーク支援を行っていきたいですね。現在、芦屋市にて『セキュア・ラップトップ』を活用した実証実験は完了しており、10月から本格的に稼働する予定です。今後も運用・保守サービスを継続していくなかで、同市の「新たな職員の働き方」をサポートしていきます。

 また、全国の自治体に向けて、期間限定で『セキュア・ラップトップ』の実証実験を提案しています。テレワークの導入を検討している自治体職員の方は、ぜひ気軽に問い合わせてほしいですね。

片山 健児 (かたやま けんじ) プロフィール
昭和41年、福岡県生まれ。平成11年、アドソル日進株式会社に入社。平成27年よりセキュリティ事業を担当し、現職にいたる。外部団体と連携し、セミナーや講演活動などセキュリティ啓蒙活動に貢献。
アドソル日進株式会社
設立 昭和51年3月
資本金 5億5,000万円
売上高 135億1,874万円(令和3年3月期)
従業員数 1,164人(グループ全体)
事業内容 企業・公共向け情報システムの開発およびソリューションの提供ならびに商品化と販売
URL https://www.adniss.jp/
お問い合わせ電話番号 03-5796-3260 (平日10:00〜17:30)
お問い合わせメールアドレス SecuritySol@adniss.jp

利用自治体の声

芦屋市

情報セキュリティポリシーを緩めず、外部から庁内に接続できる

芦屋市 情報政策課 係長 竹内 浩文
[提供] アドソル日進株式会社
[芦屋市]■人口:9万4,039人(令和3年8月1日現在)■世帯数:4万2,726世帯(令和3年8月1日現在)■予算規模:795億9,482万円(令和3年度当初) ■面積:18.57km2
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芦屋市
情報政策課 係長
竹内 浩文 たけうち ひろふみ

 当市は、一度目の緊急事態宣言を受けて、テレワーク環境の整備に取り組んできました。重視したのは、情報セキュリティポリシーを緩めることなく、テレワークができるかどうか。そのため、リスクが制御できないBYODの導入は除外しました。また、コスト面からテレワーク専用の端末を増やしたくない。そうしたなか、アドソル日進の『セキュア・ラップトップ』の存在を知りました。評価したのは、独自の技術によってパソコンの中身がふたつに分けられ、職員が業務を行う「Windows領域」が、インターネットにまったく触れることなく外部からでも庁内ネットワークに接続できる点。1台のパソコンで市役所と自宅での業務が両立できる点も評価し、実証実験を行いました。

 生体認証や資産管理ソフトも問題なく使えることなどが確認でき、10月から部分的に導入する予定です。状況を見ながら、稼働領域を広げていきたいですね。

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*1:BYOD : Bring Your Own Deviceの略。職員が個人保有の携帯用機器を業務に使用すること

*2:ハイパーバイザー : コンピュータを仮想化し、複数の異なるOSを互いに干渉させずに並行して動作させられるようにするソフトウェアのこと

*3:VPN : Virtual Private Networkの略。インターネット上に仮想的なプライベートネットワークを設け、セキュリティ上の安全な経路を使ってデータをやり取りする技術