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静岡県袋井市の取り組み

郵便局を活用した見守りサービス

つながる喜びで高齢者の孤立を防げ、ICTによる新しい見守りのカタチ

袋井市総合健康センター
地域包括ケア推進課 介護ケア相談係 主任保健師 香川 紋己
[提供] 日本郵便株式会社

※下記は自治体通信 Vol.29(2021年4月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。


高齢者に安心した生活を送ってもらおうと、各自治体はさまざまなツールを活用した見守りサービスを提供している。そんななか、ICTによる新たな見守りサービスの実証事業を始めたのが袋井市(静岡県)だ。担当者の香川氏は、「利用する高齢者とその家族から、高く評価されている」と語る。そんな新たな見守りサービスの詳細について、同氏に話を聞いた。

袋井市データ
人口:8万8,253人(令和3年2月1日現在) 世帯数:3万5,314世帯(令和3年2月1日現在) 予算規模:584億3,000万円(令和2年度当初) 面積:108.33km² 概要:静岡県西部に位置し、東は掛川市、西は磐田市、北は森町に接している。市内には由緒ある古い寺院が多く残り、特に歴史のある法多山・可睡齋・油山寺は「遠州三山」と呼ばれる。この3つのお寺を結ぶコースは「遠州三山めぐり」として、同市を代表する観光ルートとなっている。
袋井市総合健康センター
地域包括ケア推進課 介護ケア相談係 主任保健師
香川 紋己かがわ あやこ

コロナ禍で新たに増加した、高齢者の「フレイル(※)」問題

※フレイル:「健康」と「要介護」の中間にある状態のこと

―袋井市では、どのような見守り事業を提供していますか。

 以前から行っているのが、市の保健師や看護師による、ひとり暮らし高齢者宅への訪問安否確認や健康支援です。対面のコミュニケーションによって、「高齢者の孤独感解消」「きめ細かな保健指導」ができるため、介護予防にもつなげられるメリットがあります。また、安否確認を行う配食サービスの利用助成や、緊急通報システムサービス事業を行い、見守り体制を強化しています。しかし、高齢者数に十分に見合った対応をするだけの人員の確保が、今後難しくなる可能性があるのも事実です。そういったなか、特にコロナ禍の影響で、新たな問題として浮上していることがあります。

―どのような問題でしょう。

 自粛生活で外出できず、心身の機能が低下する「フレイル」に陥る高齢者の増加です。フレイルは本来、適切な早期支援で改善できるもの。しかし、コロナ禍で高齢者とのつながりを積極的に持てず、支援の機会が減っています。そこで、安否確認にくわえ、フレイルの改善に役立つ見守りサービスの新たな仕組みを考えようと。昨年9月のサービス選定の際、一般家庭ですでに普及し、音声操作対応で高齢者でも利用しやすいスマートスピーカーを活用した日本郵便のシステムを採用しました。

―システムの評価ポイントを教えてください。

 離れていても、高齢者の生活状況を日常的に把握できることです。スマートスピーカーが毎日決まった時間に、「今日の体調は、よいですか」「昨夜はよく眠れましたか」など、日常生活に関する声かけをしてくれます。高齢者は「体調はいいよ」といった具合に返事をするか、画面上に出る「はい」「いいえ」のボタンを押せば、その内容が市役所、家族、最寄りの郵便局に自動通知されます。反応の有無で安否を確認でき、さらに、回答内容から体調の変化もすばやくキャッチできるのです。また、高齢者がより利用しやすいようにシステムを改善でき、汎用性があることも評価のポイントです。


見守られながら楽しい生活を

―それがフレイルを改善することにつながると。

 そのとおりです。回答内容を見て心配だと感じたら、電話をかけたり訪問したりして相談に乗れます。そのほか、スマートスピーカーはビデオ電話ができ、カラオケやグルメなど3,000種類以上の趣味に関するアプリも利用可能です。高齢者からは、「『楽しい機械があるよ』と友達を家に誘った」という声があり、見守る家族からは、「生まれたばかりの孫とビデオ電話で楽しく話せた」という声も。このシステムは「見守り」だけでなく、高齢者に地域の友達や離れた家族ともつながる喜びを提供するものだと考えています。

―新たなシステムを活用し、どのような見守り事業を行いますか。

 音声機能をフル活用し、たとえば、緊急性の高い災害情報などを届ければ、さらに手厚い見守りサービスを提供できるのではないかと考えています。「見守り」と「つながる喜び」を提供できるこのシステムの活用で、高齢者が不安を感じることなくイキイキと暮らせるまちにしたいですね。今後、利用者のアンケートなどをもとに、導入の検討を進めていきます。

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