
長崎県五島市の取り組み
Webを活用したPR戦略
“ファン”を増やすWebサイトづくりのカギは「アクセシビリティ」と「検索性」
総務企画部 情報推進課広聴広報班 係長 平野 梓
総務企画部 情報推進課広聴広報班 主査 大坪 裕紀
※下記は自治体通信 Vol.23(2020年4月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。
自治体にとって、Webサイトは全国にあまねく情報を届ける媒体として、重要な役割を担う。そうしたなか、五島市(長崎県)は、ここ数年でメディアに取り上げられる機会が増え続けている。その要因のひとつに、CMS(※)を刷新し、Webサイト運営を強化した広報班の存在がある。市のWebサイト運営を担う2人に、取り組みの詳細を聞いた。
※CMS:コンテンツ管理システム。Web制作に必要な専門知識がなくてもサイト運営やコンテンツ管理・更新などができるシステム


Webサイトが抱えていた、アクセス面の課題
―五島市では、Webにおける情報発信でどんな課題を抱えていたのですか。
大坪 当市では、以前からWebサイトの運営を内製化できるCMSを導入していました。ただ、システムの使い勝手が悪いうえ、誰もが不自由なく利用できるような「アクセシビリティ」を確保できないところや「検索性」が低いことが、情報発信において十分ではないと感じていました。
平野 そうしたなか、当市は平成30年4月に「五島市PR指針」を打ち出しました。市の情報やイメージを戦略的に発信し、市民はもちろん、市外の方にも五島市の魅力を伝え、市への愛着を高めてもらおうという取り組みです。そのため、Webサイトの改善は喫緊の課題でした。
―どのようにして、課題を解決したのでしょう。
平野 Webサイトのブラッシュアップを図るため、CMSの刷新を検討しました。アクセシビリティと検索性にこだわって検討した結果、令和元年5月に富士通ソーシアルサイエンスラボラトリが提供する『WebコアCMS』へ切り替えました。一元管理して情報発信できるほか、文字の大きさを変えられたり、デザインの統一性といったアクセシビリティ・ユーザビリティに優れていたことなどがポイントでしたね。
大坪 保守面の手厚さも、切り替えの後押しになりましたね。導入後も直接当市まで訪問いただき、こちらの要望にしっかりと耳を傾け、すぐにフィードバックしてくれるので、安心して運営ができています。
メディア取材が増加し、効果的なPRにつながった
―CMS刷新による成果はいかがですか。
平野 ユーザーから、「情報にたどり着きやすくなった」という声をたくさんいただくようになりました。訪問者数は、月平均1万人増えました。
また、メディアからの取材や問い合わせも増加しています。トップページにプレスリリースのコーナーを設置し、五島市の特徴的な施策をわかりやすく紹介しているので、その効果とみています。とりわけ移住に関しては、特設コンテンツへのアクセスが多く、取材・問い合わせも多いです。
大坪 運営面では、記事入力や画像の挿入などが、Word感覚で手軽になり、各部署にコンテンツの更新を依頼できるようになったことで、広報の負担が軽減。余剰時間は、企画や取材にあてることで、記事の質向上につながっています。

―最後に今後の展望を聞かせてください。
平野 みた人が、五島市のファンになる。Webサイトをそんな情報拠点にしたいです。そのために、単なる行政発信にとどまらず、市民も巻き込んだ、地域ならではの新鮮で濃密な情報もどんどん発信していく必要があると考えています。実際、市民が当市を自慢するコンテンツ枠も設置しています。そうやって、五島の魅力を世界に届け、世界中から当市に人を呼び込みたいですね。

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