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RPAの導入を契機に、行政の未来を担う人材を育てる

富山県南砺市の取り組み

RPAによる業務改革③

RPAの導入を契機に、行政の未来を担う人材を育てる

南砺市
市長政策部 行革・施設管理課 主幹 行革推進係長 中島 吉範
会計課 主査 平野 美紀
[提供] UiPath株式会社

※下記は自治体通信 Vol.20(2019年10月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。


ここまで見てきたように、実用化ステージに着実に近づくRPA。この導入への動きを後押しすべく、総務省では「RPA導入補助事業」を立ち上げた。今年6月には82自治体の採択を発表したが、そのひとつに南砺市(富山県)がある。8つの町村が合併して誕生した人口5万人の同市でも近年、業務改革の切り札としてRPAへの期待は高い。同市で行われた実証実験に参画した担当者に、導入への期待などを聞いた。

南砺市データ
人口:5万592人(令和元年7月31日現在) 世帯数:1万7,751世帯(令和元年7月31日現在) 予算規模:563億5,010万7,000円(令和元年度当初) 面積:668.64km² 概要:富山県の南西部に位置し、北部は砺波市と小矢部市、東部は富山市、西部は石川県金沢市と白山市、南部は1,000mから1,800m級の山岳を経て岐阜県飛騨市や白川村と隣接している。市内には、平成7年にユネスコ世界遺産に登録された「五箇山の合掌造り集落」をはじめ、多くの歴史・文化遺産を有し、年間を通じて多くの人々が訪れる。
南砺市
市長政策部 行革・施設管理課 主幹 行革推進係長
中島 吉範なかしま よしのり
南砺市
会計課 主査
平野 美紀ひらの みき

国の補助は受けられずとも、独自予算で実証実験を実施

―南砺市がRPAの導入を検討した背景を聞かせてください。

中島 当市は、8つの町村が合併して誕生した経緯もあり、役所機能を集約した現在も市庁舎は4つ存在し、機能は分散化されていました。来年7月には市庁舎の統合が計画されているなか、これにあわせた「組織の再編」や「業務の見直し」は近年、庁内での課題となっていました。中長期的には、定員適正化計画に沿って職員数の削減も視野に入ってきます。そうしたなかで、定型業務の自動化により業務効率向上が期待できるRPAには関心をもっていたのです。

―田中市長もRPAの導入を後押ししていたそうですね。

中島 はい。市長からも、「定型業務はどんどん自動化し、職員はまちづくりの最前線で人にしかできない仕事に従事すべき」との方針が掲げられ、RPAの導入に積極的な姿勢が示されていました。そこで昨年、総務省が行ったRPA導入補助事業の公募に手をあげ、予算措置も講じました。残念ながら、そのときは採択されなかったのですが、規模を縮小してでも実証実験を独自に進める決断をしたのが、昨年6月のことでした。

―実証実験の概要について教えてください。

中島 庁内に広くアンケートを実施し、RPAを適用したい業務を募集したところ、各課から30業務の応募がありました。そこで、「業務の発生頻度」「時間削減効果」「シナリオ構築の難易度」の3つの判断基準で30業務を分析し、最終的に会計課の2業務、こども課の2業務の計4業務に対象業務を絞り、今年3月から実証実験を開始したのです。

4業務全体で約56%の削減効果

―採択された会計課の業務には、どのような課題があったのでしょう。

平野 毎日、もしくは月に複数回発生する反復作業であること、間違いが許されない数字の業務であること、遅滞が複数の部署に影響することなどから、職員の負担がとても大きいという課題がありました。たとえば、「税金収納消込業務」は、毎日税目ごとに入金情報を集計し、実際の入金額と照合のうえ、市の財務会計システムに入力する作業ですが、担当職員が一日休めば業務はたまっていきます。決算期など複数年度を取り扱う時期は、業務量が増えるなかで、処理の正確さはもちろん、スピードも求められました。

―まさに最繁忙期での実証実験でしたが、結果はいかがでしたか。

平野 税金収納消込業務においては、一日あたり33.5分、年間で154.1時間かかっていた作業時間が、RPAの導入により一日わずか4分、年間でも18.4時間に短縮されたのです。削減率は約88%でした。もう一方の業務でも時間削減率は約30%が見込まれ、効果の大きさを実感しました。 また、RPAの操作は、画面もわかりやすく日付を入力するだけ。2業務とも簡単に使いこなせるので、職員が交替で行える業務となりました。

中島 今回の時間削減率は、純粋にデータ入力作業時間だけの比較から算出したものです。会計課や担当課で行っていた「入力後のチェック」に要する時間や手間を含めると、時間削減効果はさらに大きなものになります。4業務全体では年間約408時間、約56%の削減効果を実証できたことで、導入に対する現場の期待感が非常に高まっています。


10年後の役所を見据えて、プロジェクトチームを発足

―南砺市では今後、RPAをどのように活用していきますか。

中島 今年は総務省の「RPA導入補助事業」に無事採択されたことで、検証した4業務にくわえ、さらに複数業務でも運用を加速させていきます。あわせて、10年後の市役所の姿を見据え、RPAの全庁展開を担う若手人材の育成にも力を入れていきます。人材育成の母体として、庁内から横断的に若手人材を募った「BPR(※)推進プロジェクトチーム」を発足させました。RPAの導入が、役所の未来を担う人材に業務改革の意識を根づかせてくれることを期待しています。

※BPR:Business Process Re-engineeringの略。ビジネスのプロセスを見直し、抜本的に設計しなおすこと

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