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双方向・マルチデバイスの新サービスで自治体の防災業務を支えたい

防災情報配信にはさまざまな課題がある。不感地帯対策、到達鳴動確認、導入期間短縮、コスト低減などである。これらを解決するひとつの手段として、NTT-ATは既設IP通信網を活用した新たな防災情報配信/収集サービスを提供中だ。今回、このサービスの責任者である高柴氏に、提供に至る経緯や特徴について話を聞いた。

※下記は自治体通信 Vol.8(2017年4月発刊)から抜粋し、記事は取材時のものです。

防災情報配信の課題に真摯に向き合う

―どのような経緯で新サービスの提供に至ったのでしょうか。

 きっかけは東日本大震災でした。当時の惨たんたる被害状況をメディアなどで見聞きしたとともに、住民へ情報が届かない、状況把握ができない、職員自身が危険にさらされる、などのシステム面の問題も浮き彫りになったことを痛感しました。この事実に対し、情報通信分野にたずさわる者として真摯に向き合うことを決意し、我々になにができるかを考え続けた結果、広く国内に普及しているIP通信網(携帯電話網やWi-Fiなど)と当社が得意としているIoT技術を活用し、自治体職員の負担軽減をめざした「@InfoCanal」サービスの提供に至りました。

―なぜ防災情報が住民に届かないことがあるのでしょうか。

 情報の収集、管理、判断などの運用面の要因もさることながら、システム面でも、電波や音達の不感地帯の存在、激甚災害時の通信網の輻輳(※)、機器の故障、高コストであるため整備が進まないことなど、さまざまな要因が存在します。

※輻輳(ふくそう) : 通信が一度に集中することにより通信回線がパンクし、通話・通信ができなくなる状態

―ほかのIP通信サービスと比較した際の特徴はなんでしょうか。

 まずはIP通信による同報性の実現です。通信回線が混雑しやすい災害時において、同時に・広範囲に・確実に情報配信できることが最大の特徴です。またIoT技術を活用し、双方向性に極めてすぐれた通信方式の採用により、情報収集の即時性も実現しています。これにより端末の状態や住民の状況をリアルタイムに確認できます。

 スマホアプリ、専用タブレット、簡易操作が可能な専用戸別受信機、屋外拡声器といったマルチデバイスに対応している点も特徴です。

双方向性と地図表示による課題解決アプローチ

―防災情報配信の課題がどのように解決されるのでしょうか。

 人口カバー率99%の携帯電話網により「不感地帯対策」が可能です。また、屋外拡声器からの音声が届きにくい建物内や地下においても受信端末により情報を取得できます。

 双方向性を活用すれば、いつ・どこで・どの端末に情報が「到達」したか、住民の端末操作により「既読」にされたかといった「到達鳴動確認」が可能です。収集した情報を地図上に表示することにより直感的に状況を把握することもできます。たとえば、とある住宅地街の全端末が「到達」状態とならない場合は、通信設備障害の可能性を想定できます。また、とある一帯の全端末が「到達」状態から「既読」状態に遷移しない場合は、その一帯の住民が端末操作すら不可能な危険な状況にあることを想定できます。このような想定に基づき、地図上の任意のエリアを選択し、そのエリアに存在する端末に対してのみ追加情報を配信することや、質問配信および回答収集により詳細な状況確認を行うことも可能です。

 ほかには、既設IP通信網を利用することにより電波伝搬調査や整備工事を不要とします。それにより「導入期間短縮」「コスト低減」を実現し、自治体の負担が軽減されます。最小構成であれば1週間ほどの期間および数百万円ほどのコストで導入することができます。双方向およびマルチデバイスの特徴を活かし、見守りなどの「普段使い」にも活用できることから高い費用対効果が得られます。

 最後になりますが「@InfoCanal」はインターネットブラウザさえあれば場所を選ばず防災情報の配信が可能です。もしも、災害時に庁舎内が危険にさらされる状況となった場合には、まずご自身の安全を確保したうえで配信操作を行っていただければと思っています。

 平成30年をめどに、アナログ防災無線を別のシステムへ切り替える方向性を決めます。切り替えを検討するにあたっては、「行政情報の伝達」「高齢者の見守り」なども同時に実現するICT防災システムが重要だと考えています。災害時対応は「行政の使命」といえます。現在実証検証中の「@InfoCanal」には、災害時に利用者の個別状況が地図上でふかんしてわかるという災害時対応にくわえ、平時の日常利用にも便利さがあるといった多機能性が魅力と感じました。

 今年の1、2月に知内町内の50世帯にタブレット端末を配布し、独居高齢者、子育て世帯などさまざまな世帯で「@InfoCanal」を利用してもらいました。最終的には、知内町の全世帯(約2,000世帯)になんらかのデバイスを配布し、防災無線の代わりとします。今回の実証検証では、行政情報のほか広報誌の電子データなどの配信を行いました。高齢者には、今日の体調を「よい」「悪い」で答えてもらうなど、双方向の意思疎通ができる「見守り」を行いました。

 今回は平時の日常利用における実証検証でしたが、次年度は防災にウエイトをおいた実証検証を行う予定です。

高柴 明朗(たかしば あきお)プロフィール

株式会社日立国際電気で業務用無線の開発を手がけ、NTTアドバンステクノロジ株式会社に入社。NTT研究所の先端技術を取り入れたシステム開発に従事。平成23年より防災関連分野に本格的に携わり、防災ソリューションの企画、開発、販売に取り組む。防災士の資格を取得。

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