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SNSを使った情報発信でいち早く訪日外国人の心をつかめ

株式会社Beyond 代表取締役
一般社団法人日本インバウンド連合会(JIF) 副幹事長 / いばらき広報戦略アドバイザー 道越 万由子
アカウントプランニングマネージャー 王 姝

[提供] 株式会社FBマネジメント

訪日外国人数の勢いが止まらない。平成23年には622万人だったが、平成29年には2,869万人。東京オリンピック・パラリンピックが開催される平成32年には政府が目標として掲げている4,000万人を突破するのではといわれている。この勢いに乗るべく、自治体も「訪日外国人を呼び込もう」とさまざまな手を打っているが、実際にどのような方策が有効だろうか。『日本を、世界一の観光立国へ』を経営理念に掲げ、インバウンドマーケティングを行っているビヨンドに、❝呼び込む技❞を聞いた。

継続的に続けることが インバウンド施策の要諦

―ひと昔は「爆買い」が話題になりましたが、近年における訪日外国人の特徴を教えてください。

道越:まず傾向として、平成29年に増えたのは台湾と香港からの訪日外国人です。東京、大阪、京都、北海道、沖縄という王道をすでに訪れた人が、「今後は地方に行ってみたい」と希望する傾向が強くなっているのです。このふたつの地域では、約8割がリピーター。「FIT」と呼ばれる、自分でコースもホテルも決める個人旅行者が増えており、私たちの実感ベースですが、FITの割合は6割くらいになっていると思います。また、ベトナム、タイ、フィリピンも増えています。

王:ちなみに、訪問地で人気なのは九州です。韓国は場所的にも近いので、訪れる人が多くなっていますね。また、高松空港で海外との直行便が就航したので、香川が急成長をしており、その影響で四国全体としても訪日外国人数が増えています。

―インバウンド施策に取り組む自治体増えているのでしょうか。

道越:はい。3年前までは「人気も東京オリンピック・パラリンピックまでだろう」と考える自治体が多かったのですが、ここ1、2年で本気で取り組むところが増えてきました。人口減少で、過疎化が進んでいる地域ほど危機感が強く、インバウンドによって少しでも地域を盛り上げようという思いがあります。

―自治体がインバウンド施策に取り組むためのポイントはなんでしょう。

道越:まずなにより大事なのは、「継続的な視点」です。よく、有名人やインフルエンサーなどを呼んで盛り上げるという施策がありますが、それのみだと一過性のものに終わってしまいます。大切なのは、持続的にコンテンツをつくり発信し、地域のブランドを育てて地域のファンを増やし続けることです。

 また、「ターゲティング」も重要です。細かくターゲットを決めたほうが発信する情報も明確になり、ターゲットの心にも刺さりやすくなります。たとえば、雪の降らない国では「雪体験」は人生でも大きな意味をもつことになります。「どんな地域の人たちにどんな経験をさせたいのか」など、具体的なイメージをもって訴求していくことが大切です。

―魅力的なコンテンツはどのようにして見つければいいのですか。

道越:当社で推奨しているのは、在日外国人に参加してもらい、ワークショップなどを開催。「外国人から見たらなにがおもしろいと思うのか」をディスカッションしながら、外国人目線も入れたコンテンツを決めていきます。

 また、FacebookなどのSNSでコンテンツを発信すると反応がリアルタイムでわかるので、その反応によって配信するコンテンツを決めていくこともおススメしています。

―SNSでコンテンツを発信する際、具体的にどうすればいいでしょう。

王:もちろん、ターゲットの国によって、施策はそれぞれ違ってきます。たとえば、もっとも広い範囲で情報発信できるFacebook広告の場合、位置情報(住んでいる国、旅行で滞在している場所など)、趣味嗜好(好きな食べ物、場所ブランドなど)と行動パターン(よく旅行する、よく飛行機乗るなど)などで細かくターゲットを絞って広告をプッシュ配信することが可能。それを活用することをおススメします。狙ったターゲットに的確に情報を発信することで、より効果が得られやすくなります。

 また、そのように広告を配信すると、さまざまな問い合わせがきます。目的地までの行き方だけでなく、「泊まろうと思っているホテルには乳幼児用のベッドがありますか」など細かい質問が来るので、それらにていねいに対応することでファンになってくれますし、日本に来るタイミングでさらに具体的な問い合わせが来るようになります。

