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地域で電力をつくり出すことが地方創生の未来をつくる

グローバル・リンク株式会社 代表取締役 冨樫 浩司

[提供] グローバル・リンク株式会社

再生可能エネルギーを売電する時代から「地産地消」する時代へ突入した現在、自治体は、民間企業との協働が必要であることを前ページで検証した。そのような状況のなか、自治体との協働にいちはやく乗り出したのがグローバル・リンクだ。そこで、同社代表の冨樫氏に円滑に協働するためのポイントを聞いた。

※下記は自治体通信 Vol.11(2018年2月発刊)から抜粋し、記事は取材時のものです。

地域の特徴を活かして再生可能エネルギーを導入

―民間企業との協働を円滑に進めるポイントはなんですか。

 まずは、どれくらいの規模の発電所をつくるかを決めることです。いま、都市部では小規模・分散型が主流で、地方では大規模な発電所といった流れがあります。ただ多くの雇用をつくることが目的であれば、大規模な発電所がいいでしょう。そのためには巨大な設備を設置しなければならないので、どうしても広大な敷地が必要になってきます。

―どうすればいいのでしょう。

 自治体が管理している遊休地を民間企業に提供すればいいのです。

 当社も2、3年前に茨城県にある廃校を借り受けて、大規模な太陽光発電所を建設したことがあります。取り壊すことなく、借り受けたものをそのまま再利用しました。また、茨城県常陸太田市の旧北小学校の運動場を有償で借り受けて、457.2kWの太陽光発電所も稼働させ、売電事業も開始させています。いまでは、第二期発電所の建設も決定し、雇用創出、税収増と、地元の方々も当事業に期待を寄せてくれています。

―廃校がいちばん発電所の設置に適しているのでしょうか。

 そのようなことはありません。たとえば、当社では現在、離島にソーラーパネルを設置する計画があります。場所は、長崎県佐世保沖に浮かぶ宇久島です。

 宇久島は人口約2200人の島で、近年は若年層の流出による地域の活力低下が問題となっていました。この島の4分の1にあたる敷地に「宇久島メガソーラーパーク」を展開して、地域の振興を図ることが目的です。

 農業、漁業、家畜を阻害しないために、支柱を建てて土地の上部空間に太陽光パネルを設置するのです。太陽光パネルの下でも農作物の栽培が可能な「ソーラーシェアリング」を実施して、主産業の農業も拡大してもらいたいと考えています。

温泉地の地熱発電で過疎地を活性化させる

―太陽光発電以外で地域を活性化させる方法はなんでしょう。

 当社の場合ですと、温泉のお湯を利用して電気をおこす地熱バイナリー発電があります。過疎化が進む温泉郷の宿を買収して、発電機を次々と建設していきました。その発電所は1基あたり2億円の初期投資で年商4000万円分の発電が可能です。年間のメンテナンス費用400万円にくわえて、1基あたり1~2人の雇用を生み出すうえに、6年目以降はプラス収益となります。

―発電所を建設する際は広大な敷地が必要でしょうか。

 1基あたりに必要な敷地は60坪で、1施設あたりの標準は3基ですので、180坪の土地があれば、地熱バイナリー発電が十分可能です。ですから旅館やホテルなど、既存の遊休地を利用すれば、建設できます。初期費用はかかりますが、電力を自分のところでつくると考えれば有益ではないでしょうか。

 そのほか、長野県の地獄谷温泉の近くにも地熱バイナリー発電所を設置する予定です。

 ここ2、3年の間にも全国12ヵ所に地熱バイナリー発電所を建設することをめざしています。

 このように地熱発電の参入をする一方で、次世代エネルギーの開発も進めています。

永久的な発電が可能な電磁ロータリーを開発

―具体的に教えてください。

 永久的な発電が可能な電磁ロータリーです。これは市販の一般電源や化石燃料を使った動力源はもちろん、風力や太陽光といった、自然の力も必要とせず、磁力によって永久的に電力を生み出せるというシステムです。安定した電力供給を実現するだけでなく、これまでのどんな発電システムよりも優れたコストパフォーマンスを誇ります。このシステムが普及すれば発電コストの大幅な削減が可能になり、限りある貴重なエネルギー資源の維持にもつながります。

