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住民が使い慣れたSNSを通じ、ツール活用で「ほしい情報」を届ける

住民が使い慣れたSNSを通じ、ツール活用で「ほしい情報」を届ける

新潟県燕市の取り組み

SNSの公式アカウントを使った情報発信①

住民が使い慣れたSNSを通じ、ツール活用で「ほしい情報」を届ける

燕市 地域振興課 広報広聴係 渡邉 徳昭
ソーシャルデータバンク株式会社 公共政策室 課長 飯田 輝
[提供] ソーシャルデータバンク株式会社

※下記は自治体通信 Vol.28(2021年2月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。


住民に情報を提供する方法として、SNSを活用する自治体は増えている。そうしたなか、燕市(新潟県)では、令和2年10月からLINEの公式アカウントを開設し、マーケティングツールを活用しながら積極的な情報発信を行っている。担当者の渡邉氏に、LINEの公式アカウントに注目した背景と、開設後の運用状況などを聞いた。

燕市データ
人口:7万8,719人(令和2年11月末現在)世帯数:3万93世帯(令和2年11月末現在)予算規模:572億8,010万円(令和2年度当初)面積:110.96km²概要:越後平野のほぼ中央、県都新潟市と長岡市の中間に位置している。北陸自動車道三条燕インターチェンジと上越新幹線燕三条駅といった高速交通機関があり、国道116号、289号が整備され、JR越後線、弥彦線が交差するなど交通網が充実。県下有数の工業地帯で、金属洋食器、金属ハウスウェア製品は国内の主要産地に。また、良寛ゆかりの地でもあり、日本さくら名所100選の地・大河津分水で行われる豪華絢爛な「分水おいらん道中」は有名。
燕市
地域振興課 広報広聴係
渡邉 徳昭わたなべ のりあき

もっと情報を整理して、広く住民に届けたい

―LINEの公式アカウントに注目した背景はなんでしょう。

 住民がほしい情報を、適切に発信できるツールになればと考えたからです。当市ではこれまで、HPや紙の広報誌、防災情報に特化した登録制メール「防災つばめ~ル」などで情報発信を行い、SNSではTwitterを活用していました。ただ、情報があふれている状況にくわえ、HPや紙媒体では住民がわざわざ取りにいかないと情報を得られない、といった課題がありました。

 当初はアプリを導入することも検討しましたが、開発する時間もコストもかかるし、ダウンロードする手間が住民に発生する。そこで、LINEなら多くの住民が活用しているし、情報発信力があると注目したのです。また、「コロナ情報をいち早く届けたい」ということもきっかけでした。

―どのように開設を進めていったのですか。

 開設するにあたり、都道府県をはじめ、全国の自治体に対して多くの支援実績があるソーシャルデータバンクに相談。そこで、同社が提供しているLINEのマーケティングツール、『Liny』の存在を知りました。まずいちばんに着目したのが、同ツールを使えば住民の希望する情報をセグメント化して配信ができる点。これならば、20代の女性と50代の男性に同じ情報を送って「情報のミスマッチ」を起こすことを防げます。また、情報発信だけではなく、さまざまな機能を追加することで、より活用の幅を広げることができるということも魅力的でした。

住民の利便性向上と、職員の負担軽減を図る

―開設後はいかがでしょう。

 開設したばかりで、登録者数はまだ1,700人なんですが、セグメントに分けて、ほぼ毎日情報発信を行っています。また、令和3年1月からは道路や公園設備などの損傷を写真・位置情報つきで住民から通報していただく「通報機能」も追加しました。

―これからの活用方針を教えてください。

 まずは認知度アップのため、まちなかに二次元バーコードのポップをおいて、友だち追加を推進しています。今後は、オンライン申請機能の追加や、FAQの充実で住民が電話で問い合わせをする必要性をなくすなど、もっと『Liny』の機能を活用できればと考えています。そうすることで、住民の利便性向上や職員の負担軽減につながることを期待しています。若者も含め、幅広い世代にもっと情報発信をしていきたいですね。

ソーシャルデータバンク株式会社
公共政策室 課長
飯田 輝いいだ ひかる

―LINEの公式アカウントを開設している自治体は多いのでしょうか。

 多いですね。やはり、LINEは多くの住民が活用しているSNSなので、あまねく情報を発信することが期待できますから。自治体によっては、HPやそのほかのSNSを活用して広く情報を発信しつつ、それを集約するツールとしてLINEを活用するところもあるようです。

