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富山県舟橋村の取り組み

地域交流の促進①

「共助」による子育てコミュニティで、人が集まり、定住するまちへ

舟橋村 生活環境課 課長 吉田 昭博
[提供] グルーヴァース株式会社

※下記は自治体通信 Vol.27(2020年12月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。


まちの活性化を図るには、地域コミュニティの存在が不可欠。そのため、自治体が主体となり、地域コミュニティづくりに取り組む事例は多くみられる。「子育て共助のまちづくり」を掲げる舟橋村(富山県)も、そうした自治体のひとつだ。同村担当者に、地域コミュニティづくりを進めた背景や、得られた成果などを聞いた。

舟橋村データ
人口:3,219人(令和2年10月1日現在) 世帯数:1,139世帯(令和2年10月1日現在) 予算規模:21億20万8,000円(令和2年度当初) 面積:3.47km² 概要:村内中央には富山地方鉄道が走り、国道8号および北陸自動車道立山ICへはそれぞれ車で5分。また富山市の中心部から電車で約13分、車で20分と、恵まれた地理的条件を活かし、ベッドタウン化が進んでいる。平成17年国勢調査では人口増加率が全国2位になるなど、人口・世帯数ともに増加している。また、面積が日本一小さい自治体として有名。
舟橋村
生活環境課 課長
吉田 昭博よしだ あきひろ

人口が増える一方で、地域のつながりは希薄に

―「子育て共助のまちづくり」を掲げ、地域コミュニティづくりを進めている背景を教えてください。

 当村は、富山市中心部までの交通利便性の高さが追い風になり、平成初期以降、人口は増加基調です。一方、長年暮らす住民からは、「転入者が地域行事に参加しない」といった具合に、地域コミュニティの希薄化を懸念する声が増加。そこで、転入住民、特に子育て世帯に対し地域コミュニティに関する調査をしたところ、「子育てが大変で地域行事に参加できない。子育てを協力し合える近所づき合いがほしい」という声が多く出ました。「それならば」と、地域で子育てを協力し合う「共助」でコミュニティ形成を進めようと考えました。

―どのように取り組んだのですか。

 平成27年度に、村の将来ビジョンをまとめた「総合戦略」を、地域コミュニティづくりの柱のひとつにしました。今後は人口の減少基調が予想されるため、重要なのが、移住・定住促進の継続とともに、いかに人口の自然減を防ぐか。人と人とがつながるコミュニティが生まれれば、それが持続的なものになることで、地域に愛着がわく。結果的に、定住意識の芽生えにつながるのではと。さらに、「ここでなら、もうひとり子どもを産みたい」と思ってもらえることも期待しました。なお、この取り組みでは、「参加型」と「共感」の2つをキーワードとして重視しました。

―どのような取り組みか、詳しく教えてください。

 まずは、「参加型」のコミュニティを形成するイベントなどを開催します。たとえば、子どもたちが公園の遊具をつくり、植木を剪定するイベントや、保護者などが料理や英会話など自分の特技を活かせるイベントなどです。参加者がイベントの運営にかかわる仕組みによって、ひとつのことを一緒につくり上げる楽しさを感じられるものを企画しています。

 さらに、イベントで知り合った人たちが、子育ての悩みはもちろん、他愛のないことも含め、気軽に話せる関係性を構築するための仕組みを取り入れています。そのひとつに、当村の子育て支援センター独自の取り組みがあります。

―どういった取り組みでしょう。

 一般的な子育て支援センターは、利用者が先生に困りごとを相談し、1対1で対応しますが、当村の場合、歳が同じくらいか、少し上の子どもをもつ親御さんに先生が、「あなたのときはどうだった?」と話をふるなどして、子どもをもつ親同士をつなげています。子育て世帯間の人脈を増やすことで、相談し合ったり困ったときに助け合ったりできるコミュニティづくりを目指しています。そのほか、アプリを活用した子育て支援も。こういった循環で生まれる「共助」のコミュニティが、子育ての悩みや楽しさの「共感」の場となり、横のつながりを深めるのです。


子育て転入世帯が大幅増

―どんな成果が表れていますか。

 この5年で、小規模なものも含め100回以上のイベントを開き、コミュニティの活性化につなげました。結果、「5年で子育て転入世帯を40世帯増やす」という目標に対して、131世帯と大幅に達成したのです。さらに、5年前に1.48だった出生率が、いまは1.92に。これは、コミュニティを含め、子育てしやすい環境が浸透しているからだと自負しています。

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