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先進事例2020.09.06

仮想コンテナ方式によるWeb分離で、全職員の「自席でのネット利用」を実現

[提供] ジェイズ・コミュニケーション株式会社
仮想コンテナ方式によるWeb分離で、全職員の「自席でのネット利用」を実現
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ジェイズ・コミュニケーション株式会社
ジェイズ・コミュニケーション株式会社

熊本県宇城市の取り組み

ブラウザの仮想化によるネットワーク分離

仮想コンテナ方式によるWeb分離で、全職員の「自席でのネット利用」を実現

宇城市 企画部 情報統計課 情報政策係 課長補佐 蛇嶋 文博
[提供] ジェイズ・コミュニケーション株式会社

※下記は自治体通信 Vol.26(2020年10月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。


情報セキュリティ強靭化のため、多くの自治体は「三層の分離」を物理的なPC端末の分離によって実現させた。しかしその結果、業務ごとに異なる端末を利用しなければならず、業務効率の低下を招くことに。こうした課題に対し、宇城市(熊本県)は、仮想化技術の導入により、全職員が1人1台の端末で業務を遂行できる環境を整備した。情報統計課の蛇嶋氏に、環境整備の詳細や得られた成果について聞いた。

宇城市データ
人口:5万8,558人(令和2年6月末日現在)世帯数:2万4,672世帯(令和2年6月末日現在)予算規模:553億1,540万8,000円(令和2年度当初)面積:188.61km²概要:熊本県の中央に位置し、平成17年、海沿いと山側の5町が合併して誕生。温暖な気候で農作物の栽培が盛んでありながら、県内市街地までも通勤圏内であるため、ベッドタウンとしての役割も担う。背後の山を削り、海を埋め立てて新たに築造された、三角町の三角西港は、平成27年に「明治日本の産業革命遺産」のひとつに登録された。
宇城市
企画部 情報統計課 情報政策係 課長補佐
蛇嶋 文博へびしま ふみひろ

自席でブラウザ閲覧ができず 毎回Webページを印刷

―宇城市ではどのように「三層の分離」を実施していましたか。

 LGWAN接続系とインターネット接続系、個人番号利用事務系の端末をそれぞれ用意し、Web分離を行っていました。庁内業務の中心であるLGWAN系の端末は、全職員分を確保できず共同で利用。また、インターネット系端末は利用者も多く、順番待ちになる場合もありました。

―業務効率の低下を招きますね。

 ええ。さらに自席でブラウザを開きながら仕事を行えないので、調べ物のたびにWebページを印刷する必要があり、手間や紙のコストが生じていました。こうした課題は、全職員に対するLGWAN系端末の整備を前提とし、インターネット系からの画面転送方式による分離で解消できると考えました。そこで、ジェイズ・コミュニケーションが提供する仮想ブラウザ方式の分離ソリューション『RevoWorks SCVX(以下、SCVX)』を今年4月に導入したのです。

―どのような製品ですか。

 サーバ内に生成される、「コンテナ」と呼ばれる仮想空間内でブラウザを開き、画面転送を行う仕組みです。事業者選定では、専用ブラウザを使う製品を検討しましたが、Web利用における汎用性が不安でした。その点『SCVX』は広く普及している『Firefox』を使用しており、導入の決め手に。従来別のブラウザで使っていたeラーニング教材が使えるなど、ブラウザの違いによる不便は感じていません。

 導入後は、全職員が自身のLGWAN系端末からワンクリックでインターネットに接続でき、1台のPCで庁内業務とWeb利用を行えるので、インターネット系端末の台数も減らせました。LTE閉域網を利用して行っているテレワークも、職員に不便さを感じさせず活用できています。

