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兵庫県明石市 の取り組み

持続可能な施設運営のカギは 管理業務の一元化にあり

明石市 総務局 財務室 財政健全化担当課長 松永 聡平
[提供] 日本管財株式会社

少子高齢化や悪化する財政状況を背景に、ほぼすべての自治体が平成29年度までに公共施設の運営や管理の効率化計画を策定した。ただ、どう実行に移せばいいのか悩む自治体は多い。そんななか、明石市(兵庫県)は、施設管理を専門会社に一括委託し、窓口を一元化した。同市担当の松永氏に、その狙いや期待する効果を聞いた。

※下記は自治体通信 Vol.14(2018年8月発刊)から抜粋し、記事は取材時のものです。

兵庫県明石市データ

人口: 29万7,460人(平成30年7月1日現在) 世帯数: 12万6,585世帯(平成30年7月1日現在) 予算規模: 1,996億5,323万4,000円(平成30年度当初) 面積: 49.42km² 概要: 日本の時刻の基準となる東経135度子午線上に位置する。瀬戸内海に面して東西15.6kmの海岸線を有しており、世界最長の吊り橋「明石海峡大橋」が一望できる大蔵海岸など風光明媚な「海峡のまち」として有名。公益財団法人 日本さくらの会の「さくら名所100選」に選ばれている明石公園は、春になると約1,000本もの桜が咲き誇る。また、玉子とダシ汁を使った「明石焼」は、地元住民だけでなく多くの観光客に名物として食されている。

―明石市の公共施設運営・管理計画の概要を教えてください。

 「公共施設総量の縮減」と「管理運営の効率化」を中心に進め、公共施設更新のための財源確保が厳しくなる状況に対応し、将来にわたる安定した運営体制の構築を図るものです。そのなかで、施設総量の縮減は、市民の意見を聞きながら慎重に進めるため長期的な取り組み。一方で、管理運営の効率化は市役所の仕事を見直すことなので、短期間で実行に移せます。まずは平成27~29年度にかけて、効率化を図るためにどのような業務課題が存在するのかを話し合いました。

―その結果、どのような課題がありましたか。

 多くの人手と手間がかかっていました。小・中学校、保育所、幼稚園、市民センターなど、所管する課ごとに施設管理を手がけており、8課・10人程度がたずさわっていました。建物や設備の点検・修繕を行う場合は入札や見積もり合わせ、連絡業務など煩雑な作業が数多く発生します。契約件数は年間約1400。そのうえ、施設管理にくわしい職員が少なく、現場からの問い合わせに苦労している点も課題と感じていました。

―そうした課題をどう解決したのでしょう。

 管理業務を専門会社に一括委託する「包括管理」を導入しました。職員の事務負担が軽減されるだけでなく、個別管理だったことで生じていた管理品質のバラつきも、均一化できると判断したのです。委託先は、公募の結果、当市の状況をよく分析して提案いただいた日本管財に決定しました。平成30年度から、当市の技術職員2人と連携して業務を開始しています。

修繕計画策定やデータ化で「プロの力」に期待

―財源が厳しいなか、業務委託料として新たな費用が発生するのではないですか。

 確かに、新たな業務委託料は発生します。ただ、委託することで、施設管理を担当していた職員をほかの業務にあてられるのです。当市では中核市への移行にともなって県から移譲を受ける保健所などの業務や子ども・子育て分野での増員が必要となっていましたが、これらの業務にかかる人件費の一部をカットできました。この人件費だけでも、業務委託料以上の効果が見込めます。

 さらに、今後は専門家が管理するため、これまで以上に良好な維持管理が期待できる。それが結果として施設の長寿命化や効率的な修繕につながり、全体として管理コストも低減すると考えています。

―今後の公共施設管理についての方針を聞かせてください。

 今回は132施設を委託しました。対象施設は順次拡大する予定です。今回の包括管理では、施設ごとの修繕計画策定や管理状態をデータベース化する日本管財の取り組みにも期待します。それらの情報も最大限活用し、持続的に運営できる施設管理をめざしたいですね。

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