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京都府 の取り組み

最新のICT環境を整備しすべての生徒に豊かな学びの場を提供

最新のICT環境を整備しすべての生徒に豊かな学びの場を提供

京都府教育庁指導部 高校教育課 課長 山本 康一

「すべての生徒に豊かな学びの場を」―。そうした理念から、教育現場におけるICTの利活用を積極的に進める自治体が増えている。京都府もそのひとつ。北部の府立高校12校で学習支援サービスを導入し、生徒の学力向上をサポートしている。そのねらいなどについて、京都府教育庁指導部の山本氏に聞いた。

※下記は自治体通信 Vol.8(2017年4月発刊)から抜粋し、記事は取材時のものです。

地域による学習環境の違いを最新のICTでカバーする

―府立高校でICT利活用を進めている背景を教えてください。

 京都府は南北に長く広がっており、京都市を中心とする南部と日本海に面する北部では、人口分布や交通事情など環境条件が大きく異なります。学習環境についても同様です。全国有数の大学密集地域である京都市内に対し、北部には大学はもとより、学習塾や予備校といった教育機関が少ない。しかも遠方より通学せざるをえない生徒も多く、学習時間の制約も多い。

―学習環境は地域の実情によって大きな違いがあるのですね。

 ええ。これまでは現場の先生たちの努力によって、北部の府立高校の学力レベルは一定以上に保たれてきました。しかし昨今、国が教育現場のICT化を後押しするなか、多くの学習システムが開発されているのを受け、京都府としても北部の府立高校12校を対象として、3年前にプロポーザル方式でICTを活用した学習支援サービスの導入を決めました。さらに昨年には生徒の学力向上をサポートすべく、新たなツールの導入を決めました。

―それはどのようなものですか。

 学習支援クラウドサービス『Classi』がそれです。1校につき40台のパソコンを利用し、幅広い教科・分野の講義がおさめられた「学習動画」や2万問の「Webドリル」にアクセスできる仕組みです。生徒はテキスト代などの負担がなく、自分の学習状況や苦手分野に応じてコンテンツを自由に選択できます。しかも、学習動画は短時間に内容がまとめられているため、放課後など限られた時間を有効に使うことができる。基礎の学び直しから難関大学の受験まで、それぞれの目的に合わせて生徒が個々のペースで学習効果を高めることができるのです。

 希望する生徒には個人IDを付与することで、各校のパソコン教室での利用にくわえて、自宅のパソコンからもアクセスし、予習・復習に利用することもできるようにしています。

最新かつベストの成果を生徒たちに還元していきたい

―利用状況はいかがですか。

 今回はあくまで、学習意欲のある生徒に学びの環境を与えることが目的です。そのため参加は生徒の自由で、個人別の利用状況を細かく測定していませんが、多くの生徒がアクセスしているようです。以前、他社のサービスを導入していましたが、『Classi』の導入により生徒のエントリー数が増えたと聞いています。

 利用する生徒からは、「授業でわからなかったところが確認できた」「短時間で重要なポイントが押さえられる」などの声が伝わっており、学習効果を実感しているようです。また、先生からも「授業のふり返りや学び直しがしやすくなった」との声が届いています。

―教育現場のICT化についてのビジョンを聞かせてください。

 先生たちによるすぐれた進学指導とICTツールがうまく組み合わさり、生徒たちが自分の進路設計に見合った学力を身につけてくれることが理想です。そのためのツールとしてICTの可能性を見きわめたいと思っています。

 京都府では、こうしたICTによる最先端の成果を投入し、多様な教育ニーズに対応する未来型の高校として、府立清明高校を2年前に新設しています。この清明高校をひとつのモデルとして、開発が進む教育ICTの最新かつベストの成果を取り入れ、府内の生徒たちに還元していきたいと考えています。

京都府データ

人口 260万3,032人(平成29年2月1日現在)
世帯数 116万2,721世帯(平成29年2月1日現在)
予算規模 1兆2,810億4,600万円(平成28年度当初)
面積 4,612.20km²
概要 延暦13年の平安京遷都以来、天皇の御所がある。南北に細長く広がる京都府は、そのほぼ中央に位置する丹波山地を境に、気候が日本海型と内陸型に分かれる。北部の丹後・中丹地域の海岸線は、変化に富むリアス式海岸で、豊富な景勝地や天然の良港に恵まれている。一方、京都市を中心とする南部には桂川、宇治川、木津川の三川合流を要に山城盆地が広がっている。

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