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東京都西東京市 の取り組み

地産地消・教育・防災・景観「街なかの農地」の多面的魅力をPR

生活文化スポーツ部 産業振興課長 五十嵐 豊

    平成27年4月、都市農業振興基本法が成立。農地の宅地化の流れをせきとめ、都市農業を安定的に継続できる環境づくりが自治体に求められている。そのなかで、西東京市(東京都)では農業を市の産業に位置づけるだけではなく、都市農業がもつ「多面的な魅力」を住民に向けて積極的にPRしている。その取り組みのねらいや成果などを、担当者に聞いた。
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    ※下記は自治体通信 Vol.8(2017年4月発刊)から抜粋し、記事は取材時のものです。

    農業を振興することは、まちの魅力づくりにつながる

    ―市が都市農業の振興に力を入れている理由はなんでしょう。

     農業を市の産業と位置づけ、その活用を「魅力あるまちづくり」の重要な要素のひとつとしているからです。現在は増加傾向にある当市の人口は、平成32年には減少へ転じると予想されています。転出者を減らし、転入者を増やすために、農業を振興させることで、「自分が暮らすまちに根ざした産業がある」「まちで収穫した新鮮な農作物を食べられる」「良好な景観が多い」。そうした魅力の形成につなげていくことが不可欠です。

     この視点は、都市農業振興基本法ができる以前から当市のまちづくりのコンセプトにあり、平成22年から「住民や地域、行政が一体となって農業を支え、共生していくことが重要」との視点に基づき、「都市と農業が共生するまちづくり事業」を推進しています。

    ―施策の内容を具体的に教えてください。

     次世代を担う子どもたちの農業体験として「農のアカデミー事業」を展開しています。年間のべ2000人以上の園児・児童が参加。農業者の話を聞き、農作物の作付け・収穫を体験する事業です。

     農地の防災機能を発揮させる取り組みもあります。市では災害協力農地を指定。「災害時の避難場所である」ことがわかる看板を設置しています。実際に指定農地を活用して、4年前から「畑の防災訓練」を実施しています。その際、消防署や陸上自衛隊も参加。農地に避難した後、現地の農作物を収穫して炊き出しを行います。
     
     地産地消の取り組みとしては、「めぐみちゃんメニュー事業」を展開しています。この事業では、市内産の農作物を使った飲食物を認定。市の農産物キャラクター“めぐみちゃん”を活用したブランドづくりの一環で、農産物と認定メニューを集めたマルシェも行っていて、大変な盛況ぶりです。

    ―“めぐみちゃん”をデザインした車を活用した農業の普及啓発も展開していると聞きました。

     ええ。「ファームカー」といいます。農業の普及啓発の目的で車両を所有している自治体は都内では当市だけだと思います。この車両はモニターや音声機能を搭載し、映像や音源を活用した農業のPRが可能。農業者の方とのコラボにより農産物の販売もできます。

     行政が市民の近くに出向き、農業・農地の魅力を効果的に伝え、市民と農業のつながりをつくり出す、いわばコーディネーター・ツールのひとつです。

    暮らしのなかで「農地と農業者が見えている」ことがカギ

    ―施策の成果をどう評価していますか。

    事業による成果は、日々感じています。「農のアカデミー」で交流した児童が、コンビニで会った農業者の方に「畑のおじちゃんだ!」と声をかけたそうです。まさに、つながりの創出です。

     こうした例のように、住民の生活のなかに農地と農業者が「見えている」ことがもっとも大事なこと。住民と農業者の交流を深める取り組みが不可欠で、そのなかで農業の普及啓発に精通する民間企業などとも連携をはかります。

     今後も、都市農業の活性化に、つねに新たな取り組みを生み出す自治体として、チャレンジしていきたいと考えています。

    東京都西東京市データ

    人口19万9,627人(平成29年3月1日現在)
    世帯数9万4,596世帯(平成29年3月1日現在)
    予算規模1,161億5,067万3,000円(平成28年度当初)
    面積15.75km²
    概要東京都区部の西にあり、北は埼玉県と接する。江戸時代に青梅街道が開通し宿場町として発展した旧田無市と、旧石器時代から縄文時代にかけての居住跡も発見されている旧保谷市の両市が平成13年に合併。21世紀に最初に誕生する市となった。

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