―アカウントをうまく運営する方法を教えてください。

 LINEの公式アカウントだけでなく、マーケティングツールをうまく活用しながら運用することですね。たとえば当社が提供している『Liny』を使えば、セグメント機能によって、本当にその情報を知りたい人に対して伝えたい情報のみを発信することができます。不特定多数の住民に同じ情報を送ることで発生しかねない、ブロックの防止につながります。また、自治体によって、画面メニューを変更したり、デザイン性をもたせることで個性を出すことも可能。さらに、「住民がどこから情報を得ているか」という情報経路の分析ができたり、「どんな情報に多くの住民が反応しているか」といった分析もできるため、今後の情報発信に活用できるのです。

―自治体に対する今後の支援方針を聞かせてください。

 国が積極的にデジタル化を推し進めているなか、これからはオンライン申請といった手続きもLINE上ですべてが完結できるようなお手伝いがしたいと考えています。LINEの支援で、自治体の課題を解決していきたいですね。

飯田 輝 (いいだ ひかる) プロフィール
奈良県生まれ。阪南大学を卒業後、アロージャパン株式会社に入社。モバイル事業を担当する。令和2年にグループ会社であるソーシャルデータバンク株式会社にて、公共政策室課長に就任。複数の都道府県や基礎自治体の担当を担う。

マーケティング機能を活かし「コロナ情報」を絶え間なく発信

岩手県の取り組み

SNSの公式アカウントを使った情報発信②

マーケティング機能を活かし「コロナ情報」を絶え間なく発信

岩手県 医療情報課長/保健福祉部医療政策室 山田 翔平
ソーシャルデータバンク株式会社 公共政策室 主任 佐々木 晃樹
[提供] ソーシャルデータバンク株式会社

※下記は自治体通信 Vol.28(2021年2月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。


LINEの公式アカウントを開設する自治体が増えていくなか、マーケティングツールをあわせて活用し、独自のカタチで情報発信を行う自治体も見られる。岩手県もそうした自治体のひとつで、日々変化する新型コロナウイルス感染症対策に向けた情報を住民に発信し続けている。担当者の山田氏に、取り組みの詳細を聞いた。

岩手県データ
人口:121万1,391人(令和2年11月1日現在)世帯数:53万868世帯(令和2年11月1日現在)予算規模:9,323億1,300万円(令和2年度当初)面積:1万5,275.01km²概要:本州の北東部に位置し、東西約122km、南北約189kmと南北に長い楕円の形をしており、その広さは北海道に次ぐ面積であり、日本面積の4%を占める。広大な農地や変化に富んだ気象条件など農業資源に恵まれるほか、リアス式海岸の静穏海域や水産物の生育に適した岩礁に恵まれ、農業、水産業ともに盛ん。平成28年の台風第10号の被害に遭いつつも、復興計画にもとづき、東日本大震災津波からの復旧・復興に向けて取り組んでいる。
岩手県
医療情報課長/保健福祉部医療政策室
山田 翔平やまだ しょうへい

未知のウイルスに対し、個々の県民が欲しい情報を

―岩手県では、新型コロナウイルスに関する住民への情報発信にLINEの公式アカウントを活用しているそうですね。

 はい。緊急事態宣言が発令される前は、いまと比べて比較的未知のウイルスという要素が強く、県民も不安でより多くの情報を求めていたと思います。そこで、一般に浸透しているLINEを活用したほうが、より素早く県民に情報を発信できるだろうと。そこで、LINE本社に相談し、令和2年の4月30日から新型コロナウイルス感染症専用の公式アカウント「岩手県-新型コロナ対策パーソナルサポート」をほかの都道府県と同様に開設したのです。それにより、県民一人ひとりの状況に応じて知りたいと考える「新型コロナ関連情報」を発信するとともに、さらなる施策を行いました。

―どのような施策ですか。

 LINEの公式アカウントを活用した、感染拡大防止に向けたサービス『もしサポ岩手』です。これは、県内の施設やイベント会場に設置された二次元バーコードを読み取ることで、同日に同じ場所を利用した人から感染者が発生した場合、濃厚接触した疑いがある人にその旨が通知される仕組みです。サービスは、7月に開始。なお、このシステムは、LINE社に紹介されたソーシャルデータバンクの『Liny』を活用して構築されました。

 さらに、感染防止対策と社会経済活動の両立にフェーズが移ったタイミングの8月に、新たな取り組みを行いました。

―それはなんでしょう。

 地域のにぎわい創出を支援する、『ビジサポ岩手』です。これは、『もしサポ岩手』の仕組みにクーポン配信機能をくわえたもの。お店側にそれを提示すると、サービスが受けられるというわけです。

