全国の自治体トップ・職員・議員に贈る 自治体の"経営力"を上げる情報サイト

BCP対策に資する非常用電源を、導入コストなく確保する方法とは

BCP対策に資する非常用電源を、導入コストなく確保する方法とは

広島県安芸高田市の取り組み

災害時の電力確保

BCP対策に資する非常用電源を、導入コストなく確保する方法とは

安芸高田市
総務部 財産管理課 課長 稲田 圭介
道の駅 三矢の里あきたかた 駅長 黒田 貢一
[提供] 株式会社ウエストホールディングス

※下記は自治体通信 Vol.28(2021年2月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。


BCP対策を強化するうえで、非常用電源の確保は重要な要素。しかし、財政難に悩む自治体にとって、高額な非常用発電装置の増設はそう容易ではない。そんななか、安芸高田市(広島県)は、導入コストをいっさい負担せずに、新たな防災拠点である道の駅に非常用電源を整備したという。どのような方法で実現したのか。市の担当者と、道の駅の駅長に話を聞いた。

安芸高田市データ
人口:2万8,065人(令和2年12月1日現在)世帯数:1万3,542世帯(令和2年12月1日現在)予算規模:302億9,977万8,000円(令和2年度当初)面積:537.75km²概要:平成16年3月に、高田郡6町が合併して誕生した。戦国武将・毛利元就が生涯を過ごした場所で、毛利氏ゆかりの史跡が数多くある。サッカー専用グラウンドの「吉田サッカー公園」は、プロサッカークラブ「サンフレッチェ広島」の練習拠点。市内は鷹の巣山、大土山、犬伏山など大小さまざまな山に囲まれ、市域面積の約8割を森林が占めている。
安芸高田市
総務部 財産管理課 課長
稲田 圭介いなだ けいすけ
安芸高田市
道の駅 三矢の里あきたかた 駅長
黒田 貢一くろだ こういち

建築費高騰の影響で、非常用発電装置の導入が頓挫

―安芸高田市ではBCP対策に力を入れていると聞きます。

稲田 平成19年の新庁舎建設の際、BCP対策の柱として非常用発電装置を導入しました。災害など非常事態が発生した場合、対策本部となる庁舎がかりに停電しても、住民の避難支援や救助活動が十分に行えるだけの電力を確保しています。さらに、令和2年6月にオープンした「道の駅 三矢の里あきたかた」は広域防災拠点でもあるため、ここにも非常用発電装置を導入する方向で建設計画を進めていましたが、想定外の問題に直面してしまいました。

―どういった問題でしょう。

稲田 資材の高騰で建築費が想定よりも大きく上回ることが判明し、総事業費の大幅削減を迫られ、導入予定だった非常用発電装置も削減対象になったのです。BCP対策の重要設備であるため、職員から反対意見が出ましたが、高額な設置費用を捻出する方法は見当たりませんでした。頭を悩ませていたなか、当市が以前、太陽光発電の売電事業で支援を受けたウエストO&Mから、別の方法で非常用電源を確保する提案を受けました。

―どのような方法ですか。

黒田 簡単に言えば、太陽光発電パネルと蓄電池を、私たちの負担なく導入できる方法です。具体的には、太陽光発電パネルでつくられる電気を道の駅で使うという電力販売契約をウエストO&Mと結ぶ仕組みです。いわば、ウエストO&Mは電力会社であるため、太陽光発電パネルと蓄電池は同社が所有。道の駅は、両設備を設置する場所を提供するカタチです。

3分の1の電気が使えれば、非常時の対策としては十分

―平時から太陽光発電パネルの電気を購入して使うと。

稲田 そのとおりです。そして、停電時でも平時と同じぶんだけその電気が使えます。道の駅の屋根に設置できる太陽光発電パネルからの発電量と、道の駅全体で使う電気量をシミュレーションしたところ、約3分の1の電気が太陽光発電パネルから賄えると。残りの約3分の2は中国電力から購入することになりますが、停電で中国電力からの電力供給がストップしても、道の駅全体で使う約3分の1の電気を確保できれば、BCP対策として十分だと考えました。

