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京都府の取り組み

再生可能エネルギーを活用した災害対策

再エネ普及の切り札になるか。「地域共生型再エネ」という発想

京都府 府民環境部 エネルギー政策課 主査 河野 裕之
[提供] 株式会社エクソル

※下記は自治体通信 Vol.27(2020年12月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。


パリ協定がいよいよ実施段階に入った今、具体的な行動計画をめぐっては、各自治体レベルの施策に主眼が移っている。そうしたなか、独自の行動計画を策定し、再生可能エネルギー(再エネ)の普及促進に乗り出しているのが、京都府である。同府では現在、新たな目標を策定中だという。そこで、担当者の河野氏に、今後の戦略などを聞いた。

京都府データ
人口:257万392人(令和2年9月1日現在) 世帯数:119万2,270世帯(令和2年9月1日現在) 予算規模:1兆5,205億1,600万円(令和2年度当初) 面積:4,612.20km² 概要:794年の平安京遷都以来、天皇の御所がある。南北に細長く広がり、そのほぼ中央に位置する丹波山地を境に、気候が日本海型と内陸型に分かれる。北部の丹後・中丹地域の海岸線は、変化に富むリアス式海岸で、豊富な景勝地や天然の良港に恵まれている。一方、京都市を中心とする南部には桂川、宇治川、木津川の三川合流を要に山城盆地が広がっている。
京都府
府民環境部 エネルギー政策課 主査
河野 裕之こうの ひろゆき

さらなる普及に向けて重要な「地域共生型再エネ」の視点

―京都府では、先進的な再エネ政策を進めていると聞きます。

 京都府では、平成27年度に再エネに特化した条例を制定し、地球温暖化対策のほか、地域社会・経済の健全な発展を目的に、いち早く再エネの導入促進に取り組んできました。具体的には、平成28年度からの5ヵ年で、府内の総電力需要の12%を地域独自の再エネでまかなう計画を策定。令和元年度末の時点で、9.4%まで達しました。今年2月には、知事が2050年までにゼロカーボンを実現することを宣言しましたが、現在、その約束をしっかり果たすべく、条例の改正や新たな計画の策定に取り組んでいるところです。

 ただし、再エネの普及においては、この間の取り組みのなかで重要な課題も見つかっています。

―その課題とはなんでしょう。

 さらなる普及を促進するうえでは、「地域共生」という視点を今まで以上に強く踏まえた施策が必要だということです。特に、小規模な低圧事業用太陽光発電所は生活環境に近い区域に設置される例が多く、これまでは景観上の調和や設置上の安全性の問題が顕在化しているケースが全国でみられます。また、災害時などに停電が発生した場合、地域の太陽光発電所が必ずしも有効に活用できる体制にはなっていませんでした。実際、府の調査では、府内の低圧事業用太陽光発電所のうち、災害時に地域に電力供給が可能な施設は、わずか8.8%でした。過去の災害では、住民への電力供給が課題になった事例は多く、今後のさらなる普及に向けては、住民の安心・安全に資する「地域共生型再エネ」という視点こそ重要と考えました。


太陽光発電所を「給電ステーション」に整備へ

―具体的に、どのような施策を検討しているのですか。

 まずは、設置や保守、運用といった各種ガイドラインの策定により、安心・安全な発電所運営を推進することを大前提に置きます。そのうえで、災害時に地域の太陽光発電所を「給電ステーション」として機能させることを検討しています。そこでは、府内企業のエクソルが開発した『救電BOX』はひとつの解になるものと注目しています。同製品は、パワーコンディショナと接続する非常用コンセントBOXをシステム化したもので、これ1台を設置するだけで、既存の太陽光発電所を簡単に「給電ステーション」に変えるものです。そのほか、住民への周知を図るため、たとえば、「地域の給電ステーション」マッピングや、地域共生電源の認証を示す地域共生マークの発行などを検討しています。地域に寄り添った自立型再エネを普及させ、地域社会の発展を支えていきます。

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