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先進事例2021.06.24
災害情報の発信

わずか「5分間」の入力作業で、複数メディアへ災害情報を一斉配信

[提供] バイザー株式会社
わずか「5分間」の入力作業で、複数メディアへ災害情報を一斉配信
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バイザー株式会社
バイザー株式会社

茨城県つくばみらい市の取り組み

災害情報の発信

わずか「5分間」の入力作業で、複数メディアへ災害情報を一斉配信

つくばみらい市 市長 小田川 浩
[提供]バイザー株式会社

※下記は自治体通信 Vol.31(2021年7月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。


命を守るための災害情報をより多くの住民が確実に受け取れるよう、その配信メディアを増やすことは、自治体に求められる重要な取り組みだ。しかし、職員のマンパワーが限られるなか、複数のメディアに対する情報配信は時間がかかり、むしろ迅速な情報伝達に支障をきたしてしまうケースは多い。こうしたなか、つくばみらい市(茨城県)は、複数メディアに情報を一斉配信できる仕組みを構築した。取り組みの詳細について、同市市長の小田川氏に聞いた。

[つくばみらい市] ■人口:5万2,124人(令和3年5月1日現在) ■世帯数:2万1,379世帯(令和3年5月1日現在) ■予算規模:316億6,905万6,000円(令和3年度当初)■面積:79.16km2 ■概要:茨城県の南西部、東京都心から40km圏に位置する。鬼怒川、小貝川の2大河川が流れている。小貝川沿いは広大な水田地帯が広がり、丘陵部は、畑地、4つのゴルフ場、住宅地が形成され、首都圏近郊都市に位置づけられている。

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つくばみらい市
市長
小田川 浩 おだがわ ひろし

住民への情報配信作業に、30分かかっていた

―つくばみらい市では、これまでどのような方法で災害情報を発信してきましたか。

 長年、おもに防災行政無線を通じて災害情報を発信してきました。しかし、放送は屋内では聞き取りづらいため、住民がどこにいても確実に情報を受け取れるよう、近年は配信メディアの数を増やしています。具体的には、防災行政無線の内容を電話で確認できるテレホンサービスのほか、メールやSNSも活用しています。しかし、メディアを増やすことに伴い、課題も感じていました。

―どのような課題ですか。

 配信作業に要する時間が長くなってしまうことです。当市の場合、配信を行う防災課の職員は1人で、すべてのメディアに配信するのに30分もの時間がかかっていました。その間、当該職員はほかの災害対応に当たれず、住民が情報を受け取るタイミングもメディアごとに差が生じていました。こうした状況の改善策を模索していたところ、バイザーが提供する、情報の一斉配信システム『すぐメールPlus+』を知り、4月に導入しました。SNSやスマホアプリ、FAX、電話など、幅広いメディアに対応できる点が決め手となりました。

―導入後は、具体的にどのように情報を配信しているのですか。

 職員は、PCの画面上で文字と配信先のメディアを入力するだけで、音声データにも変換して配信できます。これにより、メディアの数を問わず、作業時間をわずか5分に短縮できます。従来、SNSへの災害情報は広報担当の職員が配信していましたが、今後は防災課職員の作業でSNSへも同時配信できるようになります。このほか、配信先のメディアを柔軟に増やせる点も、『すぐメールPlus+』のメリットです。

新たなメディアを、柔軟に追加できた

―実際、新たに増やしたメディアはありますか。

 はい。スマートスピーカーと電話、FAXへの配信ができるようにしました。これにより、目や耳の不自由な方が自宅にいても情報を音声や文字で受け取れる体制を充実させることができました。世代や障がいの有無にかかわらず、生活環境にあわせてより多くの住民へ情報を効率的に発信できるようになったことは最大の成果です。

―今後の災害対策の方針を聞かせてください。

 『すぐメールPlus+』からの配信先には、バイザーが開発したスマホ向け防災アプリも含まれます。このアプリには住民レポート機能も実装できるそうで、「台風後の倒木の状況」といった情報を住民から知らせてもらえば、職員はより迅速な対応が可能になります。自治体と住民の間における双方向のコミュニケーション手段を充実させることで、総合的な防災力の強化につなげていきたいですね。


支援企業の視点

配信メディアの多様化には、「一斉配信」で無理なく対応

バイザー株式会社 営業部 東京支店 齊藤 功

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バイザー株式会社
営業部 東京支店
齊藤 功 さいとう いさお

―多様なメディアを活用して災害情報を発信する自治体は多いですか。

 すでに多くの自治体がホームページやメール、ツイッターといった電子媒体を併用しているほか、自治体によってはさらに戸別受信機や電話、FAXを活用しているケースも増えています。しかし、メディアを増やすことで配信作業に時間がかかったり、配信漏れが生じたりすれば、「より多くの住民へ情報を迅速かつ確実に伝える」という、本来の目的を果たせません。

―どうすればよいのでしょう。

 複数メディアに「一斉配信」できる仕組みがあれば、無理なくメディアの多様化を図れます。当社の『すぐメールPlus+』では、1画面のみを使う簡単な操作で一斉配信が可能です。さらに、当社が開発した「地域情報エンジン」と連携すれば、消防指令台や気象庁が発する情報、防災行政無線、Jアラートなどをトリガーに、事前に設定したメディアへ自動配信できます。当社はほかにも、防災用アプリの開発も支援しており、「プッシュ通知」や「避難所までのルート検索」など、スマホならではの機能でより確実に伝わる情報発信を実現できます。

―自治体に対する今後の支援方針を聞かせてください。

 『すぐメールPlus+』は、API連携によって柔軟に配信先を追加できる点が特徴です。世の中で流行するSNSやツールが変化し続けるなか、その変化に対応しながら改良を続けることで、自治体における災害情報のより効率的な発信を支援していきたいですね。

齊藤 功 (さいとう いさお) プロフィール
昭和59年、埼玉県生まれ。平成29年、バイザー株式会社に入社。おもに関東エリアの営業として、情報・防災分野で多数の市町村を担当。
バイザー株式会社
設立 平成19年1月
資本金 7,500万円
事業内容 『すぐーる』『すぐメールPlus+』など各種情報配信サービスの開発・提供
URL https://www.visor.co.jp/
お問い合わせ電話番号 0120-211-533 (平日9:00~18:00)
お問い合わせメールアドレス customer-support@visor.co.jp
バイザー株式会社
バイザー株式会社
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