
神奈川県松田町の取り組み
コロナ禍における通信環境の整備
Wi-Fiレンタルを活用し、急場の通信需要をムダなくしのぐ
教育課 施設管理係 係長 小野 敏紀
教育課 学校教育係 指導主事 齊藤 亮介
※下記は自治体通信 Vol.27(2020年12月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。
今般の新型コロナウイルス感染拡大を機に、職場でのテレワークや教育現場での遠隔授業が広く普及した。その過程では、通信環境の整備が課題となり、この対応に奔走した自治体も多かった。そうしたなか、松田町(神奈川県)では、「Wi-Fiレンタル」の導入によってスピーディな通信環境の整備を実現したという。同町担当者に、詳細を聞いた。


先が見えない一斉休校のなか、70台のルータ確保が課題に
―「新型コロナ」対応をめぐり、どのような課題がありましたか。
小野 今年4月に国が緊急事態宣言を発出したことで町内小中学校の一斉休校が長期化するなか、いかに迅速に家庭における遠隔授業への移行を実現させるかを迫られました。そのなかで課題はふたつあり、ひとつは端末の確保。当町では教育ICTの普及に力を入れており、すでに小学5年生から中学3年生には1人1台のタブレット端末を導入し、計432台を配備してきました。そこで、タブレット端末やパソコンなどを自宅で用意できる家庭にはそれを利用してもらい、用意が難しい家庭には学校のタブレット端末を配付。これにより、小中学校の全児童・生徒630人の端末は確保できました。
齊藤 もうひとつの課題は、通信環境の確保でした。端末と同じように家庭の設備を利用してもらいましたが、70戸ほどの家庭ではどうしても通信環境を確保できませんでした。平等な教育環境を整備する責任から、そうした家庭には町がWi-Fiルータを配付することを決めましたが、通信需要が急増していた当時、どのように調達すべきか頭を悩ませていました。
―どのように解決したのですか。
小野 さまざまな方法を検討するなかで、Wi-Fiレンタルの存在を知り、モバイル・プランニングに相談しました。一刻も早く準備しなければならない一方で、一斉休校がいつ解除になるのか先が見えないなか、長期の通信契約では財政負担が増す懸念がありました。その点、単月契約ができ、契約期間を柔軟に延ばせるレンタル方式は、最小限の費用で調達できる最適な方法だと考えたのです。
齊藤 はじめは、70台ものルータをひとつの会社で調達できるのか心配でしたが、「十分に可能」との回答が得られました。教育現場での利用想定を伝えると、機種選定への助言もいただけました。契約内容や料金体系もわかりやすく、サイト上で見積もりもできるので、すぐに予算確保に動き、導入を決めました。
想定以上に素早い対応に、別の課でも導入を検討
―導入効果はいかがですか。
小野 想定以上に素早い対応に大変助けられました。正式契約が5月15日の金曜日でしたが、その週末には納品を受け、翌週の18日月曜日から授業に活用できたのです。導入後の不具合はまったくなく、迅速な環境整備に学校現場からも大変喜ばれています。非常に使い勝手が良かったので、別の用途で通信環境の整備を急ぐ福祉課にも紹介し、導入を検討しています。

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