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「高い分析力」を実証したAIで業務の効率とスピードを引き上げる

[提供] 富士通株式会社

「AI」が世の中へ徐々に浸透し始めているものの、「実際の業務にどう活用すればいいのか見当がつかない」と考える自治体関係者は多いだろう。そんななか、さいたま市(埼玉県)と糸島市(福岡県)の実証実験では、AIによる業務効率化の成果を実感できたという。実験を支援した富士通の担当者らに、その内容を聞いた。

※下記は自治体通信 Vol.11(2018年2月発刊)から抜粋し、記事は取材時のものです。

1週間以上の業務がわずか数秒で完了

―自治体のAIに対する関心度は高まっていますか。

天野:平成28年あたりから高まっていると実感しています。ただ、まだ手探り段階で、「AIを使ってなにをしたい」ではなく、「AIを使ってなにができるのか」といった問い合わせがほとんどです。

大堀:私たち開発者が直接自治体担当者に、「どのような困りごとがあるのか」「どのようなことがしたいのか」といったことをヒアリングし、それを解決するAIの活用法を提案している状況です。

―実際にどのようなAIを開発したのでしょう。

岩下:平成29年に、さいたま市と糸島市で実証実験を行いました。

 さいたま市は、AIで保育所の入所割り当て業務を効率化させる取り組みです。さいたま市に限らず、各自治体ともこの業務には相当な労力を費やしている。というのも、「入所希望の保育所」「兄弟の同時入所希望」「兄弟間の優先入所希望」など、申し込み者から寄せられるさまざまな希望条件を最大限実現する必要があるからです。さいたま市では、20~30人の職員が1週間以上をかけて、300ヵ所以上の保育所に約8000人の子どもの割り当てを行っているのが実態です。

―AIを活用した結果、どのような変化がありましたか。

大堀:約8000人の子どもの割り当てが、わずか数秒で完了しました。AIに、利害が必ずしも一致しない人々の関係を合理的に解決する「ゲーム理論」を組み込み、割り当て業務に展開。パソコン上で瞬時に組み合わせを示しました。

―高い成果がえられたのですね。

岩下:ええ。市の担当者からは、その驚異的な速さだけでなく、「従来の人手による選考と同等の精度で、完璧に近い内容」といった評価をえて、「正確さ」も確認できました。今回のソリューションは「公平で最適な割り当て」を課題としたものなので、人材配置や作業員のスケジュールマッチングなどにも活用できると思います。

みずから学習することで精度がさらに高まる

―糸島市の実証実験の内容を教えてください。

大堀:AIを用いて、移住希望者への適切な候補地区の提案を行いました。同市への移住にかんする問い合わせは、「海が見える場所に住みたい」「繁華街も近いほうがいい」など、移住地の希望がはっきりまとまらない方からの相談も多いようです。そうなると、職員は話を聞くだけで時間を取られてしまう。そこで、希望をはっきりさせるプロセスをAIで行うことにしたのです。

―どのように対応するのですか。

岩下:移住希望者に、「年収」「家族構成」「車の有無」「通勤手段の希望」「農業への興味」「移住検討のきっかけ」など、自身の「属性」を中心にパソコンで入力してもらい、それをもとにAIが「移住候補地」を提示します。まずはAIの支援によって移住希望者に自身の「希望」をはっきりさせてもらうのです。そうすれば、その後、職員とはその候補地などの具体的な話ができるようになりますから。

―属性の入力だけで、移住希望者は満足できる候補地を提示されるのでしょうか。

大堀:職員の移住者にかんする情報や理解、移住希望者へのアンケートをもとに、移住希望者の属性と好みの関係性をモデル化し、AIに組み込みました。AIは、そのモデルにもとづき移住候補地を提示。移住希望者にとって満足できない地区が出てくる場合もありますが、そのフィードバック情報で属性と好みの関係性を逐次修正します。「学習して自律成長する」のが今回のAIの特長です。

岩下:学習検証では、わずか60人程度の移住希望者からのフィードバック情報で、AIが提示する移住候補地と移住希望者の好みのかい離が大幅に改善しました。今後、移住の問い合わせが増えるほど、さらに精度が高まります。市の担当者からは、「事前に移住候補地を理解して相談してもらえると、なにもないところから相談を受けるよりも省力化でき、時間の短縮になる」という話をいただいています。

システム導入の実績をAIの活用提案に活かす

―これらの実証実験以外に、自治体への支援予定はありますか。

天野:大阪市では、平成30年春から戸籍業務にAIを活用予定で、その支援をしています。同市で戸籍業務を担当する職員の方々からは、「市民のみなさまからの届出や問い合わせの審査・判断をする際に必要な、該当法令や過去の事例検索に多くの時間と労力を費やしている」と聞きます。関連法令や過去の事例などをデータベース化したAIの提供で、職員の方々の労力軽減をめざします。

 また、さいたま市での実証実験「保育所の入所割り当て業務」は、東京23区内のある自治体で導入が決定したほか、複数の自治体から問い合わせをいただいています。

―今後、自治体のAI導入をどう支援しますか。

天野:まず、当社は長年にわたり多くの自治体でシステム導入にたずさわってきた実績があり、業務を深く理解しています。これは自治体でのAIの活かし方を考える際にも絶対に必要になるものです。そしてAIそのものについても当社は早くから取り組み、知見を積み上げてきており、いままさにそれが開花している状況です。

 業務知識と技術力を併せもつ当社にご相談いただければ、必ずみなさんのお役に立てるものと自負しています。

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