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地域医療のIT化② 支援企業の視点

西宮市社会福祉事業団 訪問看護ステーションのタブレット端末によるシステム整備を手がけているeWeLL。同社は現場の声を聞きながら、システム改善を図っている。同社代表の中野氏に、訪問看護におけるシステム化の現状を聞いた。

※下記は自治体通信 Vol.4(2016年4月発刊)から抜粋し、記事は取材時のものです。

現場に合うシステムがない 業界が抱えていたジレンマ

―訪問看護支援システムを整備しようとする動きは、全国的に進んでいるのでしょうか。

 これから徐々に活発化していくでしょう。全体的に「取り組まなくてはいけない」と感じてはいるが、いまは意識の高い組織が導入しているというフェーズですね。

 ただ、いざシステムを導入しようとしても、うまく活用できていないケースが多いのが現状です。

―なぜ、うまく活用できていないのでしょう。

 ここでいう「システム化」というのは、あくまで現場の業務フローをITで支援する取り組みのこと。通常導入されているレセプトコンピュータといわれるシステムは、保険請求(レセプト)を行うための計算エンジンで会計ソフトのようなものなんです。

 なかには業務支援のシステムもあるんですが、そのほとんどがレセプトベースの付属機能程度で、実際の現場にそったシステムとは言い難い。訪問看護師にとって、使いづらいものでしかないのです。とくにベテランの方になると、環境の変化を嫌ったり、ITに詳しくない場合が多い。だから、一度タブレット端末を導入しても「やっぱり手書きのほうが早い」と端末は、そのうち引き出しのなかにしまわれるといった具合です。

―どうすれば現場に合ったシステムを整備できるでしょうか。

 きちんと現場の業務フローにそっていることはもちろん、地域特性によって異なる訪問看護ニーズに対応できるかなども重要なポイント。残念ながら、これまでそうしたシステムはありませんでした。

 そこで当社は、訪問看護師の視点に立ったシステムを開発しました。それがタブレット端末を使った「iBow地域包括ケアシステム&サービス」です。

現場の声に耳を傾け徹底的な改善がポイントに

―詳細を教えてください。

 徹底的に使いやすさにこだわっています。表示の大きさだけでも、実際に訪問看護師の意見を聞きながら7回つくりなおしました。

 現在、約1400人の訪問看護師が実際に日々活用していて、現場から上がってきた要望にそってカスタマイズを繰り返しています。バージョンアップは、すでに120回を超えました。ここまでやることで、新人やベテランに関係なく誰でも使えるシステムを提供しているのです。そこにいっさいの妥協はありません。

 レセプトは、切り離して設計されています。レセプトのシステムはすでに普及しているので、連動させればいいだけですから。その一方で、レセプト請求代行サービスも開始。事務負担を軽くするうえに現場と連動し、日々の業務に基づくレセプト請求になるので、返戻の回避も期待できます。

―今後はどのように支援していくのでしょう。

 システムをさらに改善することで、もっと訪問看護師が使いやすいシステムを追求。そうすることで、訪問看護業務の標準化を図っていきます。標準化されたシステムが普及することで、その業務フローが、全国どこでも同じように行えるようになるのです。

 また、訪問看護が日々サービス提供で蓄積する情報は、地域包括ケアシステムにおいて非常に重要で、医療と介護をつなぐ唯一の有益な情報になります。「iBow」からこの情報を地域包括ケアシステムと連動させ、医療と介護の情報を連携できるシステムを構築、提供していきます。

 当社は地域包括ケアシステムの情報の中心的役割を担う全国の訪問看護師との情報交換のなかで、地域包括ケアシステムの課題を分析し、改善案を「iBow」の情報ネットワークへ反映させているのです。

 訪問看護の情報を活用すれば、利用者はもっと安全・快適に暮らせるようになります。医療情報を活用できる、地域インフラのベースをつくっていきたいですね。

株式会社eWeLL 代表取締役 社長執行役員 中野 剛人(なかの のりと)プロフィール

昭和48年、大阪府生まれ。水上バイクのプロとして活躍。平成23年に現役を引退後、第二の人生を模索しているなかでシステム化が進まない訪問看護の現状を知り、平成24年に株式会社eWeLLを立ち上げ、代表取締役 社長執行役員に就任。ITの素人ながら徹底した現場のヒアリングにより、現場の業務フローに沿ったミドルウェアシステム『iBow地域包括ケアシステム&サービス』を提供している。

設立 平成24年6月
資本金 8,418万9,000円 (資本準備金7,618万9,000円)
従業員数 6名
事業内容 ミドルウェアシステム『iBow地域包括ケアシステム&サービス』を利用した製品販売・企画・開発・保守
URL https://ewell.co.jp
お問い合わせ電話番号 06-6244-9333(平日9:00~18:00)

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