全国の自治体トップ・職員・議員に贈る
自治体の"経営力"を上げる情報サイト
自治体通信Online

兵庫県高砂市 /沖縄県浦添市 の取り組み

施設の長寿命化を実現する包括管理が財政負担軽減のカギになる

日本管財株式会社
営業統轄本部 マーケティング推進部 コンサルティンググループ チーフコンサルタント 糸山 克平
【導入自治体】
高砂市 企画総務部 経営企画室 係長 兼 公共施設等総合管理計画担当 石本 玲子
浦添市 財務部財産管理課 課長 公共FM推進チーム(兼任) 比嘉 克也
[提供] 日本管財株式会社

各自治体とも、公共施設の具体的な長寿命化対策などを定める「個別施設計画」の策定に着手している。策定にあたっては、建物や設備管理の専門知識を必要とする難しさがあるなか、建物管理を手がける日本管財の糸山氏は、「包括管理の導入によって、現状よりもコスト削減を進めた計画が立てられる」と語る。同氏に、個別施設計画の策定に向けたポイントを聞いた。

※下記は自治体通信 Vol.15(2018年10月発刊)から抜粋し、記事は取材時のものです。

―自治体は個別施設計画の策定にどう取り組んでいますか。

 公共施設のコスト削減計画として定めた「公共施設等総合管理計画」の実現に向け、施設ごとの具体的な長寿命化対策や再編計画の策定を進めています。国から求められている2020年度末までの完了に向け、取り組んでいます。

―策定作業をスムーズに進めるには、なにが必要でしょう。

 まずは、各施設の管理状況をしっかり把握することです。なぜなら、施設の長寿命化に向けた修繕計画を考える場合、過去の修繕内容と現在の管理状態を総合的に判断する必要があるからです。また、この修繕計画は、建物の規模や構造の違い、設備の管理状況によって異なってくる。そのほか、「長寿命化を図るよりも除却するほうが、長期のコストメリットが出る」という判断などは、建物の状態を把握しているからこそできるのです。

―どうすれば、各施設の管理状況を正確に把握できますか。

 建物の躯体や構造にかんする専門知識が必要なので、建物管理の専門家に調査を依頼するのがいいでしょう。実際に当社は高砂市(兵庫県)から、公共施設マネジメントを手がける会社と共同で、市内44施設・128棟を対象とした「保全計画策定業務」の依頼を7月下旬に受けました。これは、個別施設計画の策定に向けた準備段階の業務です。これから各施設を調査し、修繕内容や必要なコストなどを算出します。そして、同市がその内容をもとに個別施設計画を立てていくなかで、さらなるサポートができるよう、対象施設を一括管理する「包括管理」を提案しています。

施設情報の一元管理により計画の進ちょくを随時確認

―包括管理は個別施設計画の策定をどうサポートするのでしょう。

 総合管理計画で定めた、「コスト削減目標」を実現しやすい計画が策定できます。

 分散している管理業務を一元化する包括管理の特徴は、専門家の良質な管理に対する考えが、全施設の管理業務へ一律に反映しやすいこと。そのため、全施設の管理品質向上が期待できます。そして、管理品質が上がるぶん、修繕費用を抑えて長寿命化を図れる。結果として、包括管理で管理品質が上がることを織り込んだ個別施設計画の場合、コスト削減目標が達成しやすくなります。

 また、各施設の情報を一元管理するため、「半年前の修繕で、状態がどう変化したのか確認しよう」など、策定した個別施設計画を進めるうえでの「PDCAサイクル」を回しやすくなります。

―ただ、業務委託料として新たなコストが発生します。

 確かに業務委託料は発生します。一方で、これまで施設管理を担当していた職員をほかの業務にあてることができ、そこで発生する人件費を削減できる。当社が今年4月から包括管理業務を実施している明石市(兵庫県)からは、「負担する業務委託料以上に、人件費を削減できそうだ」という意見をいただきました。

―今後の自治体支援の方針を聞かせてください。

 個別施設計画の策定をはじめ、公共施設にかかるコスト削減支援を強化します。たとえば浦添市(沖縄県)に対しては、市庁舎の管理業務で分散していた設備・警備・清掃業務を包括して当社が担い、管理コスト削減の支援を行います。これを契機に、同市が保有する公共施設全体での包括管理支援もできるでしょう。公共施設のコスト削減を考えているのであれば、ぜひ当社にご連絡ください。

 高砂市では、公共施設の長寿命化と、老朽化にともなう建て替え・大規模修繕に必要な財政負担を把握するための「保全計画策定業務」を、日本管財・パブリックマネジメント共同企業体に委託することを決めました。同業務は、個別施設計画の策定に向けた準備段階です。

 日本管財は、公共施設の維持管理業務について豊富な実績があるのにくわえ、「公共施設の効果的な維持管理につながる管理手法」として提案された包括管理が、高く評価されました。包括管理の導入によって、将来にわたる公共施設全体の維持管理費や更新費用の縮減が実現し、実効性の高い個別施設計画を策定できるのではないかと期待しています。

 浦添市では、公共施設を自治体経営にとって最適な状態で保有、運営維持するための「公共ファシリティマネジメント」を推進しています。その一環として実施している「民間提案制度」は、民間企業の創意工夫提案を最大限活用するために設けた制度で、平成29年度は日本管財の提案を採用しました。

 内容は、市庁舎の維持管理業務において、小規模修繕も含めて設備・警備・清掃業務を包括して行うものです。包括することによって、維持管理業務の質向上や分散していた事務負担の軽減を図れると期待できます。今回は市庁舎の業務のみでしたが、この包括管理を市内全域の公共施設に活用することも検討します。

糸山 克平(いとやま かっぺい)プロフィール

昭和46年、神奈川県生まれ。建設会社勤務を経て平成18年に、日本管財株式会社入社。以降、1,000棟以上の建物評価や診断にたずさわる。「公益社団法人ロングライフビル推進協会ER作成者連絡会議」の幹事を務め、『不動産投資・取引におけるエンジニアリング・レポート作成に係るガイドライン』の執筆を手がけている。一級建築士、設備設計一級建築士、宅地建物取引士、認定ファシリティマネージャーなどの資格を保有。

この記事について支援企業へ問い合わせる

自治体名・会社名 *
部署・役職名 *
お名前 *
電話番号
メールアドレス *
ご相談内容
【個人情報の取り扱いについて】
ご提供いただいた個人情報は弊社プライバシーポリシーに基づき管理され、必要に応じて自治体もしくは支援企業に提供する場合がございます。
また、自治体通信から電子メールなどで各種ご案内をさせていただく場合がございます。あらかじめご了承ください。

※このサイトは取材先の企業から提供されているコンテンツを忠実に掲載しております。ユーザーは提供情報の真実性、合法性、安全性、適切性、有用性について弊社(イシン株式会社)は何ら保証しないことをご了承ください。自己の責任において就職、転職、投資、業務提携、受発注などを行ってください。くれぐれも慎重にご判断ください。

働き方改革カンファレンス
自治体通信カンファレンス

自治体の取り組みを探す

課題から探す
地域から探す

自治体通信

自治体通信

自治体通信は経営感覚をもって課題解決に取り組む自治体とそれをサポートする民間企業を紹介する情報誌です。
自治体関係者の方に無料配布しております。

自治体通信への取材希望の方

自治体通信編集部では、「自治体の"経営力"を上げる」というテーマのもと紙面に登場いただける自治体関係者・自治体支援企業の方を募集しております。

pagetop