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知っているとトクをする 公務員のための「iDeCo」講座

1級DCプランナー/AFP / 消費生活アドバイザー 山崎 俊輔

個人型確定拠出年金(以下、iDeCo)が、平成29年1月から公務員も加入対象になった。「人生100年時代」と呼ばれる昨今、老後の資産形成は公務員においても見逃せない課題だ。実際、年金や資産運用分野のトップランナーとして知られる山崎氏は「iDeCoに関心をもつ公務員の方は多い」と話す。今回は特別企画として、同氏に改めてiDeCoについて聞いた。

※下記は自治体通信 Vol.13(2018年6月発刊)から抜粋し、記事は取材時のものです。

―なぜiDeCoに対する公務員の関心度は高まっているのですか。

 平成29年1月から、公務員の方もiDeCoに加入できるようになったのが大きいでしょう。アンケートからも、公務員のiDeCoに対する認知度と興味の高さは他職業と比べて高いことがわかります(下図参照)。加入率でも、個人事業主や会社員が現状1・7%に対し、公務員は3・0%となっています。

 官民格差是正として、公務員の退職金は約400万円減額されました。そのような環境のなか、今後、公務員の方は自助努力で老後に向けた資産形成を行う必要があり、その手段としてiDeCoが魅力的に映っているのだと思われます。

―iDeCoについて教えてください。

 端的にいうと、自分の所得からお金を拠出して積み立て、運用し、それを将来に受け取るための私的年金制度です。

 いちばんのメリットは、拠出時・運用時・受取時の3段階で税制優遇がある点。まず拠出時ですが、iDeCoへの掛け金は全額所得控除が受けられ、所得税・住民税の対象になりません。次に、通常の運用益には約20%の税金がかかりますが、iDeCoは非課税。そして受け取りの際、年金でもらう場合は公的年金と合算して「公的年金等控除」、一時金の場合は「退職所得控除」が受けられます。

 こうした税制優遇は、「きちんと老後資産形成をする人を優遇しますよ」という国からのメッセージと解釈できます。

―ほかにメリットはありますか。

 掛け金のなかで、自由に複数の商品を組み合わせることができる点です。たとえば掛け金の半分を定期預金、もう半分を投資信託に回すなどの運用も可能です。また、投資信託は種類を選んで購入できるので、リスク分散もできます。

※投資信託は元本が保証されている金融商品ではありません

とにかく早く始めることが大きなポイント

―一方でデメリットはありますか。

 原則、60 歳以降にならないと引き出せない点です。しかし「これは老後のための資金だ」と割り切れば、むしろメリットといえます。私情で途中引き出しすることなく、継続して積み立てられるからです。それでも心配な場合は、中途解約が可能なNISA(※)やつみたてNISA(※)を併用するのもひとつの手段です。
 また公務員の掛け金は、上限が毎月1万2000円までのため、それ以上の積み立てができません。ただこれも「その金額なら気軽に始められる」とも考えられます。

 さらに余裕がある方は、家族でより多くの非課税メリットを享受するために、ご夫婦2口座で始めるというのもいいでしょう。

※NISA:平成26年にスタートした個人投資家のための税制優遇制度。NISAでは毎年120万円までの投資元本を5年間非課税で運用できる。投資信託やREIT、株式などが投資対象

※つみたてNISA:平成30年スタート。年40万円を上限に20年間(最大800万円)積み立てが可能で、金融庁が定めた要件を満たす投資信託が投資対象。NISAとの併用は不可

―とはいえ、投資にはリスクがともないますよね。

 たしかに、経済には波があるのでリスクはゼロにはなりません。しかし、金融庁が作成したデータによると、長期・分散投資をすることで、リターンをえられる結果が出ています(下図参照)。値動きがある投資信託は毎月一定額を投資することで、値下がり時により多くの口数を買いつけることになり、平均購入金額を引き下げる効果が期待できるからです。株価が上下するのを毎日一喜一憂するのは、現実的ではありません。オンのときは仕事に集中し、オフはプライベートを大切にする。これが、長期・分散・積み立て投資の意義ではないでしょうか。

―iDeCoを始めるにはどうしたらいいですか。

 まずは、金融機関で口座を開設する必要があります。各機関でサービス内容や商品のラインアップ、手数料が異なりますので注意しましょう。

 非課税メリットを長く受けることにくわえ、投資は長期間の積み立てが効果的ですので、できるだけ早くiDeCoの加入を考えてみてください。

山崎 俊輔(やまさき しゅんすけ)プロフィール

昭和47年、東京都生まれ。平成7年、中央大学法学部卒業。同年、株式会社企業年金研究所入社。平成12年、株式会社FP総研入社。平成13年に独立。投資教育と年金、退職金制度が専門で、『All About』『日経電子版』『東洋経済オンライン』『PRESIDENTオンライン』など多数のメディアでお金にかんする連載を抱えている。とくに確定拠出年金については、「厚生労働省社会保障審議会確定拠出年金の運用に関する専門委員会」の委員も務めるなど第一人者のひとりでもある。近著に『読んだら必ず「もっと早く教えてくれよ」と叫ぶお金の増やし方』(日経BP社)。

投信フォーラムを全国各地で開催予定
主催:一般社団法人 投資信託協会 ほか

富山 6/2
スカイホール
松江 6/23
くにびきメッセ 国際会議場
仙台 7/21
仙台国際センター 橘の間
福井 9/8
風の森ホール
松山 平成31年 1/19
松山市総合コミュニティセンター 企画展示ホール
福岡 平成31年 2/16
JR九州ホール

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