全職員に端末が行き渡り、業務改善ツールも導入できた

―ほかにどのようなメリットを感じていますか。

 『SCVX』では簡単なクリック操作でファイルを無害化できるので、従来のように県が提供する自治体セキュリティクラウドシステムにわざわざ接続し、ファイルを受信する必要もなくなりました。また、LGWAN系の端末が全職員に行き渡ったのを機に職員用のチャットツールも導入。業務効率の向上にメリットを感じています。

―セキュリティ対策に関する今後の方針を聞かせてください。

 総務省によるセキュリティ対策の見直しを受け、宇城市独自の対策モデルを構築していきます。ここ数年、インターネットをIEで閲覧したいニーズがまだ残っています。こうした課題に対してジェイズ・コミュニケーションは、『RevoWorks』シリーズで対応可能と聞いています。職員の職務内容に応じたWeb分離を実現し、セキュリティ維持と業務効率化を両立していきたいですね。


支援企業の視点

セキュリティ対策の見直しで、仮想化技術への注目はさらに高まる

株式会社KIS ITソリューション事業部 クラウドソリューション部 主任 植野 健志
ジェイズ・コミュニケーション株式会社 RevoWorks ビジネスユニット シニアアーキテクト 東谷 望
[提供] ジェイズ・コミュニケーション株式会社

※下記は自治体通信 Vol.26(2020年10月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。


株式会社KIS
ITソリューション事業部 クラウドソリューション部 主任
植野 健志うえの たけし
ジェイズ・コミュニケーション株式会社
RevoWorks ビジネスユニット シニアアーキテクト
東谷 望あずまや のぞむ

―セキュリティ対策に仮想化技術を検討する自治体は増えているのでしょうか。

植野 物理的なWeb分離による生産性低下を課題と捉え、仮想化技術を検討・導入する自治体は増えている印象です。ただ一方で、すでに仮想化を導入している自治体で、VDI(※)構築にかかるコストの高さを指摘する声も一部には聞かれます。当社が『SCVX』の導入を支援した宇城市も、コスト面を重視していました。『SCVX』はブラウザのみを仮想化するため、仮想化OSを構築するVDIと比べ、機能の組み合わせによってはコストを4分の1程度に低減することも可能。宇城市では、この点が評価されました。

 今後は、総務省によるガイドライン見直しを受け、新たなWeb分離手法に関するニーズが増えていくとみられます。

※VDI:Virtual Desktop Infrastructureの略。コンピュータのデスクトップ環境 を拡張するITシステムの総称

―たとえばどのようなニーズでしょう。

東谷 総務省から「βモデル」として新たに提示された、業務用端末をインターネット系に配置する構成です。Web会議にも対応した当社の仮想化ソリューション『RevoWorks』シリーズは、ローカルPCに仮想空間を設けてネットワークを分離することも可能。βモデルに対応した仕組みとして提案の準備を進めています。セキュリティ対策の見直しで仮想化技術への注目がさらに高まるとみられる今後も、セキュリティとコスト、使い勝手を追求したソリューションで自治体を支援していきます。

植野 健志 (うえの たけし) プロフィール
昭和52年、熊本県生まれ。平成16年に株式会社KISに入社。おもにリナックスやネットワークを対象としたインフラ構築業務に携わる。
東谷 望 (あずまや のぞむ) プロフィール
昭和48年、神奈川県生まれ。令和2年にジェイズ・コミュニケーション株式会社に入社。前職で約25年にわたってソフトウェアの開発やプリセールスに従事してきた経験を活かし、現在は『RevoWorks』シリーズの企画業務に携わる。
ジェイズ・コミュニケーション株式会社
設立 平成7年4月
資本金 2億3,750万円
売上高 78億3,956万円(令和元年12月期)
従業員数 159人(令和元年12月31日現在)
事業内容 ネットワークセキュリティ、情報セキュリティにかかるディストリビューション事業、インテグレーション事業、サービス事業
URL https://jscom.jp/
お問い合わせ電話番号 03-6222-5858(平日9:00〜17:45)
お問い合わせメールアドレス revo_pr@jscom.co.jp
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