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神奈川県横浜市保土ヶ谷区 の取り組み

被災経験をもつ住民が「心強い」と評価するクラウド型防災システム

被災経験をもつ住民が「心強い」と評価するクラウド型防災システム

横浜市保土ケ谷区役所 総務部 総務課 危機管理・地域防災担当係長 坂詰 岳彦

横浜市保土ケ谷区を流れる帷子川と今井川。過去になんどか氾濫し、被災住民は不安を抱えている。しかしいま、住民から「心強い」との声があがっている。同区がクラウドを活用した最新の水防システムを導入したからだ。同区総務部総務課で防災を担当する坂詰氏に、システムの詳細を聞いた。

※下記は自治体通信 Vol.5(2016年7月発刊)から抜粋し、記事は取材時のものです。

―帷子川・今井川の水防システムについて、区ではどんな課題がありましたか。

 維持管理に手間と費用がかかっていたことです。過去にたびたび氾濫による浸水被害が発生。対策として、平成6年に河川水位警報システムを導入しました。しかし、それから20年以上が経過。警報サイレンが問題なく作動するか、システムとサイレンをつなぐ回線が断線するのではといった不安がありました。また、保守点検などで職員の負担が大きくなっていました。

 そこで維持管理が容易なクラウド型システムを導入したのです。

―どう変わったのでしょう。

 まず、従来は庁舎内に専用サーバを置いていて、その管理に精通する職員を配置しなければならなかったのが不要に。スペースの有効活用もできています。また、旧システムは有線でつないでいましたが、それが携帯通信回線になり、災害時の断線リスクがなく、通信費も大幅削減ができています。

 維持の手間はこれまでの半分以下になり、ランニングコストは従来の専用回線に比べて10分の1程度に抑えられています。

―機能面の特徴を教えてください。

 浸水被害が起きやすい地点に監視カメラを設置。職員が見るのは、カメラからのリアルタイム映像と水位データ、サイレンの稼働状況などを流域地図上に表示した画面。非常に見やすくなっています。

 また、タブレット型端末からでもシステム画面を閲覧でき、サイレンの作動・停止の操作が可能。庁舎外においても対応が可能です。

 さらに、監視カメラからのリアルタイム映像をインターネットを介して一般公開できる。豪雨時に「川の様子を見に行こう」という行動の抑止につながる。また、水位の状況をメールや電話で知らせる機能もあります。

―住民への情報伝達がレベルアップしたわけですね。

 はい。過去に浸水被害にあった住民の方々に新システムを説明したところ、監視カメラ映像の公開や電話応答機能に「非常に心強いですね」との声が上がりました。

―今後、どのように活用を拡げていきますか。

 長期間のデータ蓄積が可能になるので、そのデータ分析を住民避難の判断の精度向上などに役立てていきます。

神奈川県横浜市保土ヶ谷区データ

人口 20万5,348人(平成28年4月末現在) 
世帯数 9万8,512世帯(平成28年4月末現在) 
予算規模 6億5,792万円(平成28年度)
面積 21.8km²
概要 横浜市の中央に位置し、東西5.8km、南北7.4km。海抜0.1mから97mまで起伏にとんでおり、坂道が多い。江戸時代に東海道の宿駅が置かれ、宿場町として繁栄。明治20年に東海道線の駅が完成した後、京浜工業地帯の一角として多くの工場が開設された。戦後は住宅地としての開発が進んだ。水防システムの対象である帷子川は、平成14年に多摩川にあらわれたアザラシの「タマちゃん」が一時期、生息していたことで一躍有名になった。

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