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遠隔授業の実証実験が示す人口減少時代の新たな教育環境

長野県下伊那郡喬木村 の取り組み

遠隔授業の実証実験が示す人口減少時代の新たな教育環境

電子黒板の可能性検証

遠隔授業の実証実験が示す人口減少時代の新たな教育環境

 
[提供] パイオニアVC株式会社

長野県下伊那郡喬木村。人口約6000人の山あいの村で平成27年12月18日、画期的な実証実験が行われた。最先端のITを結集し、遠隔地の複数教室をリアルタイムで結び、ひとつの教室にした「遠隔授業の公開研究会」である。この実証実験から得られた効果や可能性を紹介する。

※下記は自治体通信 Vol.4(2016年4月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

長野県下伊那郡喬木村データ

人口: 6,339人(平成27年12月1日現在) 世帯数: 2,037世帯(平成27年12月1日現在)予算規模: 55億5,800万円(平成27年度当初)面積: 66.62k㎡km²概要: 長野県南部、伊那谷を南北に流れる天竜川の東岸に位置する。内陸部の特徴として気温の日較差が大きく、市田柿などの果物が名産。児童文学者の椋鳩十が生まれ育った村としても有名だ。

過疎地の児童にも多様な経験を電子黒板がもたらす未来の教育

 人口減少が進む現在、特に中山間地域では「児童数の減少」が深刻だ。自治体の存在危機につながる長期的な課題はもちろん、同時に短期的な課題も抱えることになる。小規模集団では、児童が多様な意見に触れ、社会性を育むのが難しくなることだ。この課題をICT化によって解決すべく、文部科学省では喬木村を含む全国12の自治体で、昨年度から遠隔授業実証実験を開始している。

 今回公開された喬木村での遠隔授業は、電子黒板システムを中核に、喬木村立第一、第二小学校それぞれの4年生教室を結び、ひとつの教室として臨場感をもって運用するというもの。児童各自にタブレット端末が与えられ、児童がそこに書き込んだ内容は、画像として即座に電子黒板に反映され、瞬時に2つのクラスの全児童に共有される。児童が情報を発信する機会は格段に増え、互いに多様な考え方に触れることができる。

 4年生の児童数26人の第一小学校に対し、第二小学校の4年生はわずか6人。今回、第二小学校で授業を担当した藤巻祐輝教諭は、遠隔授業の効果をこう語る。「児童の学習意欲が刺激されているのは明らかです。今回の公開授業でも電子黒板の前にたたずみ、遠方の児童が書き込んだ多様な回答を真剣に見つめ、触発される児童の姿が印象的でした」。

 長崎県から視察に訪れた関係者からは、「今日の遠隔授業をみて、技術的に大きな可能性を感じた。長崎県は人口減少に加え、離島が多い地理的条件もあり、この技術は地域の“売り”にできそうだ」との声も聞かれた。

 電子黒板を中核とした今回のシステムは、遠隔会議やICT遠隔サポートなど幅広い用途にも利用できる。実際、喬木村では、学校と教育委員会、大学、企業が遠隔会議にも活用し、導入後から短期間での公開授業を実現している。

小橋 英治(こはし えいじ)プロフィール

昭和35年、神奈川県生まれ。パイオニア株式会社で映像教育事業に従事。パイオニアVC株式会社においても、電子黒板を中心とする教育ICT事業を精力的に推進している。


長野県下伊那郡喬木村 の取り組み

遠隔授業の実証実験が示す人口減少時代の新たな教育環境

 

パイオニアVC株式会社 取締役 教育営業部長 小橋 英治 / 支援自治体:長野県下伊那郡喬木村
[提供] パイオニアVC株式会社

喬木村での遠隔授業実証実験は、人口減少時代における教育レベルの維持・向上という将来的な課題に対し、電子黒板の可能性を大いに示した。だが一方で、現在文部科学省が進める電子黒板1教室1台をはじめとする、普通教室のICT整備には、地域格差が生まれている。これらの課題を解決すべく教育OCT事業を推進するパイオニアVCの小橋氏にその見通しを聞いた。

※下記は自治体通信 Vol.4(2016年4月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

―教育現場での電子黒板整備がかなり遅れているようです。

 はい。昨年の段階で整備進捗には大きな地域格差を確認しており、この是正は急務となっています。

 これらの整備計画は、一連の「教育改革」が背景にあり、「21世紀型能力」、つまり思考力・判断力・表現力の育成を目的とする整備方向性が議論されています。電子黒板やタブレット端末を効果的に「普通使い」できるICT環境は不可欠だと考えています。自治体におけるICT整備の遅れは人材育成施策の難化につながり、結果として人口や経済力などの地域格差のさらなる拡大を招く懸念が指摘されています。いま、ICT整備は待ったなしの課題なのです。

「21世紀型能力」の育成に電子黒板は不可欠なツール

―ICT整備で授業はどう変わりますか。

 児童・生徒はより主体的に授業に参加することになるでしょう。児童・生徒の発信内容は、電子黒板というプラットフォームを介して、教室全体に共有され、まさに21世紀型の能力育成が促進されます。

 教育現場における実践的な活用を念頭に、当社では教師も児童・生徒も「簡単に使いこなせる」ことをコンセプトにした普通教室環境を提案しています。電子黒板は、先生と共同で開発したボタンを最小限に絞った操作パネルを採用、プリントやノートをそのまま大画面に表示できる書画装置の即時連動など、すぐに使える製品に仕上げています。さらにこの仕組みは、そのまま他の学校とつなげて、まるで同じ教室のように“見る・触る”ことができる遠隔システムにもなるのです。

―今後、ICT導入をどのように支援していきますか。

 国の予算措置を活用し、将来に向け準備を始めた自治体から、普通教室におけるICT環境が順次整備されてきています。同時に、遠隔授業の実現という技術的要求も強くなっています。急速に進行する人口減少社会では、児童・生徒や教師ばかりか、技術サポート要員も減り、「少ない人数でより広い地域をカバー」できる仕組みは必須です。遠隔授業の技術は遠隔サポートにも流用でき効果的です。当社は、ICT導入の方法やそれによる具体的な効果などのご相談を受けながら、さまざまな可能性を提案し、整備計画に貢献していきます。

パイオニアVC株式会社

設立 平成17年7月
資本金 1億円(平成27年7月末現在)
従業員数 64名(平成27年7月末現在)
事業内容 電子黒板をはじめ、ビジュアルコラボレーションシステムおよびサービスの企画・開発・販売・運用・保守、グループ会議システム運営のアウトソーシングサービスの受託 
URL http://pioneer.vcube.com/
お問い合わせ電話番号 03-6867-1080(平日9:00〜17:45)