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東京都あきる野市 の取り組み

活用シーンを一気に広げる「産業用大型ドローン」の可能性

活用シーンを一気に広げる「産業用大型ドローン」の可能性

企画政策部 企画政策課 課長 鈴木 将裕

昨今、自治体のドローン活用が進む背景には、ドローン本体のめざましい開発成果がある。一部では、「産業用大型ドローン元年」とも呼ばれるいま、この登場に期待を寄せる自治体も多い。東京都によるドローン実証実験の舞台となった、あきる野市(東京都)もそのひとつである。同市の担当者に産業用大型ドローンへの期待などを聞いた。

※下記は自治体通信 Vol.09(2017年7月発刊)から抜粋し、記事は取材時のものです。

都の実証実験で大型ドローンの可能性を実感

―あきる野市におけるドローン活用の取り組みを教えてください。

 平成28年3月にDJI、スカイシーカー両社と、ドローンの有効活用の促進を目的とした合意提携を結んだことが本格的な活用の第一歩です。シティプロモーションや野生鳥獣対策など多方面で活用していますが、災害対策での活用を第一に考えています。

―どのような活用シーンを想定していますか。

 おもに災害時の情報収集を想定しています。市内には都が指定する土砂災害警戒区域が778ヵ所あり、とくに急傾斜地や狭きょうあい隘道路が多い西部の中山間地域は、土砂災害で孤立する可能性があります。

 災害現場の状況確認には危険がともないますが、ドローンを使えば迅速かつ安全に被災状況を把握することができます。そこで、ドローンの活用を検討するためプロジェクトチームを設置するとともに、パイロットチームを結成しました。現在、スカイシーカーの協力のもと、パイロットの育成や技術の向上などに力を入れています。

―5月には都によるドローン実証実験にも参加していますね。

 今回、特区を活用したドローンの実証実験をあきる野市で行うということで、都をサポートする形で参加しました。この実証実験では、大型ドローンを活用した救援物資の搬送や通常ドローンが使用する電波よりも強い電波を使用しての画像伝送を行いました。近年、各社から産業用大型ドローンが発表され、活用シーンも一気に広がると予想されていますが、その可能性を実感する絶好の場となりました。

気候条件を選ばず飛ばせ夜間撮影や物資搬送も可能に

―産業用大型ドローンの登場で活用シーンはどう広がりますか。

 従来の小型ドローンは、飛行の可否が天候に左右されるケースが多く、それが災害対策で活用する際の大きな課題でした。機体が大型化すると安定性が増すので、風速の強い状況で活用することもできます。DJI社から7月ごろ発表される大型ドローンには防水機能もくわわるので、悪天候でも飛行が可能になります。墜落などのトラブルを回避できる新機能も備わるようで、安全性が高まり、より広く活用されていくと見ています。

 さらに、機能の拡張性もあると聞いており、大いに期待しています。赤外線カメラを取りつければ夜間撮影も可能になり、搬送ボックスやアームを取りつければ10kg程度の重量物も搬送できます。あきる野市でも、昨年の総合防災訓練で大型ドローンを試用しましたが、非常に魅力的な機能が増えていると実感しました。

―今後のドローン活用ビジョンを聞かせてください。

 ドローンは開発途上の新しい分野です。使用者側の要望を取り込む形で次々と有効な機能が開発されているので、どのようなパートナーと組み、機器を選定するかは非常に重要です。今後もメーカーの開発状況などを注視しながら最新の開発成果を取り入れ、有効に活用していきたいと考えています。

東京都あきる野市データ

人口 8万1,201人(平成29年5月1日現在)
世帯数 3万5,039世帯(平成29年5月1日現在)
予算規模 529億7,423万円(平成29年度当初)
面積 73.47km²
概要 都心から40~50キロメートル圏に位置し、秋川と平井川のふたつの川を軸として、比較的緩やかな秋川丘陵、草花丘陵に囲まれる平坦部と、奥多摩の山々に連なる山間部から形成されている。東は福生市、羽村市、西は檜原村、奥多摩町、南は八王子市、北は日の出町、青梅市に接している。あきる野産の黒毛和牛「秋川牛」をはじめ、渓流のヤマメ、味の濃い地鶏、おやきなど特産品も豊富。

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