 また、LINE公式アカウント上で、感染症の対応にあたっている医師や看護師をはじめとする医療従事者へのメッセージを募って公開する「医療従事者等へのエール」も。さらに、公式アカウントの新しいメニュー画面を県内のデザイン学校の学生に制作してもらい、ユーザー投票にて決定するといった取り組みを行っています。

県民一丸となって、対策に取り組む機運を醸成

―絶え間なく独自の施策を行っていますね。

 ええ。情報発信を行い続けるとともに、県民一丸となって対策に取り組む機運を醸成していくのが狙いです。『Liny』の機能を活用すればさまざまな仕組みが実現できるので、これからも機動的に必要な施策を展開していきます。

ソーシャルデータバンク株式会社
公共政策室 主任
佐々木 晃樹ささき こうき

―岩手県のように、独自の情報発信を行う自治体は増えているのですか。

 徐々に、増えていると思います。たとえば、子育てに関する各種届け出や交付をLINE上で予約できたり、保育所の申し込みに関する情報を逐一配信して、若い子育て世代が暮らしやすい環境を整備してアピールしたり。少し変わった例で言うと、毎年多くの人が初詣に訪れる神社で、岩手県のように二次元バーコードを読み取れるようにして、まずは感染拡大防止を促進させる。そして、神社で登録した人に、定期的に神社のイベント情報を提供して、初詣以外の来訪をうながすのです。

―やり方しだいでさまざまな施策ができるのですね。

 はい。活用の方法はもちろん、それこそ防災、子育て、観光など、自治体が打ち出したいテーマによって画面メニューを変更するといったビジュアル的な個性を出すこともできます。さらに、域内の住民が知りたい情報を提供するのはもちろん、域外の人に情報を提供して、関係人口を創出するといった施策も可能なのです。

―今後、どのように自治体を支援していくのですか。

 LINEの公式アカウントを利用する自治体が増えるなか、独自の活用ができるような支援をしていきます。岩手県のように「こうしたい」と提案を受ければ可能な限り対応しますし、「どのように独自の活用をすればいいかわからない」といった場合もコンサルティング支援を行います。興味のある職員の方はぜひ問い合わせてほしいですね。

佐々木 晃樹 (ささき こうき) プロフィール
宮城県生まれ。神奈川大学を卒業後、株式会社アローリンクに入社。採用コンサルティング事業を担当する。その後、令和2年、グループ会社であるソーシャルデータバンク株式会社にて公共政策室主任を務める。現在では、岩手県を始め、秋田県、山形県、埼玉県、新潟県をメインで担当している。
 

「コロナ禍」だからこそデジタル化を進め、自治体の課題を解決したい

支援企業の視点

SNSの公式アカウントを使った情報発信③

「コロナ禍」だからこそデジタル化を進め、自治体の課題を解決したい

東武トップツアーズ株式会社 取締役/執行役員 法人営業本部⻑ 濱崎 真一
ソーシャルデータバンク株式会社 上席執行役員 安東 由歩
[提供] ソーシャルデータバンク株式会社

※下記は自治体通信 Vol.28(2021年2月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。


これまでは、マーケティングツール『Liny』を活かしてLINEの公式アカウントを運用している燕市(新潟県)と、岩手県の取り組みを紹介した。このページでは、『Liny』を「Go To Eatキャンペーン」に活用している事例を紹介する。実際に運用を行っている東武トップツアーズの濱崎氏とソーシャルデータバンクの安東氏に、どのような取り組みを行っているのかを聞いた。

東武トップツアーズ株式会社
取締役/執行役員 法人営業本部⻑
濱崎 真一はまざき しんいち
ソーシャルデータバンク株式会社
上席執行役員
安東 由歩あんどう みちほ

友だち追加さえすれば、購入から支払いまで可能

―「Go To Eatキャンペーン」において、どのような取り組みを行っているのでしょう。

濱崎 「Go To Eatキャンペーン」では、オンライン予約サイト活用によるポイント付与のほか、「プレミアム付き食事券」が発行されています。この食事券は、紙クーポンのほか電子クーポンでの発行も可能。そこで当社では、ソーシャルデータバンクと協働し、『Liny』を活用した電子クーポンを提供する仕組みを構築。それを、当社がキャンペーン事業を請け負っている神奈川県、千葉県、滋賀県に提供しているのです。

