
民間企業の取り組み
ネットワーク間の安全なファイル授受
セキュリティ上の「懸案」を解決する、どこまでも簡単なファイル送受信法
※下記は自治体通信 Vol.29(2021年4月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。
現在、自治体情報セキュリティ対策の見直し議論が進んでいる。情報セキュリティの強靭化を重視したこれまでの「三層の対策」において、職員の利便性をいかに高めていくか。これに対し、セキュリティ対策で多くの自治体を支援するソリトンシステムズの富本氏は、「特に、分離ネットワーク間のファイルの受け渡しはもっとも重要なテーマ」と指摘する。どのような対応が必要になるのか。同氏に聞いた。

今後もファイル受け渡しは、情報セキュリティ対策の勘所
―自治体の情報セキュリティ対策における課題はなんでしょう。
我々がもっとも多く相談を受けるのは、現在の「三層の対策」によって分離されたインターネット接続系からLGWAN接続系へのファイルの受け渡しについてです。ガイドラインでは、サニタイズ機能を使った無害化処理が義務づけられていますが、システム費用が高額であることや、予算内でさまざまなセキュリティ対策の実施が必要なことから、無害化まで手が回っていない自治体も存在します。「情報担当者が目視でチェックして受け渡す」といった対応もあるようです。
―新しいガイドラインで、その問題は解消されますか。
基本的に、この問題が無くなることはありません。多くの自治体では、ようやく運用に慣れてきたこともあり、現状の「αモデル」をベースとした見直しが多いと考えられます。そのため、分離ネットワーク間のファイル受け渡しは、今後も情報セキュリティ対策の勘所となるでしょう。
―どのような対策が必要ですか。
利用する職員が、煩雑さをまったく感じない無害化処理ができればいいのです。たとえば、当社が提供する『FileZen S』は、ファイルの無害化システムと自動連携し、分離ネットワーク間でのファイルのやり取りを徹底的に簡易化したシステムです。
―詳しく教えてください。
『FileZen S』では、直感的に理解できる使いやすさを追求しています。ログイン後の画面は4つのエリアで示され、分割したネットワークのどちら側で操作しているかによって、自動で「送る」「受け取る」の機能が黄色くハイライトされます。ファイルをインターネット接続系からLGWAN接続系へ送る場合、ブラウザの枠内にファイルをドラッグ&ドロップすればシステムがそれを認識してくれ、あとは送るボタンを押すだけで操作は完了。無害化処理をまったく意識することなく送信できるのです。
逆に、ファイルを受け取る場合は、LGWAN接続系からログインすれば、「受け取るエリア」がハイライトされますので、ボタンを押して無害化処理後のファイルを受け取るだけです。
世界的に実績がある、2つの無害化システムと連携
―非常にシンプルな操作ですね。
ええ。無害化だけでなく、上長承認やウイルスチェックの有無など、受け渡しの経路ごとにポリシーを定めることができます。自動連携する無害化システムは、世界的に実績がある『OPSWAT』か『Votiro』から選択できるので、無害化処理に対する高い信頼性も担保しています。
そのほか、従来のシステムとの大きな違いは、「検査・承認状況エリア」で、無害化や承認といった状況を可視化している点です。かりに送信や受信ができなかった場合、無害化処理が失敗したのか、上長承認で止まっているのか、従来はたんなるエラーとしてブラックボックス化されていた理由を、一目で確認できるのです。

―今後の自治体への支援方針を聞かせてください。
当社では、国産メーカーとして、自治体の現場の声をシステム開発に反映し、使い勝手の良さを追求してきました。その成果である『FileZen S』で、自治体における「情報セキュリティ」と「職員の利便性」の向上に貢献していきます。ぜひ導入をご検討ください。
設立 | 昭和54年3月 |
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資本金 | 13億2,650万円 |
売上高 | 164億5,700万円(令和2年12月期) |
従業員数 | 642人(連結:令和2年12月31日現在) |
事業内容 | ITセキュリティ事業、映像コミュニケーション事業、Eco新規事業開発 |
URL | https://www.soliton.co.jp/ |
お問い合わせ電話番号 | 03-5360-3811(平日9:00〜17:30) |
お問い合わせメールアドレス | netsales@soliton.co.jp |