 多言語対応が理想ですが、まずは、英語だけでもなんとかなりますし、英語が苦手な場合は、地元の留学生や在日外国人の方と連携をとることもひとつの手段。英語も完璧を求めるのではなく、「ウエルカム」という気持ちが感じられれば、印象はよくなるものです。

自治体担当者のヤル気がファンづくりにつながる

―細かいターゲティングや外国語対応となると、自治体にとってはハードルも高くなるように感じます。

道越:その部分こそ、当社が得意としている分野なのです。コンテンツを発信して終わりではなく、細かく訪日前と訪日中の外国の方へターゲティングをし、社内の❝コンシェルジュチーム❞によって、英語、中国語、タイ語、韓国語、フランス語、スペイン語などで、ていねいに対応してファンづくりを進めていきます。ファンになってくれた方のなかには、我々に会いに来てくださる方もいらっしゃいます。

―実際に手がけたインバウンド支援を教えてください。

王:滋賀県大津市の事例をお話ししましょう。同市では、「京都や大阪に来る外国人が少しでも流れてくれたら」という期待をもっていました。そこで当社で、京都に来ている外国人向けに情報を発信するなど細かくターゲティングを行い、半年で10万以上の「いいね」を獲得しています。「京都駅からびわ湖バレイに電車で行くにはどうすればいいですか」などの問い合わせに、当社スタッフが細かく対応しています。統計はとれていませんが、情報発信後に「いま大阪にいます。明日行ってみようと思います!」などのメッセージが数多く入っています。

―インバウンドの取り組みがうまくいっている自治体の共通点はなんでしょう。

道越:重要なのは、担当者の方のヤル気です。ヤル気があれば情報発信に継続性が生まれ、ファンづくりにつながります。さらに、マーケティング会社と組む場合は、丸投げにするのではなく、一緒に考えてコンテンツをつくっていく姿勢が求められますね。

―今後の自治体に対する支援方針を教えてください。

道越:いまはWebやSNSが中心ですが、アンテナショップなどで地方の名産品を売るなど、Webとリアルを融合した成功事例をつくりたいと思っています。台湾のTV局から「日本の地方番組をつくりたい」という引き合いもあり、そうした事例もカタチにしていきたいです。

 外国人にとって、東京、大阪などの「王道」の地域以外は同列です。そのため、情報を早く発信して、先に外国人に気に入ってもらった自治体が勝ちということを認識してほしいと思います。

 また、場所の遠さは、あまりハードルにはなりません。日本へはそう何回も行ける場所ではないので、「行きたい」と思ったところには時間がかかってでも行くものです。逆にハードルになるのは、情報がないこと。情報がないと、目的地から外されてしまいます。

 できるだけ早く情報を発信して、ブランドを構築することを心がけていただければと思っています。

道越 万由子(みちごえ まゆこ)プロフィール

千葉県生まれ。両親は長崎県の五島列島の出身。株式会社オプトでSEMコンサルタント、トレンダーズ株式会社でPRプランナーを経て、2015年1月より、ITベンチャー企業にて海外マーケティングの事業部を立ち上げ、自治体や大手企業の海外マーケティングの運営やプロデュースに携わる。2016年、インバウンドPRに特化したマーケティング会社、株式会社Beyond(ビヨンド)を設立し、代表取締役に就任。100社以上のインバウンドプロモーションを手がける。全国の自治体や企業向けに、多数講演を実施。そのほか、一般社団法人日本インバウンド連合会(JIF)副幹事長、いばらき広報戦略アドバイザーも務めている。

王 姝(おう しゅう)プロフィール

中国・長春市生まれ。大手保険代理店、海外不動産販売などを経て、2015年3月に道越氏が立ち上げた海外マーケティングの事業部に入り、自治体や大手企業の海外マーケティングの運営やプロデュースに携わる。その後、2016年インバウンドPRに特化したマーケティング会社株式会社Beyondに転籍、現在にいたる。

株式会社Beyond

設立 平成28年9月
事業内容 海外ユーザーに向けた企業・自治体様のマーケティング支援、インバウンドマーケティングセミナー・イベント企画運営事業、グローバル人材育成・スクール事業
URL http://beyond-global.jp/
お問い合わせ電話番号 03-6264−2707
お問い合わせメールアドレス kitagawa@beyond-global.jp(北川 恵捺)

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