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福岡県豊前市 の取り組み

地方で新たな雇用を生む「サテライトオフィス」の可能性

富士通コミュニケーションサービス株式会社 北九州ソリューションセンター センター長 吉田 充

[提供] 富士通コミュニケーションサービス株式会社

安定した雇用を創出したいと望む都市圏の自治体では、多様かつ大規模な雇用を生むコンタクトセンター(※)の誘致に関心を示す向きが多い。そんななか、小規模自治体でも誘致が可能な「サテライトオフィス」という新たな取り組みが注目を集めている。そこで、運営元となる富士通コミュニケーションサービスの担当者である吉田氏に、取り組みの可能性などを聞いた。

※ コンタクトセンター:顧客への対応業務を専門に行う部門。従来のコールセンター機能にくわえ、FAX、Eメール、Webなど複数メディアによる問い合わせに対応する

※下記は自治体通信 Vol.12(2018年4月発刊)から抜粋し、記事は取材時のものです。

福岡県豊前市データ

人口: 2万5,952人/世帯数: 1万1,843世帯/面積: 111.1km²(平成30年3月1日現在)

―「サテライトオフィス」とはどのような施設なのでしょう。

 地方の小規模自治体にある公共の遊休施設での運営を前提に、コールセンターなど一部の機能を請け負う小型のコンタクトセンターです。通常、コンタクトセンターとは、スケールメリットを発揮するために数百人規模で運営するものです。しかし、サテライトオフィスの場合、ある程度の規模をもった近隣のコンタクトセンターと業務や人材教育の面で連携を保つことで、周辺の地方都市でも十数人から数十人規模で施設を運営することができます。

―サテライトオフィスを設けるメリットはなんですか。

 まず自治体にとっては、年齢や性別を問わない多様な雇用を生み出すことです。地方の小規模自治体では、そもそも事務職の求人が非常に少ないです。主婦や子育て中の女性、介護負担を抱えた方であれば、都市部に働きに出ることも難しい。このような、従来であれば働く場を手にすることが難しかった人々に雇用を提供することができます。眠ったままの労働力を活用できる仕組みに、自治体の期待は大きいのです。

―地方の小規模自治体で「女性の社会進出」を後押しできると。

 そのとおりです。一方で、進出企業側にもメリットはあります。昨今の人手不足で、都市部では人材採用が難しく、大規模なコンタクトセンターはなかなか運営できません。しかし、サテライトオフィスなら、比較的雇用が少ない小規模自治体で優秀な人材を確保できます。そのうえ、公共の遊休施設を利用するので、運営コストの抑制も期待できます。

 当社では平成28年6月から、サテライトオフィスの実証実験を福岡県豊前市で実施。一年余りの運営を経て、地元での人材確保や高い生産性の維持といった点で、期待どおりの成果を上げることができ、サテライトオフィスの有効性を確認しました。とくに人材面ではこの間、一人の退職者も出さずに、安定運営を実現できた。そこで、平成30年度中に50人規模へ拡張することを決定しました。

工場誘致とは違った新しい雇用創出のカタチ

―成功の要因はなんでしょう。

 「シェアードサービス」の仕組みを導入したことです。サテライトオフィスのような小規模コンタクトセンターにつきまとう繁閑差の問題を解消できました。複数の顧客業務を一人のオペレーターが担当するシェアードサービスは、少人数によるムダを省いた運営が求められるサテライトオフィスの業務には最適です。近隣の大規模コンタクトセンターとクラウドで情報を一元管理し、業務分担や業務量の調整を図ったことで、安定した生産性を確保できました。

 また、豊前市の協力も大きく、労働環境の整備や就労者支援でサポートをいただきました。さらに、一部の受付業務といった自治体等の住民サービスも請け負うなど業務面での協力関係も成功要因のひとつでした。

―雇用を呼び込みたい自治体をどのように支援していきますか。

 豊前市で成功したサテライトオフィスの事業モデルを今後、全国の小規模自治体に広げていきたいです。そして、従来の工場誘致とは違った新しい雇用創出のカタチを示していきます。複数の自治体による地域連携で、サテライトオフィスを運営するご提案もしていきたいですね。

 豊前市は自動車関連企業が多く立地するまちです。しかし、求職者のなかには事務系職種を希望する人たちも多く、サテライトオフィスは、ライフスタイルの時間的制約などにより働きたくても働けなかった女性や、中高年者の活躍の場にもつながることが期待されます。

 今回の取り組みは都市部で行われている仕事を小規模自治体でも変わらずにできることを示す成功事例と考えています。地域事業への参加などを通じて、働くスタッフ全員が会社や地域への帰属意識をもてるオフィスになっていることもうれしい点です。今後も安定的に運営されるよう、市としても支援していきます。

吉田 充(よしだ みつる)プロフィール

福岡県生まれ。富士通コミュニケーションサービス株式会社に入社以来、北九州市を含めた地方センターの設立や運営に従事。平成26年より北九州コンタクトセンター協議会の会長を務める。

富士通コミュニケーションサービス株式会社

設立 平成6年12月
資本金 4億5,000万円売上高
売上高 201億円(平成28年度)
従業員数 4,050人(平成29年3月現在)
事業内容 「コンタクトセンター」および「ITサポート」のアウトソーシングサービス
URL http://www.fujitsu.com/jp/group/csl/

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