―仕組みを教えてください。

 まず、駆動用バッテリーでモーターと発電機を回転させ、発電した電力を3つのメインバッテリーに蓄積し、そのメインバッテリーが充電と放電を自動的に行います。そうすることで外部電源が不要な安定した電力供給が可能になります。

―次世代エネルギーに力を入れている理由はなんですか。

 このまま原子力や化石燃料に頼っていたら、いつか、地球は滅んでしまいます。だからこそ、環境を守れるエネルギーをカタチにして、世に出していきたいと考えていたのです。

―今後、どのように自治体を支援したいと考えていますか。

 日本はいままで「エネルギーを買う」という発想があたり前でしたが、これからは「エネルギーをつくる」という考え方が当然となる時代が必ずやってきます。 

 東日本大震災以降、節電の意識は高まっているとはいっても、各企業、家庭、自治体での電気代は負担になっています。そのような状況で自分たちで使う電気を自分たちでつくれるようになれば、そのような悩みはなくなります。しかもその電気を環境負荷の少ない再生可能エネルギーでまかなえば、地球温暖化などの問題も好転できます。「エコタウン」を掲げる自治体と一緒に実現したい、と考えています。

医療・産業廃プラスチックを発電動力に活用する

 医療廃棄物などのプラスチック廃棄物を油化し、その過程で発生する排熱を利用。抽出した重油と排熱回収によるダブル発電を可能にするのが、超小型湿式滅菌装置『エコ・エンジェル』と『エコ・エース』だ。

 プラスチック廃棄物は、『エコ・エンジェル』に投入され、190~210℃で溶融滅菌後、99.99%のインゴット(塊)がつくりだされる。このインゴットを『エコ・エース』に収納し、450℃の高温で4時間かけて気化、冷却して重油を抽出する。こうした高温化で行われるプロセスで生まれる排熱を使ってバイナリー発電を行い、抽出された重油でも発電を行うのがダブル発電だ。

 冨樫氏がこのシステムをつくるきっかけとなったのは、多くの病院で医療廃棄物の処理に困っているという話を聞いていたことだ。医療機関の負債でしかなかった医療廃棄物で発電する仕組みをつくりあげたのだ。

AI(人工知能)が管理するまったく新しい省エネシステム

 病院や学校など多くの公共施設を所有する自治体にとって、電力のコストは大きな悩みのひとつだ。しかし、「電気、空調のつけっぱなし」などムダなエネルギーをつねにコントロールすることができたらどんなに助かるだろうか。そこで開発されたのが、AI(人工知能)が過剰光熱費をコントロールしてくれるまったく新しい省エネシステムだ。このアイデアも冨樫氏によるものだ。

 同氏の説明によると、このシステムを導入すれば、1年間で平均15%の電力が削減できるという。しかも費用は成果報酬型を取っており、1年間で30%削減することができたら15%の支払いが発生し、50%の削減で25%の支払いが発生する。

 光熱費の削減だけでなく、このシステムを導入すれば、エネルギー使用を抑えることでCO2の削減もできる。大型商業施設など、過剰光熱費が問題視されている現場への導入が始まっている。

冨樫 浩司(とがし こうじ)プロフィール

昭和35年、千葉県生まれ。昭和53年、千葉工業大学卒業。日産自動車株式会社、日立造船株式会社勤務を経て、平成23年、グローバル・リンク株式会社を設立。再生可能エネルギーの普及に尽力し、日本各地のインフラのイノベーションに取り組む。

グローバル・リンク株式会社

設立 平成23年4月
資本金 2億5,500万円
売上高 76億3,000万円(平成29年9月期予想)
従業員数 42人(グループ全体)
事業内容 太陽光発電・蓄電システム製造販売、産業用太陽光発電システム販売、燃料電池製造販売、蓄光製品販売(避難誘導標識など)、発電システム・蓄電システム開発、開発研究事業
URL http://globallink.co.jp/
お問い合わせ電話番号 03-6269-9660(平日9:00~18:00)
お問い合わせメールアドレス info@globallink.co.jp

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