黒田 平時に、159kWhという大容量の蓄電池はつねに満タンになるよう充電されるため、たとえ停電時に天候不良で太陽光発電パネルが稼働しなくても、2~3日ぶんのストックはあります。導入コストの負担がいっさいなく、大容量の電気を日常的に使えるこのスキームは、BCP対策の強化につながると考え、導入しました。

―導入後の状況はいかがですか。

黒田 停電時での活用実績はまだありませんが、太陽光発電の専門家であるウエストO&Mが、定期点検を含めた日常の設備メンテナンスや管理を担ってくれています。ハードとソフトの両面から、電気を安定的に供給できる体制が構築できています。


支援企業の視点

コスト負担の心配がないスキームで、BCP対策のさらなる強化を

株式会社ウエストO&M
代表取締役社長 大山 正彦
常務取締役 中村 和也
[提供] 株式会社ウエストホールディングス

※下記は自治体通信 Vol.28(2021年2月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。


株式会社ウエストO&M
代表取締役社長
大山 正彦おおやま まさひこ
株式会社ウエストO&M
常務取締役
中村 和也なかむら かずや

―電力販売契約を伴う非常用電源の確保に対し、自治体からはどのような反響がありますか。

中村 やはり、導入コストがかからないため、「BCP対策を積極的に進められる」と、非常に反響が大きいです。当社が「電力会社」となるからこそできるスキームで、毎月の電気料金を太陽光パネルと蓄電池の設備投資費用にあてます。電気料金は、安芸高田市の場合だと中国電力と同じ基本単価で算出するため、自治体の負担は増えません。

大山 蓄電池をセットにしたスキームで、導入コストがいっさいかからないケースは、当社が知る限りありません。なぜなら、蓄電池は高額であるため、導入費用を負担してもらわなければ、設備投資費用を回収できないからです。その点当社は、海外の蓄電池メーカーと提携し、低コストで蓄電池を供給できる体制を整えました。その結果、導入コストがいっさいかからない「太陽光パネル+蓄電池」の電力販売契約を実現できたのです。

―自治体への今後の支援方針を聞かせてください。

大山 たとえば高齢者施設にこのスキームを導入すれば、夏場の猛暑日に停電が生じても1日中冷房設備を稼働でき、体力的に弱い高齢者を守れます。BCP対策を強化したい自治体の方は、ぜひ当社にご連絡ください。

大山 正彦 (おおやま まさひこ) プロフィール
昭和31年、岡山県生まれ。昭和54年、立命館大学理工学部卒業。一般財団法人中国電気保安協会に入会し、メガソーラーの研究・技術コンサルタント業務に従事。平成27年、株式会社ウエストO&Mに入社し、代表取締役社長に就任。
中村 和也 (なかむら かずや) プロフィール
昭和37年、千葉県生まれ。昭和62年、広島大学大学院工学研究科(設計工学専攻)修了。株式会社リクルート(現 : 株式会社リクルートホールディングス)に入社し、資材部、地球環境室などに所属。平成26年、株式会社ウエストO&Mに入社し、平成30年より現職。
株式会社ウエストホールディングス
設立 平成18年3月(創業/昭和56年10月)
資本金 20億2,091万円
売上高 619億4,700万円(令和2年8月期 : 連結)
従業員数 360人(令和2年8月現在 : 連結)
事業内容 再生可能エネルギー事業、省エネルギー事業、電力事業、メンテナンス事業など
URL https://www.west-gr.co.jp/
お問い合わせ電話番号 0120-112-900(平日9:00~18:00)
お問い合わせメールアドレス kazuya.nakamura@west-gr.co.jp
この記事で支援企業が提供している
ソリューションの資料をダウンロードする
\ たった1分で完了! /
 資料ダウンロードフォーム