安東 HPや店舗にある二次元バーコードを読み取ってもらい、各自治体におけるキャンペーン専用のLINE公式アカウントに友だち追加すれば、クレジットカード決済により電子クーポンを購入することができます。食後、加盟飲食店にある二次元バーコードをスマートフォンで読み込めば支払いが終了するので、使い方はいたってシンプル。やりとりはすべて、LINE上で完結するのです。

―利用者にはどのようなメリットがあるのですか。

安東 まず、LINE上で購入できるため、特定の販売所に行って並ぶ必要がありません。キャンペーン当初は紙クーポン発行の一部で問題になりましたが、購入のために並ぶことで発生する「密」を防げます。また、購入するルールは、「一度購入した電子クーポンを使い切らなければ、再度購入ができない」といったように、自治体の方針ごとに設定が可能。そのため、同一人物がまとめ買いをするような不平等も生まれないのです。

濱崎 仕様がシンプルなので、高齢者の方でもスムーズに使うことができます。高齢者の方は、孫と連絡するためにLINEを活用して、慣れ親しんでいる方も多い。当社ではコールセンターを用意していましたが、一度方法を説明すれば「なんだ、簡単じゃないですか」と納得される高齢者が多いというのが印象です。

高齢者でも対応できる。実証できたのは大きな収穫

―なぜ、『Liny』を活用した電子クーポンの取り組みを始めたのでしょう。

濱崎 もともと地域活性化のため、「プレミアム付き商品券」を活用している自治体の事例はあったのですが、驚くほど紙のクーポンを活用することが多くて。職員の方が言うには、「電子では高齢者の方が対応できない」と。しかし、コロナ禍のなか、販売所で人と人が接触するような方法は避けるべき。そうしたことから、住民への普及率が高いLINEを活用し、電子クーポンを販売する仕組みがつくれないかと。それで、ソーシャルデータバンクと話を進めていたところ、「Go To Eatキャンペーン」がスタート。「まさにピッタリだ」ということで、両社で進めていた仕組みを導入したのです。

―今後、どのような取り組みを行っていきますか。

濱崎 「コロナ」の状況が変化する現状においては、柔軟に対応することが求められますが、引き続きキャンペーンの支援をしていきます。また今回のことで、「高齢者はLINEを通じてデジタルにも対応できる」ということが実証できたのは大きな収穫だと考えており、これで自治体サービスのデジタル化もどんどん進んでいくのではないかと思います。今後もソーシャルデータバンクと一緒に『Liny』を活用した新たな取り組みを進めていきたいですね。

安東 今回のコロナ禍によって、各自治体もイベントの中止を余儀なくされるなど、本当に苦労されています。ただ、コロナ禍だからこそデジタル化を進めやすい状況になっているという側面もあります。東武トップツアーズとの協業のように、引き続き自治体の課題を『Liny』で解決していきたいと思います。

濱崎 真一 (はまざき しんいち) プロフィール
昭和38年、大阪府生まれ、昭和61年に京都府立大学を卒業後、東急観光株式会社(現:東武トップツアーズ株式会社)に入社。団体営業業務を担当する。その後、メディカルカンファレンスセンターというMICE部門の社内立ち上げなどを経て、全社の営業推進・事業開発部門へ。令和2年より、取締役法人営業本部長として全社の営業を統括。
安東 由歩 (あんどう みちほ) プロフィール
昭和50年、京都府生まれ、平成14年、株式会社テレックス関西入社。営業マネージャーなどを経て、株式会社アローリンクの代表取締役副社長に就任する。平成29年、ソーシャルデータバンク株式会社の設立に寄与。令和2年より同社上席執行役員として公共政策事業の立ち上げを行い、都道府県の「新型コロナ対策パーソナルサポート」など自治体へのLINE導入を推進。
東武トップツアーズ株式会社
設立 平成27年4月(創業/昭和31年1月)
資本金 30億円
事業内容 教育旅行事業、MICE事業、訪日旅行事業、スポーツ事業、地域創生事業、個人旅行事業
URL https://www.tobutoptours.co.jp/
ソーシャルデータバンク株式会社
設立 平成29年10月
資本金 3,000万円
事業内容 クラウドサービスの開発・運用・提供、マーケティングツール『Liny』の開発・運用・提供
URL https://social-db.co.jp/
お問い合わせ電話番号 03-5843-8421(平日9:00~17:30)
お問い合わせメールアドレス info@social-db.co.jp
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